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カカリアの育て方

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(Instagram ID:kako8208)
初夏になると咲き始める『カカリア』は、細い茎に、ぷっくりとしたつぼみをつけて、小さめのタンポポのような、花弁を密集させたふわふわした花を咲かせます。
オレンジや赤などのビタミンカラーのほかに、淡いブルーの品種もありますよ。

こちらの記事では、カカリアの育て方や花言葉、増やし方などについてご紹介します。

カカリアの分類

■学名:
Emilia coccinea

■科名:
キク科ウスベニニガナ科

■属名:
エミリア属(以前はカカリア属)

■別名:
Emilia coccinea(エミリア・コッキネア)、絵筆菊(エフデギク)、紅苦菜(ベニニガナ)、絹房草(キヌフサソウ)、タッセルフラワーなど

■原産地:
インド東部、中国南部

カカリアの詳細情報

■園芸分類
春まき1年草

■草丈・樹高
25cm〜60cm

■耐寒性
弱い
■耐暑性
強い

■耐陰性
日向を好みます

■花色
赤、オレンジ、黄色、ピンク、水色など

■開花時期
5月〜11月

カカリアの特徴

カカリアは、細長い花茎の先に赤やブルーといった華やかな色の、ふさふさした花をつけるため、まるで絵の具を付けた絵筆を連想させるところから「絵筆菊(エフデギク)」の別名がついています。華奢に見えますが、意外と丈夫で、誰でも簡単に育てることができます。塩害にも強いそうなので、お住まいが海岸に近い方でも育てることができますね。

カカリアはエミリア属の植物ですが、かつてはカカリア属だったため、今でも「カカリア」の名称で出回っています。ということは、今後はエミリアという名称になる可能性もありえます。

■カカリアの花
カカリアは、細長い茎に、キク科らしい直径1.5cmほどの小さなタンポポのような花を咲かせます。
赤や黄色のカカリアは、昔からあるタイプで、紅ニガナの名前の由来にもなっていますが、最近ではかわいいピンクや涼しげなブルー系も人気の品種です。
カカリアは結実すると、小さなまるでタンポポの綿毛のような種を付けます。白くてフワフワした種は、風に飛ばされて旅立っていきます。

■カカリアの花言葉
『秘めたる恋』、『控えめ』という、大人しいイメージの花言葉を持っています。茎がひょろっと伸びていて一株では頼りなさげですが、群生すると素晴らしい景観となります。

カカリアの種類

昔からあるタイプのカカリアは、赤〜オレンジ〜黄色の品種。最近人気のピンクやブルーも見かけるようになりました。
従来のものと、最近のピンク、ブルーでは、品種改良の過程で、葉の雰囲気や、花の感じが、ほんの少しですが見た目に違いがあるようです。
カカリアの商品名には、以下のようなものがありますが、苗での販売はあまりありません。秋ごろになったら、種子で探してみてくださいね。

・スカーレットマジック(赤色)
・アイリッシュポエット(オレンジ色)
・ピンクマジック(ピンク色)
・ブルーマジック(水色)…青花絵筆菊、青花タンポポなどの名前で出回ることもあります。

カカリアの栽培環境

■日当たり・置き場所
日当たりのよい場所で育てます。キク科の植物なので、日照が重要となります。日照不足になると開花しないことがありますので注意しますよう。また、過湿を嫌いますので、水はけの良い用土で乾燥気味に育てましょう。

■用土
庭植えでは水はけがよくなるよう、軽石や腐葉土を混ぜ込み、高畝にするとよいでしょう。鉢植えでは、加湿にならない用土作りをします。市販の培養土を利用すると便利です。

カカリアの育て方のポイント

■水やり
・地植えの場合:
植え付け後、根が張るまでは水やりしまが、その後は降雨があれば特に要りません。

・鉢植えの場合:
鉢の表面が乾いたら、鉢底から流れるくらい与えます。加湿は禁物です。

■肥料
植え付け時に、培養土に元肥が入っていれば、その後の肥料は特に必要ありません。多肥だと徒長してかえって悪影響です。鉢植えの場合、5月〜9月の間は2週間に一回ほど、規定量で薄めた液肥を与えてもよいでしょう。

■病害虫
ナメクジ、アブラムシの食害にあうことがあります。
過湿による立ち枯れ病に注意します。

■植え付け
移植を嫌う植物なので、種を直まきか、ポットに数粒まいて、発芽したら1本に間引きます。なるべく小さいうちに(本葉5枚ほど)定植しましょう。根を切らないように注意してください。直根性なので新たに生えることはありません。

背が高くなり、花茎が細いため、支柱を立てて支えましょう。大雨などで茎が倒れて傷むことがあります。

■植え替え・鉢替え
1年草なので特にありません。ポット蒔きの場合、発芽したら小さいうちに定植します。

■剪定・花後
1年草なので剪定は特にありませんが、花後、種を付けさせないように、こまめに摘み取ると、長く咲いてくれますよ。

■収穫
切り花:
茎が長いので、切り花としても楽しめます。

種子:
種子を採種します。まき時の春まで保管しましょう。

■休眠期
特にありません。1年草なので冬には枯れてしまいます。

■増やし方
・種まき:
春まき1年草なので3月〜7月に種をまきます。20℃以上で発芽するので、発芽までに2週間以上かかる場合があるようですが、ひとたび発芽してしまえば、あっという間に大きくなり、2〜3ヶ月ほどで花を咲かせます。

長く咲かせるコツ:
開花の季節は長いのですが、ひとつひとつの株の花期は意外と短く、2ヶ月ほどで種がつけば花は終わってしまいます。種まきの時期をずらして、早まき、普通まき、遅まきと分けて育てれば、晩秋まで長くお花を楽しむことができますよ。

監修:冥王堂あや
クリスマスローズ専門店「冥王堂」店長。交配、育種にも携わる。2014年「クリスマスローズの世界展」にて、新花コンテスト「特別賞」「ミヨシ賞」を受賞。
(公)日本園芸普及協会グリーンアドバイザー。

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