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盆栽の王様、松の盆栽の魅力を100%楽しむ方法

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松の盆栽は、日本の盆栽の中でも王様的な存在です。松の盆栽が持っている魅力を最大限に引き出して100%楽しむ方法は、5つあります。

最初の方法は、松の盆栽が人気のある理由を知ることです。
2番目は、自然の風景を再現しながら松の盆栽を自分で仕立てることです。
3つ目は、松の盆栽の鑑賞ポイントを把握して、楽しむことです。
4つ目は、種類が異なった松の盆栽の魅力をそれぞれ楽しむことです。
5つ目は、松の盆栽を育てるだけでなく飾ったりして楽しむことです。

松の盆栽が人気のある理由

数多くある盆栽の種類の中でも松の盆栽は人気がありますが、自分が好きな理由だけでなく他の松の盆栽愛好家の好きな理由も知ることで、さらに松の魅力を感じることができます。

松の盆栽に人気がある理由の一つは、松の盆栽が育てやすいことでなないでしょうか。松は油分を沢山含んでいるため自分の好きなように簡単に曲げたりすることができるので、盆栽に仕立てやすいことです。他の盆栽の多くの樹木は、枝等に柔軟性がないので硬いため注意しながら枝を曲げたりしなと折れてしまうことが多いですが、松は意外と強いので初心者でもしたてやすいです。そのため松の盆栽は手間や時間をかけて樹形造りを楽しんだり、剪定したりして、自分好みの盆栽に仕立てやすいので人気があるのではないでしょうか。同時に育てている過程が長ければ長いほど、愛着が湧いてくることも人気がある理由です。

自然の風景を再現する松の盆栽

松の盆栽は、庭の地植えや鉢植えの松とは全く異なります。地植えの松は、周りの風景や他の植物を引き立てる効果があります。鉢植えの松は、松そのものの生長や季節の移り変わりを鑑賞することができます。

盆栽の松は、松の樹木の「姿」を通して、松が自然のなかで自生している風景を盆栽鉢の中に再現しながら仕立てていく過程が楽しみの一つになります。さらに盆栽の松は、自分の好きな松との思い出風景を盆栽鉢の中に再現することもできるので、松の盆栽と一緒に自分に合ったオリジナリティ溢れる楽しみ方を味合えることです。

5つの鑑賞ポイントで楽しむ松の盆栽

盆栽の王様である松の盆栽は、どこから鑑賞しても素晴らしいですが、さらに松の盆栽の魅力を楽しむための鑑賞ポイントを把握して鑑賞すると、松の盆栽の魅力を100%楽しむことができます。鑑賞ポイントは、「正面」、「立ち上がり」、「根張り」、「幹や樹皮」、「枝ぶりとバランス」、そして「季節ごとの変化」の6つです。

松の盆栽の正面からの鑑賞は、松の盆栽全体が一番美しく鑑賞できるポイントです。正面から鑑賞する松の盆栽の魅力は、何と言っても松の自然の美しさを鑑賞できることです。もちろん正面だけでなく、松の盆栽の裏側も裏側ならではの美しい魅力があります。

次の鑑賞ポイントは「立ち上がり」と呼ばれている樹木の幹元からすぐ上にある最初の枝のところまでです。目線を松の幹元から最初の枝のところまで移動しながら鑑賞すると松の「立ち上がり」の美しさは特別な自然美が感じられます。また、幹元から樹木の上の先端までの樹形全体や枝ぶりも素晴らしい鑑賞ポイントです。

根張りの鑑賞ポイントは松の根が、大地に根を下ろしたかのようにしっかりと土に根を張り、盆栽鉢の中を四方八方根が張っているところです。この根張りの部分の美しさは盆栽苗で購入する際、最初にチェックしたいポイントです。

松の盆栽の要である樹木の幹や樹皮は4つ目の鑑賞ポイントです。一般的に長い歴史のある古木の松の盆栽は、幹が太く幹肌も何層に重なり部分的に捲れあがっているところに魅力的な美しさと古木ならではの風貌があります。

5つ目は、松の盆栽の基本的な鑑賞ポイントの一つである枝の配置とバランスです。松の盆栽の樹形にもよりますが、枝の配置とバランスは非対称に配置されている場合もあります。どのタイプでも枝の配置とバランスは美しい鑑賞ポイントです。

6つ目の鑑賞ポイントは、季節ごとの松の変化です。松葉は一年中緑の葉を付けているのであまり変化がないと思いがちですが、葉の長さ、形、色なども微妙に季節の移り変わりと共に変化しているところが鑑賞ポイントです。また、季節の移り変わりに伴いながら、新芽をだしたり、枝を伸ばしたりしながら生長しているところも松の盆栽の鑑賞ポイントです。松の種類によっても一番の見所の時期や部位も異なりますが、松の盆栽の季節と共に変化する美しさは鑑賞ポイントの一つです。

種類が異なる松の盆栽の鑑賞ポイント

松の盆栽には、黒松、五葉松、赤松、錦松などの品種が約10種類以上ありますが松の盆栽は、種類によっても鑑賞ポイントが異なります。

例えば、松の盆栽の代表的な存在である黒松は、貫禄ある力強い幹と枝ぶりが鑑賞ポイントです。また、黒松の変種であり高松が発祥の錦松は、亀の亀甲のような樹皮が荒々しく捲り上がったところの古木感が鑑賞ポイントです。

五葉松は、縁起の良い松の盆栽として、人気があります。この松の鑑賞ポイントは、5本の松葉が一房になっているところです。また、五葉松は黒松の力強さとは対照的に可憐さがあるところも鑑賞ポイントです。五葉の松は「日暮し」とも呼ばれているくらい、鑑賞していても飽きない魅力を持っているので、日が暮れたことも気づかないまま見入ってしまうことからきています。

赤松の盆栽は、幹肌の赤いところが鑑賞ポイントです。赤松は古木になるにつれて、幹肌が茶褐色になってくるので赤松の盆栽は、古木ほど魅力を増していきます。また、葉の色も淡い緑色なので、柔らかい印象があるところも鑑賞ポイントの一つです。

松は種類によっては鑑賞ポイントも異なるため、それぞれ異なった松の特徴が一番良く鑑賞できる見所やその時期を見つけることも楽しみです。また、自分だけの松の盆栽の鑑賞ポイントを見つけることも、松の盆栽の魅力の楽しみ方を増やしてくれます。

飾る楽しみ

松の盆栽は、飾る楽しみ方もあります。松はお正月に飾ることが一番似合う盆栽として、親しまれています。

松の生命力は強いので、歴史ある神社などのご神木として樹齢数百年の松の樹木があるので、神様を「祀る」樹木として、お正月やお祝いの席を飾る樹木としても活用されている縁起の良い樹木です。また、松の葉が針のようにとがっているので、魔除けの意味も含まれています。お正月に松の盆栽を飾る意味は、縁起だけでなく、魔除けの意味もあるのです。門松も同じ意味を持っています。「祀る」や「魔除け」の意味を持っている松を自分で盆栽に仕立てて、飾って迎える新しい歳は、格別です。

お正月を飾る松の盆栽は松だけ植えた盆栽も良いですが、お正月らしく赤い実がついているヤブコウジや南天等を一緒に寄せ植えした松の盆栽も良いです。また、松の盆栽に竹や梅を加えた松竹梅の盆栽も、お正月には縁起が良い寄せ植えです。作り方は、松、竹、梅の盆栽苗をそれぞれまとめて盆栽鉢の中に植えて、縁起物の水引、小さな鶴や亀のミニチュア等も一緒に置くと、一層華やぎます。

まとめ

盆栽の王様として人気のある松の盆栽は、どこから鑑賞しても沢山魅力があります。近年、海外の盆栽愛好家の間でも人気がある松の盆栽の魅力を最大限に引き出して、自分なりの魅力を見つけ、100%楽しんでみませんか。

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