日本猫の代表「キジトラ」は野性味が強い甘えん坊さん

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キジトラは、日本に古くから住み付いている猫の毛色を意味する言葉です。
茶系と黒系で構成された縞模様が特徴で、まるでキジとトラを組み合わせたような色合いをしています。日本猫は、キジトラの他にも、茶トラ・サバトラ・ハチワレなど、毛色の種類が豊富です。ほとんどの場合は毛色のことではなく、その毛色を持つ猫の呼び名として使われます。
三毛猫や白猫など、語尾に「猫」が付く通称と同じような意味合いだと考えるとわかりやすいでしょう。

今回は、キジトラ模様を持つ日本猫の魅力と、育て方のポイントについてご紹介します。

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キジトラの特徴と性格

◇ルーツの山猫にそっくりな毛色

現代の日本で暮らしているキジトラの毛色は、猫のルーツと言われる山猫の模様にそっくりです。茶系のベースに黒系の縞模様が入っており、色の濃淡は個体によって異なります。額には凛々しいM字模様があり、頬と目尻はクレオパトララインという横縞で結ばれ、縞模様の長い尻尾は先の方が黒色。全体的にきりっとしたイメージです。とても野性的に見える色の組み合わせですが、山猫に近いことを考えると納得できますよね。キジトラ模様は、自然界にすっと溶け込む保護色として実に有効的。近年の日本猫にもその特徴がしっかり引き継がれていることがわかります。実は、現代の日本で最も多い猫はキジトラです。人に拾われてイエネコとして暮らす子、気ままな野良猫として生涯を全うする子など、日本全国のあちこちで猫らしく生きています。体の大きさは、標準体重3kg〜5kg程度。飼育下での平均寿命は15歳くらいです。

◇野性味が残る猫らしい性格の甘えん坊さん

キジトラは、日本猫の中でも野性的な性格を持つ個体が多いようです。警戒心が強いので、初対面の相手にはなかなか懐いてくれません。自分のテリトリーを守るという信念を持ち、強い縄張り意識を持って行動します。でも、ひとたび心を許して人を信頼すると、思い切り甘えるようになる子が多いようです。これは、他の日本猫にも言えることなのですが、子猫のうちから愛情を注いで大切に育てれば、飼い主が大好きな甘えん坊タイプになることが多いとされています。キジトラはとても元気で活発な猫らしい性格なので、遊び方もワイルドです。部屋中をフルに使って機敏に動き回り、飼い主と一緒に猫用玩具で遊ぶことも好みます。しかし、中には、野性が強く残っていて飼い主に触れられることを嫌がる子もいるようです。キジトラは雑種の猫なので、個体によって性格に大きな差があることを理解しておきましょう。

日本の風土に適した丈夫な体質!初めて猫を飼う人にもおすすめ

◇日本の風土に適した育てやすく丈夫な体質で飼いやすい

キジトラは、古くから日本に住み付いている野性の猫が原種なので、日本の家庭で無理なく健康に暮らしていくことができます。室温と湿度に気を付ければ、丈夫で長生きする飼いやすい猫です。家庭で育てる場合の食事は、栄養バランスの良いキャットフードをメインに与え、味付けなしの肉類や魚類をプラスすると良いでしょう。人が快適だと思う温度より少し温かい方が過ごしやすい体質なのですが、居心地が良さそうな温度の場所を求めて気ままに移動することが多いので、さほど気にする必要はありません。留守番させるときは、室温20度〜28度・湿度50%くらいに保ってあげましょう。部屋中が極端に暑かったり寒かったりしなければ、それほど大袈裟に気を使わなくても健康的に育ちます。キジトラは体が丈夫なので、猫を始めて育てる人でも飼いやすいと言えます。でも、猫とのんびりまったり寛ぎたい人には向いていません。元気で無邪気な猫と明るく楽しい毎日を過ごしたい人におすすめです。

◇子猫の頃から愛情をかけて育てるのがポイント

キジトラは野性的な性質が強く残る猫なので、人と暮らす生活が必ずしも向いているわけではありません。
実際、近年でも日本の幅広い地域で野良猫として逞しく生きるキジトラがたくさん存在しています。人と適度な距離を取ったり愛想よく接したりしながら、自由な生活を楽しんでいる様子を見かけた経験はありませんか?玄関先に餌をもらいにきているうちに、そのまま家に住み付いてしまったという話を耳にすることもあるでしょう。でも、こういったケースのキジトラは、「暮らしやすいから住んでいる」だけのことが多いようです。この場合は、安全性を優先して選んだ「生きる手段」に過ぎないので、人に心を開いて甘えるような子に育てるのは難しいかもしれません。キジトラに可愛く甘えてもらいたいのなら、子猫の頃に引き取って愛情をかけて育てるのがポイントです。人と暮らす生活の快適さや楽しさを、小さな子猫時代からたくさん体感させてあげましょう。キジトラは若干性格がきつい部分もありますが、人に心を開けば可愛らしい甘えん坊さんに育つことが多いとされています。

キジトラは、あくまでも雑種の猫です。色んな血が混じっているので、どんな性格になるかは育ててみなければわかりません。人と関わるのが苦手なタイプもいますし、飼い主だけに心を開くタイプや、誰にでもすり寄るフレンドリーな子もいます。共通しているのは、野性的な本能を秘めた性格で活発だということ。そのことを良く理解した上で、キジトラの子猫を迎えましょう。

監修:ソラノアンジュ
愛するペットと暮らす充実した幸せな人生。その素晴らしさをたくさんの人に伝えたくて、ペットライターの道を選びました。
長年の執筆経験で得た情報を元に、あなたの可愛いパートナーを探すお手伝いができれば幸いです。
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