テレビ番組?興行?サークル活動?落語研究会の意味とそれぞれの特色をご紹介!

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「落語研究会」と聞いて一番に何を思い浮かべますか?現在放映されているテレビ番組を挙げる人も多いでしょうし、なかには高校や大学で「落語研究会」という部活やサークルに入っていたという人もいるかもしれません。
実は、「落語研究会」という言葉は一概に言ってもさまざまな意味を持っているのです。今回は、そんな落語研究会について、その言葉が持つ意味やそれぞれの特色などを紹介していきたいと思います。

TBS系列のテレビ番組「落語研究会」

まずは、現在放映されているテレビ番組としての「落語研究会」について紹介していきましょう。「落語研究会」は毎月第3日曜にTBS系列で放映されているテレビ番組で、地上波では1席、BS、CSでは2~3席を見ることができます。東京の落語界において第一線で活躍している落語家たちが出演し、国立劇場での寄席の収録映像と解説で構成、ちなみに現在は解説として京須偕充さんが、聞き手としてTBSアナウンサーである外山惠理さんが出演しています。落語家たちが登場する前の静まり返った会場の様子や出囃子なども放映されており、現在はおよそ1年前に収録された高座を解説とともにお茶の間に届けています。

こちらは昭和時代に放映された「落語特選会」の流れを汲んでおり、当時からさまざまな落語家たちの高座が放映されていたそうです。現在は毎週土曜日午前11時~12時にTBSチャンネルで「落語特選会」の再放送も行っており、当時の映像を観覧することができます。

2008年までは、「落語協会ぷち」として、これからの活躍が期待される二つ目の落語家や若手の落語家たちを紹介していました。TBSチャンネルやBSTBSで放映されていましたが、現在は終了しています。

興行としての「落語研究会」

1905年から今に至るまで行われている落語の興行のことを「落語研究会」と呼びます。こちらは商業目的というわけではなく、高い理念のもと行われている興行であることから、落語家たちにとって出演することが一つのステータスとなっているそうです。

第一次落語研究会は1905~1923年の間のものを指します。発起人は初代三遊亭圓左さん、4代目橘家圓喬さん、3代目柳家小さん、4代目橘家圓蔵さん、初代三遊亭圓右さん、2代目三遊亭小圓朝さん。そして顧問として今村次郎さんと岡鬼太郎さんがいらっしゃいました。落語の研究や寄席の改良を趣旨として活動していた第一次落語研究会は、参加者に厳密な選抜試験を採用していたそうです。それは例え発起人の子孫であっても、上記にあげた8人すべての賛成が無ければ入会できないほどでした。

これにより落語を単なる娯楽なのではなく、普遍的な伝統芸能として確立するきっかけが作られたと言われています。また、落語家が袴を着用するきっかけもここで作られたそうです。実は、もともとは落語は市井の噺を執り行うことからも、袴を着る必要はないとされており、袴に着用はタブーとされていました。しかし落語家としての手本を示すためとして、参加者たちが袴を着用するようになってから、その文化は広がっていったそうです。実際に今は袴を着ている落語家たちも多くいますよね。

現在は第5次落語研究会として1968年から旗揚げされています。こちらは国立劇場において、TBSテレビが主催でイベントとして行われていることが特色として挙げられます。先述したTBS系列の「落語研究会」において放映されているものです。

チケットは年間の指定席である「御定連席券」と当日券のみ。実は以前、前売り券も販売されていたのですが、一部がヤフーオークションに流出したことで、2007年10月に開催された落語研究会からしばらくは前売り券の販売が中止されているのです。ちなみに当日券はかなりの人気ですが、チケットの枚数も少ないこともあり、購入者が殺到します。

高校・大学におけるサークル活動「落語研究会」

一部の高校や大学には、「落語研究会」、通称「落研(おちけん)」という部活動やサークル活動の場が拓かれています。落語研究会の起源としては、早稲田大学から始まったと言われています。大抵は落語の研究や鑑賞が行われていますが、中にはプロの落語家によって指南を受けることができるところもあります。現在は地域おこしの一環として、岐阜県岐阜市や宮城県石巻市で落語研究会がその技を競い合う全国大会を開催されています。

「落語研究会」というと大学のサークル活動というイメージが強いかと思いますが、実は中学校や高校でも部活動の一環として存在しているところもあります。現在は減少傾向にあるようですが、関東を中心にまだ活動をしているところもあるそうです。

まとめ

いかがでしたか?「落語研究会」はいろいろな意味を持っており、人によってイメージするものが違うのも面白いところです。それぞれ思い入れがあるものもあるかと思いますが、ぜひ機会があれば落語を実際に間近で見てみて下さい。

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