初めてでもこわくない。抹茶のいただき方の5つのポイント

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初めてでもこわくない。抹茶のいただき方の5つのポイント。

抹茶アイスクリームや抹茶ケーキなど、抹茶味の食べ物は普段の生活に浸透してきています。一方で、抹茶そのものについては、作法が難しそうだから飲まないという方が多いと聴きます。
抹茶を飲むための作法は、抹茶を美味しく、気持ち良くいただくための手順です。覚えておくべき5つのポイントをお教えするので、これを機会に抹茶を恐れずにいただきましょう。

1.お菓子は先にいただく

2.左右の客にも一言挨拶

茶道では、「一座建立」という言葉が大切にされます。「一座建立」とは、もてなす側の亭主も、もてなされる側の客も、一緒に協力してよい雰囲気の茶会を作り上げようという意味です。普段、お抹茶をいただくときも、「一座建立」を意識して、他の客や亭主に配慮して、一言挨拶を交わしましょう。

お抹茶が届いてきた時、自分より先にお茶を飲み終わっている方がいたら、「もう一服いかがですか?」と尋ねてみましょう。あるいは、「私もいただきます」という意味で、「お相伴します」と挨拶してもよいでしょう。

続いて、まだ、お茶が届いていない方には、「お先に頂戴します」と一声かけます。
そして、お茶を服する前に、茶を点ててくれた亭主がその場にいないとしても、「お点前頂戴します」と礼をします。

3.茶碗は両手で持ち、左手の掌の上に乗せる

お抹茶が入れられている器は、大切な道具です。古くから伝わるもの、あるいは、著名な陶芸家が作ったものなどは、数十万円、中には数百万円の価値がある茶碗があります。もちろん、普段から、そこまで高級な茶碗が使われるわけではありませんが、茶碗は非常に大切な道具であるということは心に刻んでおきましょう。

抹茶の茶碗は、直径が10cmか15cm程度の大きさです。煎茶の茶碗のように、片手でしっかり握り込むには大きすぎますし、
コーヒーカップのように持ち手がついているわけではありません。茶碗を大切に扱う為には、両手でしっかり持つことが大切です。片手でお菓子を食べながら、片手でお茶を飲むというようなことは、絶対にしないでください。 両手で持つ際も、両手で挟みこむような持ち方は避けましょう。何かのはずみで、手が滑るとスルリと下に落ちてしまう恐れがあるからです。

茶碗は、まず、右手だけでごはん茶碗と同じような要領で持ち上げ、すぐに左手の手のひらの上に置きます。 右手は横から、左手は下から支えることで、万が一、右手が滑っても、左手で受け止めることができるのです。

4.正面をずらして、口をつける

お茶を飲む前に、茶碗を回す姿はみなさんの頭にイメージがあると思います。茶碗を回す理由は、茶碗の正面に口をつけて汚さないためなのです。お茶を出された際に自分に向いている所が茶碗の正面です。絵柄がついている茶碗だと、絵の中心が正面になります。絵柄がない茶碗でも、一番姿がよく見える向きを正面として客に渡します。お茶を飲む側は、その正面に敬意を払い、一番美しい正面部分に口をつけることを避けるのです。

お茶が届いてきたら、一言挨拶をしてから、前述の手順で茶碗を取り上げて、左手の掌にのせます。そして、時計の3時の位置が自分の正面に来るように、小さく2回ほど時計回りに回しましょう。そして、その位置に口をつけて、お茶をいただきます。一度、茶碗を持ちあげたら、最後まで飲み切ってしまいましょう。

5.茶碗もじっくり鑑賞する

茶碗は大切な道具です。本来の茶会では、亭主が季節やその日のテーマに合わせて、客のために選んだ茶碗を使います。客は、亭主の意を汲んで、どんな茶碗が使われたていたかをお茶を飲み終わった後に、改めて手に取って鑑賞するのです。 その為に、お茶は残さずに吸い切ります。 飲み終わったら、右手の人差し指と親指で自分が口をつけたところ軽くなぞります。 茶碗は、正面が自分の前に戻るように、反時計回りに小さく2度まわします。

茶碗は、和室で正座している場合は畳の上で、椅子にすわっている場合はテーブルの上で、手に取って鑑賞します。 持ち上げたり傾けたりしてじっくり鑑賞するのですが、 万が一落としたら大事です。 茶碗を自分の目の位置に持ち上げるのではなく、 自分の身をかがめて、なるべく低い位置で見るようにしましょう。鑑賞が終わったら、正面が自分と逆方向に向くように大きくまわして、茶碗を出された位置に戻します。元の位置に戻すことで、「どうぞ、お片付けください」というサインになります。

終わりに

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