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ツクシ

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植物名:ツクシ

学名:Equisetum arvense
英名:Horse tail
和名:ツクシ(土筆)、ツクシンボ、スギナ(杉菜)
科名:トクサ科
属名:トクサ属
原産地:北半球の温帯〜寒帯

ツクシの特徴

ツクシの茶色い頭が土の中から伸びてくると、春の訪れを実感できます。
芽吹いたばかりのツクシは固く細くぎっしりとしていて、焦げ茶色の袴に覆われています。

先端の大きな頭は六角形がぎっしり集まってできていますが、だんだん先端から一列ずつ間隔が開いて六角形は笠状になり、この下にある袋から胞子をとばします。

ツクシが枯れる頃、緑のスギナが生えてきます。スギナは、杉の葉っぱに似ていて食用になることから、「スギナ(杉菜)」と名づけられました。
スギナはまっすぐに伸びる茎の節々から放射状に棒状の葉を伸ばします。

ツクシもスギナも江戸時代から食用にされ、ツクシは明治天皇の好物だったため、新宿御苑で栽培していた記録も残っています。

ツクシの頭は胞子を飛ばす胞子穂なので、ツクシは「胞子茎」、スギナは茎や葉など全体で光合成をおこない、地下茎に栄養を蓄えるので「栄養茎」に分類されます。
ツクシもスギナも同じ植物で、地表近くで横へ横へと伸びていく地下茎でつながっています。
地下茎からは細く長い根が地中深くまで伸びているため、スギナは一度生えるとなかなか抜き取って生えないようにするのが困難ですが、土に石灰をまくなどしてアルカリ性寄りにすると生育が止まります。

ツクシの詳細情報

園芸分類:シダ植物、多年草
草丈・樹高:10cm〜15cm(ツクシ)、10cm〜40cm(スギナ)
耐寒性:強い
耐暑性:強い
耐陰性:強い
花色:咲かない
開花時期:咲かない

ツクシは、春先にしか見られませんが、夏の間に小さなツクシが地中のスギナの根元にできていて、これが翌春に地上に伸びていきます。
スギナは晩秋まで緑色を絶やしませんが、寒さが厳しくなってくると枯れて地上から姿を消します。

春になって、ツクシが出揃ってきた頃、スギナが芽吹きます。
スギナが生えていたところには必ずツクシが生えるわけではなく、スギナが夏までにしっかり栄養を貯めないと、ツクシが翌春伸びてきません。
ツクシが全く生えなくても、スギナが伸びてくることもあります。

スギナは全草で光合成をして栄養を地下茎に送り、地下茎で栄養を貯めていきます。
栄養が豊富な地下茎には、「無性芽(ムセイガ)」と呼ばれる小さな芋ができることがあります。
スギナはツクシの飛ばした胞子だけでなく、無性芽、地下茎からも増やすことができます。

ツクシが飛ばした胞子は雌雄に分かれていて、水分のあるところで前葉体に変化します。
雌の前葉体に卵、雄の前葉体に精子ができ、水があれば精子が卵のところに泳いで行って受精し、受精卵がやがてスギナへと成長していきます。

ツクシは袴を採ってきれいに洗ってからさっとゆでた後、胡麻和えや佃煮、油いためなどにして食べることができます。
食べる場合は、胞子穂が開ききっていないものがほろ苦くおいしく味わえます。
スギナは天日干しして煎じてお茶にできます。

監修:トマト
毎日いろいろな発見をさせられるガーデニングです。
長年のガーデニング経験から育て方の難しさもそれぞれの植物に学んでいます。
今は多肉植物などにも凝っていて、新しい発見と成長を見ていきたいと思っています。

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