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適切なシャッター速度は?被写体や写真の表現方法によっても異なる!

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デジタル一眼レフカメラで撮影する時に、大切なのが適切なシャッター速度です。
全てオートでも撮影できますが、カメラの機能はパーフェクトではありません。
被写体によってはカメラ任せだと失敗することがあるため、撮影者が適度なシャッター速度に調整したいところです。
シャッター速度を変えることで、写真の表現方法も変わります。
今回はカメラのシャッター速度について、詳しく紹介していきましょう。

光の量を調節するシャッター速度

レンズを通った光の量を調節するのが、カメラのシャッター速度です。
シャッター速度が遅いほど光の量が多くなり、シャッター速度が速いほど光の量が少なくなります。
カメラによって異なりますが、30秒~1/4000秒まで幅広いシャッター速度の設定が可能です。
単純に1/200から1/100のシャッター速度に変更すると、光の量は倍になります。
シャッター速度が遅すぎると白とびが、シャッター速度が早すぎると黒つぶれが写真に発生することが多いです。
白とびや黒つぶれが多すぎると、失敗写真になりますので注意したいところでしょう。

動きのある被写体を止めたい

子どもやペット、動物、電車など、動きのある被写体の場合、シャッター速度が遅いと被写体ブレが生じやすいです。
被写体ブレをなるべく無くしたい時は、シャッター速度を速くしましょう。
被写体の動く速さにもよりますが、1/500秒以上のシャッター速度に設定しておきます。
飛ぶ鳥や飛行機を撮影する時には、1/2000秒といった高速シャッターを使うこともあります。
曇りの日など、光量が少ないシーンで高速シャッターを使うと、暗すぎる写真になることが多いです。
そんな時は、ISO感度を上げていくと良いでしょう。
ただし、ISO感度を上げすぎるとノイズが増えてしまうため、許せる範囲での調節が必要です。

動きのある被写体を流し撮り

動きのある被写体には、スピード感のある流し撮りという表現方法があります。
シャッター速度を少し遅くし、被写体の動きを追いかけるように撮影するのが、流し撮りの基本です。
被写体の動く速さによって異なりますが、1/60秒ほどのシャッター速度が目安となります。
電車など、予め通る場所が分かっている被写体の場合は、置きピンの方法を使うことが可能です。
置きピンでは被写体が来る前に、通る場所にピントをあわせておき、シャッターボタンを半押したまま、被写体が来るのを待ちます。
被写体が来たら半押しシャッターを全押しするという方法です。
ただし、シャッターボタンを押してから、シャッターが切られるまでのタイムラグがある点には注意して下さい。

滝や川など、水の流れを表現

滝や川などが被写体の場合、シャッター速度を遅くし、水の流れを表現するという方法もあります。
太陽の出ている昼間など、光量が多いシーンでシャッター速度を遅くすると、白とびしかねません。
そんな時にあると便利なのが、NDフィルターです。
NDフィルターでは外からレンズに入る光量を抑えられるため、シャッター速度を遅くできます。
風の強い日の風景写真などで、雲の流れを表現したい時にも使える方法です。
流れを表現したい時は三脚にカメラを装着し、しっかり固定してから撮影したほうが良いでしょう。

花火をキレイに表現

花火を撮影する際、シャッター速度を遅くすると、流れるような花火の表現ができます。
そんな花火を表現したい時に便利なのが、カメラに付いているバルブ撮影という機能です。
バルブ撮影ではシャッターボタンを押している間だけシャッターを開け、シャッターボタンを離すとシャッターが閉じる仕組みになっています。
花火を見ながらシャッター速度の調節ができるという訳です。
スターマインなど大きな花火でシャッター速度を遅くすると、白とびによる失敗写真になることがあります。
そんな時は、前述したNDフィルターを使ってみると良いでしょう。
バルブ撮影する時は三脚が必要ですが、その他にもリモートレリーズを準備するのをおすすめします。

星空をキレイに表現

星空は見た目以上に暗いため、シャッター速度を遅くする必要があります。
ただし、シャッター速度が遅すぎると、星が流れてしまいます。
絞りはなるべく開放に近いF値に設定し、ISO感度を上げた上で、8秒~30秒までのシャッター速度に設定すると良いでしょう。
18mmほどの広角レンズの場合、「絞りF4.0」「ISO感度3200」「シャッタースピード30秒」ほどが目安です。
自分好みの写真になるよう、いろいろな設定を試してみて下さい。
花火同様、星空も流れるような表現ができます。
そんな時も三脚とリモートレリーズがあると便利に撮影できるでしょう。

シャッター速度優先モード

手元のカメラには、いろいろな撮影モードが付いていませんか?
その撮影モードの中に、「シャッター優先オート」(S)というものがあります。
シャッター優先オートでは、絞りはカメラ任せですが、シャッター速度は撮影者自身で決めることが可能です。
この被写体には1/500のシャッター速度を使いたい、1/2000のシャッター速度を使いたいといった時に便利なモードです。
自分好みの表現をしたい時は、「シャッター優先オート」を使ってみると良いでしょう。

露出補正機能

雪景色をオートで撮影した時、思ったより暗い写真になることはありませんか?
光を反射する雪はカメラが明るいと感じるため、オートだとシャッター速度が速くなる傾向があります。
そんな時に便利なのが、カメラの露出補正機能です。
白い雪を表現したい時は、露出補正機能で+1.0~+2.0に調節すると良いでしょう。

まとめ

シャッター速度について紹介してきましたが、参考になりましたか?
シャッター速度の調節によって、人では見られないような表現ができるのが魅力の一つです。
カメラ初心者のうちは全てオートでも構いませんが、慣れてきたらいろいろな表現方法を試してみて下さい。

ペンネーム:はしくん
北海道在住、カメラ歴10年のアマチュアです。
旭川や美瑛、富良野、大雪山系などを主に撮影しています。
北海道らしい風景の他、キタキツネや蝦夷リスなど、動物も撮影するのが好きです。
現在使っているカメラは風景用に「SONY a7R」、動物用に「CANON EOS 7D Mark II」の2台体制。
富士フィルムの中判フィルムカメラ「GF670W Professional」もたまに使用しています。
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