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島根県の伝統工芸「石見焼」をご紹介! 「石見焼」の地元江津市にある「有福温泉」とは?

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島根県の伝統工芸品でもある「石見焼」をご存知ですか。
陶器に興味をお持ちの方であれば、1度はその名前を聞いた事があるのではないでしょうか。
そもそも「石見焼」とはどのような伝統工芸品なのでしょうか。
今回は「石見焼」について、その歴史や周辺情報とともにご紹介させていただきます。
また、「石見焼」の地元でもあり江津市には「有福温泉」という温泉地があります。
「石見焼」で好みの陶器を見つけた後は、温泉でゆっくりと癒されてみませんか。

最初に知っておこう! 「石見焼」とはどんな伝統工芸品?

「石見焼」と聞いて、食べ物を想像してしまう人も少なくないのではないでしょうか。
石を炎で焼いて、その熱で調理する魚や肉などの事かと思った方もいらっしゃるのではありませんか。
残念ながら、「石見焼」は食べ物ではなく、石見国で焼かれる陶器の事を言います。
かつては大きな甕で知られていましたが、現在では日用品の小物など多彩なニーズに対応するようになってきました。

・そもそも石見国とはどの辺りにあった?

島根県を電車で走っていると、石見の名前のついた駅がいくつかあります。
元々「石見国」は、明治維新の直前まで島根県の益田市・浜田市・江津市・大田市・出雲市などを含む令制国の1つでした。
現在では、石見国の名前は地名くらいでしか残されていませんが、浜田市には石見国府があったという伝承があり、江津市は「石見焼」の窯元が多く点在する場所となっています。

・「石見焼」にはどんな歴史がある?

「石見焼」は江戸時代に島根県の石見地方で始まりました。
石見地方は、良質な都野津(つのず)粘土がとれることもあり、良質の陶器を作成することができます。
都野津粘土は耐火度が高く、さらにそれを1300度という高温で焼き上げるため、とても丈夫な陶器ができ上ります。
「石見焼」の丈夫さは堅さだけではなく酸や塩にも強く、耐水性もあります。
そのため、かつては生活に欠かせない水甕が主流でした。
しかし、戦後にプラスティック製品が増加したこともあり、現在、石見陶器工業協同組合に加盟している窯元は7軒のみとなってしまいました。

・現在の「石見焼」にはどんなものがある?

「石見焼」はそもそも水甕を主につくっていましたので、水やお湯などを使用する日用品に最適です。
お茶を注ぐ急須やコーヒーカップだけではなく、タバコを吸う際の灰皿に使えるほど熱に強いです。
また、酸や塩にも強いので、料理に使うお皿や小鉢などもあります。
「石見焼」自体は陶器の中でも丈夫な部類になりますので、わさびやしょうがなどのおろし皿としての商品も販売されています。

島根県には他にどんな伝統工芸品がある?

島根県の伝統工芸品でもある「石見焼」をご紹介させていただきましたが、他にはどのような伝統工芸品があるのでしょうか。
こちらでは、島根県にある伝統工芸品をいくつかご紹介させていただきます。
島根県の山陰方面には、ローカルな電車が走っています。
のんびりと伝統工芸巡りをしてみるのも良いのではないでしょうか。

・勾玉の加工が有名!「出雲めのう細工」

島根県と言えば出雲大社にお参りする人も多いですが、そのお土産と言えば勾玉を選ぶ人も多いようです。
勾玉の加工でも知られている伝統工芸品が「出雲めのう細工」です。
独特な勾玉の形に、神秘的なものを感じられるのも職人の技があってこそです。
その造形美を堪能してみませんか。

・迫力ある神楽に欠かせない衣裳!「石見神楽衣裳」

「石見神楽」をご存知でしょうか。
神楽とは神様に奉納するための歌舞の事を言います。
登場する鬼や龍など迫力があり、神様だけではなく見ている方も楽しむことができます。
その「石見神楽」の衣装を作成しているのが「石見神楽衣裳」です。
こちらも伝統工芸品で、金糸や銀糸を使用した、見た目にも美しいきらびやかな衣装を作成します。

・時を越えて現在も生きる計算機!「雲州そろばん」

小学生の頃にそろばん教室に通っていたという人は多いのではないでしょうか。
現在でも、そろばんは指先を使用するということで認知症の予防に効果が期待できるとも言われています。
また、小学生のうちから習う事によって、計算や暗算が得意になるとも言われています。
もちろん、計算機の電源が落ちてしまった際にも手動ですので問題ありませんし、電気代がかからないのでエコです。
そんなそろばんを作っているのが伝統工芸品でもある「雲州そろばん」です。
職人の手によって作られたそろばんで、いろいろな計算をしてみませんか。

「石見焼」の地元江津市にある「有福温泉」とはどんな温泉地?

時は遡り、聖徳太子の時代に天竺よりやって来た法道仙人によって、「有福温泉」が発見されたとされています。
名前の由来はずっとずっと昔の古来から、名湯が湧いている有福の里だったからという説があります。
温泉の成分は、アルカリ性の単純温泉で、透明感があるもののトロッとした入浴感が嬉しい泉質です。
アルカリ性の温泉は、皮脂の汚れをゆるやかに溶かしますので、トロッと感を味わいつつ美肌効果が期待できます。
ただし、皮脂が溶けた分、お肌がカサカサになりやすいですので、入浴後はお肌の保湿ケアをした方が良い人もいます。

いかがでしたか。
島根県の伝統工芸と「有福温泉」についてご紹介させていただきました。
神の国とも言われている島根県は、その伝統工芸品の一つひとつにも神が宿っているのではないかという気持ちにさせてくれます。
また、有福温泉は、文字通り有福の里ですので、周辺を散策するだけでも心が洗われるような気分になります。
伝統工芸に興味がある方は、温泉とセットで島根県の旅行を検討してみませんか。
参考にしていただけたら幸いです。

プロフィール
小井 明日香(こい あすか)
福岡県生まれ
温泉が好きすぎて大分県別府市に移住
最近はあちこちの温泉に行きすぎてどこから紹介するか迷っているのが悩み
温泉資格の「温泉シニアマイスター」を持っており、趣味は温泉巡り
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