落語でよく聞く「お囃子」って何?有名落語家のお囃子一覧もご紹介
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寄席ではさまざまな音楽が用いられていることをご存知ですか?
一般的に落語家が高座に上がる時、さらには高座に上がってから演目を上演している最中も、寄席では「お囃子」と呼ばれる音楽をたびたび耳にすることができます。
今回は、そんな落語における「お囃子」について、その概要や歴史を説明していくとともに、有名な落語家さんたちが用お囃子として使用している曲もいくつか紹介していきたいと思います。
一般的に落語家が高座に上がる時、さらには高座に上がってから演目を上演している最中も、寄席では「お囃子」と呼ばれる音楽をたびたび耳にすることができます。
今回は、そんな落語における「お囃子」について、その概要や歴史を説明していくとともに、有名な落語家さんたちが用お囃子として使用している曲もいくつか紹介していきたいと思います。
寄席とお囃子は切っても切れない関係?
寄席では「お囃子さん」と呼ばれている方々による演奏を楽しむことができます。お囃子さんたちは通常客席から見て左側の奥、一般的に「下座」と呼ばれる位置に控えていて、上演者の様子を見ながら曲の演奏を行っています。主に三味線や太鼓、当たり鉦という名の打楽器が演奏に使用されており、その中でも三味線や笛、歌などはベテランの女性の方々が、太鼓や当たり鉦は前座の落語家たちが担当しているそうです。
また、一般的に、寄席で流れるお囃子をまとめて「寄席囃子」と呼びます。寄席囃子はさらに5つに分類されており、それぞれ用いられる場面や風習が異なっているようです。まずは、そんな5つの寄席囃子について、「出囃子」以外の特徴をそれぞれ紹介していきましょう。
1. 寄席の毎日の習慣として用いられるお囃子
寄席では、毎日始まりと終わりの時などにお囃子が用いられていることをご存知ですか?実は寄席が開場する際は「一番太鼓」、上演者が楽屋入りをした際は「二番太鼓」、そして寄席が閉場する際には、「追い出し」という名で太鼓をたたくという習慣があります。これらはすべて太鼓の音に意味があるようで、まず「一番太鼓」ではドンドンドンと来いと聞こえるように、そして「追い出し」においては出てけ出てけと聞こえるように太鼓をたたくそうです。一方で、「二番太鼓」においてはお多福来い来いと聞こえるように慣らすそうで、この時だけ笛の音も合わせてにぎやかに奏でています。
2. 受け囃子
上演者ごとに用いる、口演の終わりを告げるお囃子のことを指します。
3. はめものや色物で使用されるお囃子(地囃子)
奇術や曲芸などの「色物」と呼ばれる演芸を上演している際に用いられるお囃子のことを指します。また、上方落語において心理描写を表現する際に使用される「はめもの」と呼ばれる歌や伴奏もこちらに該当します。
また、一般的に、寄席で流れるお囃子をまとめて「寄席囃子」と呼びます。寄席囃子はさらに5つに分類されており、それぞれ用いられる場面や風習が異なっているようです。まずは、そんな5つの寄席囃子について、「出囃子」以外の特徴をそれぞれ紹介していきましょう。
1. 寄席の毎日の習慣として用いられるお囃子
寄席では、毎日始まりと終わりの時などにお囃子が用いられていることをご存知ですか?実は寄席が開場する際は「一番太鼓」、上演者が楽屋入りをした際は「二番太鼓」、そして寄席が閉場する際には、「追い出し」という名で太鼓をたたくという習慣があります。これらはすべて太鼓の音に意味があるようで、まず「一番太鼓」ではドンドンドンと来いと聞こえるように、そして「追い出し」においては出てけ出てけと聞こえるように太鼓をたたくそうです。一方で、「二番太鼓」においてはお多福来い来いと聞こえるように慣らすそうで、この時だけ笛の音も合わせてにぎやかに奏でています。
2. 受け囃子
上演者ごとに用いる、口演の終わりを告げるお囃子のことを指します。
3. はめものや色物で使用されるお囃子(地囃子)
奇術や曲芸などの「色物」と呼ばれる演芸を上演している際に用いられるお囃子のことを指します。また、上方落語において心理描写を表現する際に使用される「はめもの」と呼ばれる歌や伴奏もこちらに該当します。
落語家のテーマソング的な役割も担う
寄席囃子の中でも、落語家が高座に上がる時に流れる音楽のことを「出囃子」と言います。そもそも出囃子は上方落語でのみ用いられてきた慣習でしたが、大正時代ごろから東京の落語家たちも使用するようになっていったと言われています。
現在は落語家のテーマソングのような役割も担っている出囃子ですが、基本的にはお囃子さんたちが上演する落語家さんの雰囲気や芸風などに合わせて曲を決め、演奏しているそうです。しかし近年では、落語家さん側から二つ目に昇進した際に曲をリクエストし、お囃子として演奏してもらうケースも多いとか。一方で、なかには上演する演目によってお囃子を使い分けている落語家さんもいるそうです。
落語家通の中には、お囃子を聴いただけで次に出てくる落語家が誰なのか分かる人も多いようです。実際に、春風亭柳好さんが現役で高座に上がっていた時、「梅が咲いたか」という曲が出囃子として流れると「柳好だ!」と観客がざわめき始め、拍手が起こったこともあったとか。また、出囃子を持てるのは二つ目以上の落語家のみなので、落語家さんたち本人にとっても「出囃子を持つ」という行為は深い意味を持っているのかもしれませんね。
現在は落語家のテーマソングのような役割も担っている出囃子ですが、基本的にはお囃子さんたちが上演する落語家さんの雰囲気や芸風などに合わせて曲を決め、演奏しているそうです。しかし近年では、落語家さん側から二つ目に昇進した際に曲をリクエストし、お囃子として演奏してもらうケースも多いとか。一方で、なかには上演する演目によってお囃子を使い分けている落語家さんもいるそうです。
落語家通の中には、お囃子を聴いただけで次に出てくる落語家が誰なのか分かる人も多いようです。実際に、春風亭柳好さんが現役で高座に上がっていた時、「梅が咲いたか」という曲が出囃子として流れると「柳好だ!」と観客がざわめき始め、拍手が起こったこともあったとか。また、出囃子を持てるのは二つ目以上の落語家のみなので、落語家さんたち本人にとっても「出囃子を持つ」という行為は深い意味を持っているのかもしれませんね。
有名落語家たちのお囃子をご紹介
最後に、有名な落語家さんがお囃子として使用してる曲をいくつか紹介していきたいと思います。一覧にしてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
桂歌丸・・・大漁節
春風亭昇太・・・「デイビー・クロケット」
七代目立川談志、八代目桂文枝・・・「木賊刈(とくさがり)」
三遊亭小遊三・・・「ボタンとリボン」「春はうれしや」
林家木久扇・・・「宮さん宮さん」
二代目林家三平・・・「祭りばやし」
四代目柳亭司馬・・・「吾妻八景」
三代目古今亭志ん朝・・・「老松」
林家たい平・・・「ぎっちょ」「ドラえもんの歌(ドラ落語を演じるときのみ)」
林家こん平・・・「佐渡おけさ」
三遊亭好楽・・・「づぼらん」
初代・二代目・三代目・四代目桂文我・・・「せり」
笑福亭鶴瓶・・・「とんこ節」
二代目桂ざこば・・・「御船」
五代目桂文枝・・・「廓丹前」
二代目桂枝雀・・・「昼飯(ひるまま)」
桂歌丸・・・大漁節
春風亭昇太・・・「デイビー・クロケット」
七代目立川談志、八代目桂文枝・・・「木賊刈(とくさがり)」
三遊亭小遊三・・・「ボタンとリボン」「春はうれしや」
林家木久扇・・・「宮さん宮さん」
二代目林家三平・・・「祭りばやし」
四代目柳亭司馬・・・「吾妻八景」
三代目古今亭志ん朝・・・「老松」
林家たい平・・・「ぎっちょ」「ドラえもんの歌(ドラ落語を演じるときのみ)」
林家こん平・・・「佐渡おけさ」
三遊亭好楽・・・「づぼらん」
初代・二代目・三代目・四代目桂文我・・・「せり」
笑福亭鶴瓶・・・「とんこ節」
二代目桂ざこば・・・「御船」
五代目桂文枝・・・「廓丹前」
二代目桂枝雀・・・「昼飯(ひるまま)」
お囃子も寄席の魅力のひとつ
いかがでしたか?
寄席囃子のなかでも、特に出囃子は上演者が登場するテーマソングとしての意味も持つため、記憶に残りやすいかもしれませんね。
また、出囃子の中には上演者が実際に歌っている曲や、出身地に因んでいる曲もあるので、注意深く聞いてみると面白いと思います。
ぜひ寄席に行った際はお囃子も一緒に楽しんでみてください。
寄席囃子のなかでも、特に出囃子は上演者が登場するテーマソングとしての意味も持つため、記憶に残りやすいかもしれませんね。
また、出囃子の中には上演者が実際に歌っている曲や、出身地に因んでいる曲もあるので、注意深く聞いてみると面白いと思います。
ぜひ寄席に行った際はお囃子も一緒に楽しんでみてください。