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シクラメンの管理の仕方

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シクラメンとは

シクラメンは、主に地中海沿岸原産の、サクラソウ科シクラメン属の球根植物です。
学名はCyclamen persicumといいます。その名前の由来は、種子ができると、くるくると渦を巻いて花茎が丸まるところから、ギリシャ語で「らせん」の意味のkiklos(キクロス)から「シクラメン」という名になりました。
また、球根の丸い形から、豚のまんじゅうという和名がついています。

シクラメンの見分け方

本来のシクラメンは冬のお花でありながら、あまり耐寒性がありません。年末の贈答品の豪華なシクラメンは、室内管理が基本ですが、品種改良により、「ガーデンシクラメン」が流通するようになってからは、花壇や寄せ植えなど、どなたでも簡単に屋外でシクラメンを楽しめるようになりました。

目安としては、室内で販売されていて、3千円以上など高額で花が大きく、華美なものが耐寒性のないシクラメン、屋外で普通の草花と並んでいて、小型で赤や白などの単色で、質素な形のものはガーデンシクラメンの可能性が高いでしょう。
また、最近では変わった品種でお値段も高いガーデンシクラメンも存在しますので、どちらか迷ったら、ラベルの説明書きを読むか、店員に確認してみましょう。

シクラメンの管理の仕方

お手持ちのシクラメンが、従来の耐寒性のないものなのか、耐寒性のあるガーデンシクラメンなのかにより、育て方が違ってきますので、まず、どちらのタイプのシクラメンなのか調べてから育てましょう。

また、販売されているシクラメンは生産者で肥培されていて、本来の自然な姿よりも花芽や葉が沢山立ちあがり、見栄えが良く作られています。そのため。株元が込み合っていて、蒸れに弱いので、葉っぱの黄変や葉の付け根がかびていないか、こまめに確認してくださいね。開花中は月に2回ほど規定量で薄めた液肥を与えると長く花を楽しむことができます。

耐寒性のないタイプの場合

秋から冬に購入した豪華なタイプのシクラメンは、完全に室内管理で育てます。かといって、暖かすぎる環境も好みません。暖房のきいた20℃以上のリビングより、廊下や玄関など、10℃前後の気温が望ましいです。

底面吸水の形で販売されていることが多いことからもわかるように、上からジョウロで水を与えてはいけません。花や葉に水がかかると、蒸れやカビの原因となり、せっかくのお花が倒れて戻らなくなってしまいます。底面吸水の鉢で植わっていなかった場合、受け皿を敷いて底面吸水をします。本来は乾燥気味に育てますが、豪華な開花株に関しては特別にお水を好むので、毎日水を足してあげてくださいね。

耐寒性のあるタイプの場合

ホームセンターなどの屋外のトレーに並んでいるのは「ガーデンシクラメン」といって、屋外で気軽に育てられるタイプのシクラメンです。値段も安価で、耐寒性のないタイプの1/10ほどの価格なので、すぐに見分けがつくと思います。

普通の草花同様、花壇や寄せ植えなどに利用できますが、球根植物なので、毎日お水を与える必要はありません。あまり神経質になる必要はありませんが、できれば上からジョウロでかけるのではなく、株元からそっと与えるとよいでしょう。降雨が続くようなら軒下などに入れてくださいね。

0℃前後なら屋外で管理できますが、強い霜に当たるとしおれてしまうことがあります。置き場所を南側にするなど工夫が必要です。寒い地域では室内に取り込めるよう鉢植えにしたほうがよいでしょう。

まとめ

シクラメンは花のない冬の時期に楽しめる貴重なお花です。
クリスマスやお正月の冬の色どりに、ぜひ取り入れたい植物です。
「温度管理」「水管理」「傷んだところを取り除く」「月二回の液肥」この4つをマスターすれば、11月から3月まで長く楽しめます。皆さんも、チャレンジしてみてくださいね。

監修:冥王堂あや
クリスマスローズ専門店「冥王堂」店長。交配、育種にも携わる。2014年「クリスマスローズの世界展」にて、新花コンテスト「特別賞」「ミヨシ賞」を受賞。
(公)日本園芸普及協会グリーンアドバイザー。

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