家庭菜園

ルバーブって何の仲間?

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「ルバーブ」って知っていますか?見ると忘れられない特徴的な野菜です。
野菜なのですが、ジャムに使われるというちょっと変わった野菜ですよ。個性的な「ルバーブ」について、どんな野菜なのか、もう少し詳しく知ってみませんか。

ルバーブは何の仲間?

「ルバーブ」は、何の仲間なのでしょう。タデ科のダイオウ属の多年草です。
北米や北ヨーロッパを中心に広く栽培されている、温帯気候で栽培されている野菜です。和名は、「ショクヨウダイオウ(食用大黄)」と言われています。元々は、中国で「大黄」を古い時代から数千年も薬用として使ってきた歴史があり、それに近い品種です。

ヨーロッパに「ルバーブ」が伝わった16世紀後半は、最初は、ホウレンソウやビーツのように葉を食べていたそうです。そういば、ホウレンソウにも雰囲気が少し似た面がありますよね。その後は茎のような葉柄を食べるようになり、19世紀になって葉柄を野菜として出荷し始めたという記録があります。

現在では、葉柄を食べる野菜として、またジャムなどを作るために主に活用されています。葉柄はパセリのような雰囲気で、パリッとした食感で甘酸っぱいのが特徴。とても不思議な野菜で、果物のようにも扱われている野菜と言えます。

日本にも最初は明治初期に流通

また、「ルバーブ」が、最初に日本に出回ったのは明治初期とも言われています。とても新しい野菜のように思われていますが、明治時代に一度日本に流通した野菜です。しかし、その当時は、生で食べた時の「ルバーブ」の風味が日本人には好まれなかったようです。

そして、現在では健康志向や自然食ブームによって再び「ルバーブ」に注目が集まってきています。珍しい野菜として注目を集めています。ヨーロッパや北米で作られていることもあって、「ルバーブ」は耐暑性がなく、温帯気候の冷涼地で育てるのに適しています。

日本では、気候の面で適している、北海道や長野県で多く作られています。特に長野県富士見町は「赤ルバーブ」を特産品として栽培し、現在では日本一の生産量を誇ります。

「ルバーブ」には実は「青いルバーブ」と「赤いルバーブ」があります。とてもきれいな赤い色を発する「赤いルバーブ」は、高原地帯で育つ貴重な品種と言われています。長野県八ヶ岳のふもとの富士見高原で栽培されているのは、その貴重な「赤いルバーブ」です。

ルバーブの収穫はいつ?

「ルバーブ」は、春から秋にかけて収穫される野菜です。イギリスでは、「ルバーブ」は春を告げる野菜ですよ。「ルバーブ」が沢山並ぶようになると春到来ということになります。

自分の庭で楽しんでいる人も多く、「ルバーブ」の葉柄を摘む春がやってきます。
赤い色も鮮やかで、春が来たという印象になります。春から秋に「ルバーブ」は、収穫されますが、それぞれにまた特徴もあります。春の「ルバーブ」は、酸味が強く、秋頃に収穫される「ルバーブ」は、酸味も柔らかく赤い色も際立った色になります。それぞれの「ルバーブ」を楽しむのもいいでしょう。

ルバーブの魅力は?

そんな「ルバーブ」の魅力を改めて紹介すると、一番見た目が似ているのは、日本の野菜で言えばフキかもしれません。フキに似た多肉質の茎のような葉柄を食べ、香りは杏子のような特徴的な香りがします。そして、酸っぱく感じる味は、寒い地方では「畑のレモン」とも呼ばれるなど、果物として珍重されています。

ジャムにしたり、デザートの中に入れたり、野菜らしくピクルスにして使ってもいいでしょう。ジャムにすると甘みと酸味がちょうどいいバランスで美味しいと人気です。自然な甘酸っぱい美味しさを感じることができます。ヨーロッパでは、ポピュラーな野菜として、よくお菓子作りに使われていますよ。

また、「ショクヨウダイオウ(食用大黄)」として「大黄(ダイオウ)」の薬草としての魅力も持っています。本来、根が薬草として便秘などに効くとされてきましたが、葉柄の部分も便秘に効く作用があるとも言われています。

栄養的にもカリウムやカルシウム、赤い葉柄をしていることからアントシアニンも入っていていいものです。ただし、大きな葉は、シュウ酸という有害物質が入っていて食べられませんので、注意して下さい。

ルバーブを手に入れるには?栽培は可能?

現在はまだ生の「ルバーブ」があまり流通していませんが、出荷の場合は茎のような葉柄だけを切り取って出荷されます。
加工品としてなら、味わいやすくなります。長野県では「赤いルバーブジャム」や「赤いルバーブジュース」、冷凍やドライの「ルバーブ」などが販売されています。

真っ赤な野菜、「ルバーブ」、その魅力は他にはないものと言えるでしょう。できれば、自分でも栽培して、ジャムやお菓子作りをしてみたいですね。

「ルバーブ」は、苗が売られていますので、苗から育てるといいですよ。植えた1年目は、収穫できませんが、2年目からは収穫ができます。それまでに大きく株をすることが大切です。

多年草ですが、冬になって枯れてきた地上部は刈り取って育てます。水はけがいい場所で育て、耐暑性がありませんので、暑さによく気を付けて育てるのがコツです。「ルバーブ」を育てて、フレッシュな葉柄を食べてみたいですね。

監修:トマト
毎日いろいろな発見をさせられるガーデニングです。
長年のガーデニング経験から育て方の難しさもそれぞれの植物に学んでいます。
今は多肉植物などにも凝っていて、新しい発見と成長を見ていきたいと思っています。
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