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日本で一番有名な”お稲荷さん”京都の伏見稲荷大社に行ってみよう!!

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京都市伏見区にある伏見稲荷大社は、全国に約3万社ある稲荷社の総本宮です。
初詣には京都のみならず、全国から約270万人の参拝客を集める大人気の神社です。 しかし、「稲荷=狐がいるのは知ってるけど、なぜ?」
「どうして全国に広く稲荷社があるの?」
と、疑問に思うこともあるかと思います。

そこで今回は、伏見稲荷大社の人気の秘密に迫ります!!

伏見稲荷大社に祀られている神様と歴史とは?

伏見稲荷大社の主祭神は宇迦之御魂(うかのみたまの)大神をはじめ、佐田彦大神(さたひこのおおかみ)・大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)・田中大神(たなかのおおかみ)・四大神(しのおおかみ)が一緒に本殿に祀られています。 仏教が日本に伝わった頃には、「稲荷大神」や「稲荷五社大明神」と称されてきました。 宇迦之御魂大神は日本神話の中では、日本の最高神・天照大御神(あめてらすおおみかみ)の弟神・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子供です。

伏見稲荷大社の社名の由来が載っている最も古い記録は「山城国風土記」です。 渡来系氏族の秦伊呂巨(はたのいろぐ)という、現在の伏見区深草の長者が稲作で富み栄えていました。 ある日、餅を的にして矢を射ると、餅が3羽の白鳥になって飛び去り、山の3つの峰にそれぞれ降り立ったと伝えています。 その山には稲がたわわに生えたことから、「伊奈利(いなり)」としたのが社名の起源だと言われています。 そして、和銅4年(711年)2月の午の日、伊呂具はこの山に社を建てたのが「伏見稲荷大社」の始まりでした。 その後、全国的に悪天候のため不順だった稲作が実るようになり、多くの百姓が豊かになったと伝えています。 この時から、稲荷社は人々に親しまれ、五穀豊穣の神様として崇められてきました。

そして、一ノ峰には上社(大宮能売大神)、二ノ峰には中社(佐田彦大神)、三ノ峰には下社(宇迦之御魂大神)と、3つの峰に神様が祀られるようになりました。 ところが、応仁の乱(1467年)の戦火に巻き込まれ、ほとんどが焼かれてしまったため、山の麓に遷座することになりました。 (ただし、創建の時から麓に本殿があったとも言われていて、定かではありません)

現在でも「お山巡り」として、一ノ峰・二ノ峰・三ノ峰をめぐる参拝客が多く見かけます。 すべてをめぐるには2時間弱はかかると言われていますが、山の息吹を感じるにいいのかもしれませんね!

朱色のたくさんの鳥居に圧倒される! 千本鳥居は神秘的な雰囲気を感じられる場所

本殿の左側にある石段を上がり、さらに裏手を回っていくと見えてくるのが「千本鳥居」です。 さまざまな写真や絵などで見かける方も多いかと思います。 伏見稲荷大社を象徴するのがこの千本鳥居と言っても過言ではないでしょう。

この鮮やかな朱色は「稲荷塗」と呼ばれ、稲荷大神の力の豊穣を表すものと言われています。 朱色は魔力に対抗する色とも言われ、稲荷社だけではなく、ほかの神社仏閣にも使われています。 そして、「鳥居を通る」ことから「願いが通る」と言われ、願いが叶った人々がお礼にと奉納するようになりました。 この習わしは江戸時代から始まり、現在でもたくさんの人々が奉納しています。 鳥居の多さをみると、伏見稲荷大社が霊験あらかたな神社だと証明していますよね。 この鳥居は誰でも奉納することができ、サイズごとに初穂料が決められています。

5号 175000円
6号 383000円~
7号 482000円~
8号 708000円~
9号 826000円~
10号 1302000円~

ぜひ、美しい鳥居をくぐってみてくださいね!

初午の日にお参りしてみよう!

稲荷大神が「2月の初午の日」に鎮座したことから、伏見稲荷大社では毎年2月の初午の日に「初午祭」を行っています。
全国の稲荷神社でも祭日としていますが、やはり総本宮の伏見稲荷大社はたくさんの人々でにぎわいます。 そして、参拝客の人々には、「しるしの杉」を授与しています。 鎮座の伝承では、秦伊呂巨の子孫が稲荷大神の降り立った稲荷山の木を根のついたまま抜いて持ち帰り、移し植えて祀りました。 その木が根づけば福を得られ、根づかなければ福が得られない、という信仰が起源となっています。

「初午」や「しるしの杉」は平安時代より、和歌で多く詠われてきました。 また、女流作家で歌人の清少納言も随筆「枕草子」の中で、初午の稲荷詣をこと細かに書いています。 「夜があけるころから登りはじめたけど、日が昇って10時になると暑くなるし、疲れてきたわ……。 涙をこぼしたいくらいわびしい思いをしながら休んでいたら、40過ぎの普段着を来た普通の女の人がバッタリ会った知り合いに、”私、今日は7回お参りするつもりなの! もう3回巡ってきたから、あとの4回なんて何でもないわ”と行ってさくさくと歩いているのを見たの。うらやましくて仕方なかったわ」 と、書いてあるのです。
平安時代から、初午の日に伏見稲荷大社へお参りする熱心な信仰者が多かったことがうかがえます。

みなさまもぜひ、特別な初午の日にお参りしてみてくださいね!

狐にまつわるお守りをいただこう!

どの稲荷神社にも狛犬ではなく狐が出迎えてくれます。
狐は稲荷大神の遣いとして知られ、狐は穀物を荒らすネズミを捕って食べることや、狐の色や尻尾の形が実った稲穂に似ていることから、農耕を守る神様として稲荷大神と結びついて信仰されるようになりました。

また、「稲荷大明神流記」によると、京都の船岡山には年老いた夫婦の狐と尾の子狐が住んでいました。 夫婦の狐は子狐を連れて、稲荷山にいる稲荷大明神に「当社の遣いとなり、神の威力を借りて願いを果たすことを誓います」と言いました。 稲荷大明神はたいそう喜んで、夫婦の狐に力を与えました。 狐たちは稲荷大明神を信仰する人たちの夢に現れて、お告げをするようになったのです。 そのことから狐は「眷属」として、神様の遣いになったのでした。

そして、伏見稲荷大社には狐にまつわるお守りがあります。 特に、境内の狐がくわえている「鍵」「宝玉」「巻物」「稲穂」を象った4種類のお守りが人気です!
○「達成のかぎ守」初穂料1000円
鍵は蔵の鍵を表していて、「稲荷」は元々、「稲が成る(=稲成)」と言われていたので、願い事が成功するように、と意味があります。 願いを実現させたい時につけるといいでしょう。

○「達成の宝玉守」初穂料1000円
宝玉は神様のご神徳や財宝を象徴しており、金運UPのお守りです。

○「達成の巻物守」初穂料800円
巻物は大切なことが記されたものです。そして、知恵を表したものでもあります。学業UPにお力をもらえるでしょう。

○「達成の稲穂守」初穂料800円
主祭神の宇迦之御魂大神は農耕の神様でもあり、食物の神様でもあると言われているので、食べるものに困らないように幸せに暮らせるように願いが込められています。

珍しい形のお守りをぜひ、いただいてくださいね!

いかがでしたか?
伏見稲荷大社は全国でも有名な神社で、外国人観光客もたくさん参拝しています。 鮮やかな朱色の鳥居は幻想的な雰囲気を思わせます。 至る所に見守るようにいる狐たちも、きっと訪れた人々を歓迎してくれるでしょう。 ぜひ、京都観光の際にはお参りしてみてくださいね!

■所在地
伏見稲荷大社
〒612ー0882
京都府京都市伏見区深草藪之内町68
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