身近で小さな四季を楽しむ【ミニ盆栽】で癒されよう！

ミニ盆栽は、季節と共に花や実、葉や幹・枝などを楽しむことができるので、自分の好みや置く場所などに合わせ、自分が育てたいと思ったミニ盆栽を選ぶことが大事です。

例えば、春を楽しむ盆栽の代表である枝垂れ桜、ボケ、桜などのミニ盆栽は、サイズは小さくても満開になると大きな桜の木を見ているような気持にしてくれます。また、赤くて小さな花が咲くボケは長寿梅とも呼ばれ、花が終わった後もきれいな葉や枝の成長を楽しむことができます。このミニ盆栽は縁起のいい植物なのでビジネス運向上を祈願して、職場の片隅やデスクの上に置かれていることがあります。

実を楽しむミニ盆栽には、リンゴやさくらんぼがあります。枝に花の蕾をつけ始めたときから実がなるまで、盆栽の成長を楽しむことができます。さくらんぼやリンゴなどは日常生活の中で身近な果物ですが、ミニ盆栽として鑑賞する楽しみ方もあります。

松、真柏やイチョウなど一年中緑の葉をつけている「常葉樹」の盆栽は、葉、枝や幹の美しさを楽しむ盆栽です。いつも葉がついているのであまり変化がないと思いがちですが、四季の移り変わりや成長も楽しませてくれます。この常葉樹の盆栽の中には、葉だけでなく花も楽しむことができるつつじやツバキなどもあります。

一方、秋になると葉が落ちる「落葉樹」のミニ盆栽には、もみじやカエデがあります。小さな盆栽でも葉が赤くなり始めると、室内でも秋の訪れを知ることができます。

置く場所を考えながら自分好みのミニ盆栽を選んだり見つけたりする時間は、至福のひと時になることでしょう。

ミニ盆栽は、小さなスペースで育てることができるので日当たりや風通しが良い場所ならばベランダでも室内の窓際でも大丈夫ですが、高温や乾燥には注意が必要です。また、水はけが悪いと根腐れの原因にもなるので棚などをつくり、その上に置くことが理想です。室内で育てる場合は、出来るだけ日当たりの良い窓際でエアコンの風が直接当たらない場所に置き、乾燥や室内の温度にも注意が必要です。

ミニ盆栽の水やりは季節や状況にもよりますが、一日一回くらいで大丈夫です。夏など暑い季節は一日二回くらい水やりすると良いです。根元の土や苔の乾燥状態を見ながら水やりを心掛けて、毎日の生活の中で決まった時間に水やりをしていると、習慣になります。

肥糧を与える時期は、春と秋が最適です。夏場に肥糧を与えると根腐れの原因になるので、避けましょう。どの植物も同じですが、ミニ盆栽も病害虫に悩まされます。春から夏にかけては病害虫の発生がピークを迎えるので、手軽に使えるハンドスプレーが便利です。特に、室内でミニ盆栽を楽しむ場合は、植物の原料で作った不快害虫駆除スプレーがおすすめです。また、盆栽の種類にもよりますが通常２～３年に一度の植え替えが必要です。その際、鉢から盆栽を出して腐ったり混んだりしている根を切り、新しい土に植え替えます。

剪定は種類にもよりますが実のつかない盆栽は花が終わった後、落葉樹などは葉が落ちた後に伸びた枝を切ります。すでに新しい新芽がでている場合もあるので、切る場所は注意が必要です。

ミニ盆栽を育てたことがない人が初めて剪定すると切りすぎてしまい格好が悪い盆栽になってしまうかもしれませんが、焦らずゆっくりと盆栽の技術やこつを学ぶことが大切です。そして、一番大事なことは、毎日ミニ盆栽を楽しみながら育てることです。

園芸店などで自分好みの盆栽を買ってきて育てることも楽しいですが、自然の中で拾ったどんぐりなどの実を鉢に植えてミニ盆栽に育てたりすることも楽しみです。

また、盆栽専門店や園芸店では盆栽教室も開催しているところもあるので、植物や鉢選びから始めて自分が作ったミニ盆栽を育てる楽しみは格別です。これらの教室では、実際に専門家から指導を受けることができ質問にも対応していただけるので、初心者でも安心です。

毎日ミニ盆栽を楽しみなら鑑賞したり管理をしたりしていると、小さな季節の変化や自然の美しさに敏感になり盆栽の変化も身近に感じられるので、何気なく置いている盆栽スペースが自分の“癒しスポット”にもなります。

ビルに囲まれた大都会で四季や自然の美しさを感じることは難しいですが、小さいながらも自然の美しさが詰まったミニ盆栽は身近で豊かな自然と季節の移り変わりを楽しませてくれます。

ミニ盆栽で小さな四季を楽しんでみませんか。