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開運の神様・建部大社は日本武尊ゆかりの古社!!

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滋賀県大津市瀬田唐橋のそばに建部大社があります。
近江国一之宮として崇敬され、日吉大社とならんで滋賀県を代表する神社です。 日本神話の英雄・日本武尊を祀り、鎌倉幕府を開いた源頼朝も信仰を寄せた神社なのです。 しかし、なぜ日本武尊が関係するのかご存じでしょうか?
そして、頼朝が信仰した理由とはいったい何なのでしょうか?
今回はそのわけをご紹介しながら、建部大社の魅力もたっぷりお教えします!

建部大社はいつ、どのような経緯でつくられたのか?

建部大社の創建は景行天皇の御代と伝えられていて、実はハッキリとした年代はわかっていません。 景行天皇は日本武尊の父で、日本武尊に九州にいる熊曾建を倒し、東国を平定しよ、と命令しました。 父に従った日本武尊ですが、東国を平定したのち、伊勢で亡くなってしまったのです。 景行天皇は嘆きました……。そこで、景行天皇は御名代(大化の改新以前の皇族の私有部民)として『武部(たけるべ)』を定め、日本武尊の功徳を伝えていきました。 この『武部』が『建部』の起源になっています。

そして、景行天皇46年(116年)、日本武尊の后・布多遅比売命が神託を受け、御子の稲依別王とともに住んでいた神崎郡建部の郷に、日本武尊の神霊を祀ったのが始まりです。

白鳳4年(675年)には、近江国府があった現在地に遷座し、『近江国一之宮』として祀ったのが建部大社です。 稲依別王は『建部君・犬上君らの祖』といわれていて、建部大社は琵琶湖南部の有力氏族の建部氏の氏神社だったと考えられています。

天平勝宝7年(755年)には、現在の奈良県桜井市にある大神神社から大己貴命を勧請しました。 大己貴命が権殿に祀られると、一夜にして成長したといわれる『三本杉』があります。 三本杉は神門をくぐるとありますので、ぜひ手を合わせてみてください。 ちなみに、三本杉は建部大社の神紋にもなっています。
ちなみに、『権殿』とは本殿を造営・修理するときに、ご神体を奉安しておく場所のことですが、建部大社では権殿に別の神様が祀られているという珍しい神社なのです。 しかも、本殿と権殿には神社で初の試みとなる、『免震装置』が設置されています。近頃の度重なる地震に一刻も早く備えているのです。

古来より近江の人々を見守り、武運の神様として崇められてきた建部大社をさらに有名にしたのは、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝です。 頼朝は『平治の乱』で伊豆国へ流されることになり、京都から伊豆国へ下る道中、建部大社に立ち寄って平家打倒と源氏再興を祈願しました。 きっと、日本武尊のように熊曾建を倒し、東国を平定できたパワーをいただきたかったのでしょう。 すると、見事に平家を倒し、源氏を立て直すという頼朝の願いが叶えられたのです。 頼朝はそのお礼にと、神宝と神領を寄進して崇め祀りました。 以来、建部大社は『開運』『出世』『商売繁盛』『必勝』『縁結び』の神様として崇められるようになりました。 とくに、日本武尊や頼朝のようになりたいと、武将たちの信仰を集めたのです。

いつしか建部大社は、愛知県の『熱田神宮』と大阪府の『大鳥大社』とともに、『日本武尊ゆかりの社』として、現代に語り継がれています。

たった7ヶ月だけの紙幣に描かれた建部大社!

太平洋戦争終戦後直後の昭和20年(1945年)8月に、1000円紙幣が発行されました。 そこには建部大社と日本武尊が描かれています。 この1000円紙幣は日本で初めての1000円紙幣であり、最高額の日本銀行券でした。 それまでのお札に比べると、もっとも多くの刷色で作られているのが特徴です。 よく見てみると、確かに細かい絵と配色があって華やかですよね。

しかし、わずか7ヶ月間だけの通用期間だったため、大変貴重で『幻の紙幣』と言われています。

境内にある「願い石」に願い事を託そう!

建部大社の拝殿の左手には、古くから伝わる霊験あらかたな白い石『願い石』(初穂料1000円)があります!
その石を持ち帰り、願い事を石に書き込みます。そして、朝夕に願かけをします。 願い事が叶ったら、石は建部大社にお返しします。 本殿でお供えされ、石の持ち主とその家の安泰を祈願してくれるのです。

また、願い石の周りには『お食い初め石』があります! お食い初めとは、子どもが一生食べ物に困らないように、生後100日頃に行われる儀式です。 『お食い初め石』は歯固めの石といって、丈夫な歯が生えてくるように添えるものです。 建部大社では『福石』と称し、無料で分けていただけます! ぜひ、赤ちゃんのいるご家庭は建部大社のお食い初め石をいただいてみてくださいね!

さらに、建部大社には『菊化石』という縁起の良い石があります!
自然の化石に菊の紋様があるのですが、建部大社のものはかなり大きく鮮明にあり、大変珍しいものです。 境内の中の『ありがたい』場所に安置しているので、ぜひ探してみてくださいね!

地主神の『大野神社』で縁結びをお願いしよう!

建部大社の摂社のひとつ『大野神社』は、縁結びの神社として名前が知られています。 ご祭神は草野姫命で、草の神様です。 草野姫命は日本の国土を産んだ伊邪那岐命と伊邪那美命の間に産まれました。

この大野神社は建部大社が現在地へ遷座される前から、周辺一帯の地主神として祀られていました。 氏子の方々は今でも本殿をお参りしたあとは、必ず参拝されるという由緒ある神社です。

ぜひ、参拝した折りには大野神社もお参りしてみてくださいね!

聖なるご神水をいただこう!

建部大社には、山林から湧き出るご神水があります。
社務所の隣にあり、現在は地下より直接ポンプで汲み上げています。 毎日、たくさんの人々が水を汲みにきています。 水質検査の結果も良好で、煮沸せずにそのまま飲めるご神水なのです。 その場でいただいてもよし、ペットボトル等に汲んで家でゆっくりといただくもよし。いろんな用途にお使いいただけます。 きっと飲用すれば、心身ともに清めてくれるのではないでしょうか。

ぜひ、いただいてみてくださいね!

建部大社の『御祭神みくじ』と『男みくじ』『女みくじ』を引いてみよう!

建部大社にあるおみくじは一風変わったおみくじです。
『御祭神みくじ』(初穂料300円)は、引いた人の一年を守護してくれる建部大社内の神社がわかります。 中にはかわいいストラップも入っており、お守りとして持つといいでしょう。

そして、『男みくじ』と『女みくじ』(初穂料各300円)は、男女別のおみくじという大変珍しいおみくじです。
金色のおみくじで、男性は水色、女性はピンク色の絵柄入っていてとってもキレイです!

そして、こちらのおみくじもおまけがついていて、漢字一文字が入った金色の『一言守』が入っています。男性は紫の紐、女性は赤の紐で、シンプルなデザインになっています。
きちんと言葉の意味も添えてある優しいおみくじです。

ぜひ、お参りしたときには引いてみましょう!

いかがでしたか。
建部大社は滋賀県が誇る霊験あらかたな神社です。 開運や出世にご利益があり、さらに縁結びにも強い神社として知られています。 アクセスも大変便利で、初詣には多くの方々が参拝します。 ぜひ、滋賀県へ遊びに行った際にはお参りしてみてくださいね!

■所在地
〒520ー2132
滋賀県大津市神領1丁目16ー1
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