神社

山の神! お酒の神! 京都・松尾大社の絶大なる霊力を感じ取ってみよう!!

関連キーワード

出典:[Saigen Jiro]https://ja.wikipedia.org/|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B0%BE%E5%A4%A7%E7%A4%BE#/media/File:Matsunoo-taisha_honden-1.JPG

阪急嵐山線・松尾大社駅を降りるとすぐ、大きな鳥居と松尾山が目に入ります。 松尾大社の歴史は古く、大宝元年(701年)に創建したと言われています。 しかしながら、それ以前から松尾山の山頂で祭祀が行われていたというのです。 日本人は古来から山に神様が宿ると信じ、崇めてきました。 そんな松尾大社はいったいどんな神社なのか? 今回は松尾大社の未知なるパワーの源を探っていきます!

どうして山の神? お酒の神?

松尾大社のご祭神は大山咋神と市杵島姫命です。
神話では、大山咋神は同じく京都にある八坂神社のご祭神・須佐之男神の孫です。 そして、市杵島姫命は福岡県にある宗像大社のご祭神で「宗像三女神」の三女です。 日本最古の歴史書・古事記では須佐之男神の娘にあたります。

古事記では、大山咋神は松尾山大杉谷に降り立った神様だと言われています。
701年に社殿が創建される前の祭祀については定かではありませんが、松尾山頂には磐座(神様を招くための岩)とされていた自然岩盤が残されていたことから、古来の人々が大山咋神をこの松尾山に祀ったことが松尾大社の信仰の始まりだと言われています。 それから大山咋神は山の神でありながら、人々の生活の守護神として尊崇されていたのでした。

それから5、6世紀頃、秦の始皇帝の子孫だと名乗る秦氏という渡来人の集団が日本にやってきて、この松尾山の神様を一族の総氏神として仰ぐことになりました。

そして、秦一族は酒造が特技だとされたことから、松尾山の神様はお酒の神様だと言われるようになりました。
701年、秦氏の子孫・秦忌寸都理が文武天皇から勅命を賜り、松尾山の麓に社殿を作って山頂のご神霊を移したことが創建だと言われています。 また、市杵島姫命は海の守護神であることから、大陸出身者の秦氏が朝鮮半島との交易で航海安全を祈るために、松尾大社に勧請したと伝えられているのです。 平安京遷都以前から存在する松尾大社はその霊験あらかたな神として「松尾の猛霊」と呼ばれるようになり、皇城鎮護の神様(首都の守り神)だと崇められるようになりました。

現在でも酒、味噌、醤油、酢などの醸造関係者から厚い信仰を集めています。

松尾山に登ってみよう!!

松尾山には入山することができ、かつて大山咋神が鎮座していた磐座を参拝することができます。
せっかくですから、登拝して山のパワーをたっぷりいただきましょう!
きっと心身ともに癒されることでしょう。

ただし、単独での登拝は禁止されており、必ずどなたかと一緒に登拝することが条件となっています。
カメラ、ビデオ、カメラ付き携帯電話での撮影は禁止、飲食もたばこも禁止です。 神域ですから、厳かな気持ちで入山しましょう。 また、正月期間や悪天候、野獣が出没した際は入山を禁止しています。 急な上りや崖もありますから、体調のすぐれない方や登拝に不安な方は無理をしない方がいいでしょう。 そして、受付で初穂料1000円を納めます。次回から500円で登拝することができるのです。 それから山に入り、途中にある見晴台では「心願成就の盃投げ」ができます。 願いをこめながら遠くまで投げるか、底が開けられた酒樽に通せば成就、ということです。 入山した際にはお願いして投げてみてくださいね。

さすがお酒の神様! 世にも珍しい樽うらない!

松尾大社はお酒の神様とご紹介しましたが、実は境内には「樽うらない」というものがあります。
まず、授与所で300円お納めし、矢を2本いただきます。そして、的に向かって矢を射るのです。 当たっても外れてもそれぞれ福守りを受けることができます。 樽の中央を射抜けば大吉、樽の中に当たれば当たり、外れてしまってもあまり福をいただけます。 参拝した時には運試しにやってみてくださいね!

神様の使い・亀と鯉にパワーをいただこう!

実は松尾大社の境内を歩いていると、亀や鯉が目につくことがあります。
亀と鯉は松尾大社の神様の使いであると言われていて、特に「亀の井」という霊水が有名です。
亀の井は病気快癒や延命長寿のご利益があり、別名「よみがえりの水」とも言われています。
そして、酒造家の方々はこの水を汲み取ってお酒の元水として用いられています。

また、亀の井を進むと「霊亀の滝」があります。
古来の人々は山や滝に神様が宿ると考えていて、滝そのものがご神体となっています。 そして、この滝には「首に三台(三つの星)をいただき、背に七星を負、前足に離の卦を顕わし、後足に一支あり尾に緑毛・金色毛の雑った長さ八寸の亀」が現れたと伝えられていて、霊亀として崇められているのです。
聖武天皇の治世には、「天王貴平知百年」と背中に書かれた亀がでたという伝説もあり、古くからこの滝が信仰の対象だということが伺えます。 そして、この滝の側には「天狗岩」という天狗の顔をした岩があります。 霊亀を守るように佇む天狗が棲んでいるんですね。

そして、本殿の両脇には「幸運の撫で亀」と「幸運の双鯉」があります。
松尾大社の伝承では、大山咋神が山城丹波の国を開拓する時に亀と鯉を使って、保津川を遡ったと言われています。急な流れの時は鯉に乗って、ゆるやかな流れの時は亀に乗っていたそうです。
そのため、亀と鯉が神の使いなのです。
「幸運の撫で亀」は寿命長久、家庭円満、「幸運の双鯉」は恋愛成就、夫婦円満、立身出世のご利益があると言われていますから、ぜひ撫でてみてくださいね!

恋愛成就を願うならここ! 相生の松!!

「松尾大社は山とお酒の神様だし、恋愛とは無縁かな~・・・」
と思う方、ちょっと待ってください!
先ほど、「幸運の双鯉」は恋愛成就のご利益があるとご紹介しました。
2匹の鯉が寄り添う姿から、そのようなご利益を授けられるのですね。 実は松尾大社にはもう1つ、恋愛成就にご利益のあるありがたいスポットがあります。 それは「相生の松」。1つの根から生えた2本の松のことで、まるで男女が寄り添うように見えるので、恋愛成就や縁結び、夫婦円満にご利益があるのです。 現在の相生の松は昭和31、32年に天寿を全うし、幹にしめ縄が巻かれた状態で保存されています。

そして、松尾大社の神様は山城丹波の国を開拓した神様でもあるので、恋愛の道を切り開く力もいただけるかもしれませんね。

いかがでしたか?
松尾大社はその歴史の古さと強い霊力から、多くの人々に愛され、崇められてきました。
正月にはたくさんの参拝客でにぎわい、現在でも大変人気の神社です。
あなたも京都に行かれた時は、ぜひ松尾大社に参拝してみてくださいね。

■所在地
松尾大社
〒616‐0024
京都府京都市西京区嵐山宮町3
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ