ご当地グルメ

日本海の恵み!秋田県の旬の味覚「ハタハタ」を味わいつくす

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秋田の冬の味覚を代表する「ハタハタ」。食べやすい身は、しょっつる鍋や塩焼きなどで親しまれています。卵の「ブリコ」が入ったハタハタは、独特の食感と味わいで、特に珍重されている逸品です。

今回は、ハタハタの特徴や食べ方と共に、秋田県でハタハタ料理が食べられるお店をご紹介します。

秋田の名物魚「ハタハタ」

「ハタハタ」は、北海道より南の日本海沿岸で採れる魚です。兵庫県や鳥取県などで水揚げされるほか、秋田県では「ブリコ」と呼ばれる卵入りのハタハタも漁獲され、郷土料理に欠かせない存在となっています。

体長20cmほどのハタハタは、腹部が白銀色に輝いているのが特徴。鱗はなく、身離れが良いので、食べやすいのも魅力です。産卵のため、秋田県沿岸にやってくるブリコ入りのハタハタは、その独特の食感で多くの人々から親しまれています。

長きに渡って、秋田県で大量に漁獲されてきたハタハタは、一時期乱獲のため、絶滅の危機に瀕しました。1992年~1995年にかけて禁漁を行ったことにより、少しずつ漁獲量が戻ってきてはいるものの、現在もなお、漁の規制などの取り組みが行われています。

魚醤「しょっつる」の原料にも

秋田県では江戸時代初めから、ハタハタを使った「しょっつる」という魚醤(ぎょしょう)が作られてきました。魚醤とは、さまざまな魚を原料に作られる調味料のこと。東南アジアを中心に広く親しまれており、有名なものではタイのナンプラーなどが挙げられます。しょっつるは日本を代表する魚醤のひとつであり、石川県の「いしる」や香川県の「いかなご醤油」と共に、「日本三大魚醤」にも数えられています。

ハタハタを主とした魚類に食塩などを入れて発酵、熟成させるしょっつるは、濃厚なうまみがあり、ビタミンやミネラルが豊富です。たっぷりの野菜とハタハタを入れた「しょっつる鍋」をはじめ、麺類やチャーハンなどの味付けにも使用されます。

地元では、ハタハタをどのように食べているのでしょうか。次に、見ていきましょう。

こんな風にも味わえる!ハタハタの食べ方

ハタハタの食べ方で、広く知られているものと言えば、しょっつる鍋です。それ以外では、干物や生の身を焼いて食べるという方法も、よく見かけます。上品な味わいの身は、少し小ぶりで食べやすいのが特徴。プチッと弾けるような食感やぬめりがあるブリコは、一度食べるとクセになるおいしさです。その他、ハタハタ料理には、以下のようなものが挙げられます。

・ハタハタ寿司
冬の保存食として伝わってきた郷土料理です。飯寿司の一種で、飯や野菜と共に、塩や麹でハタハタを漬け込んであります。秋田では、お正月などのハレの日に欠かせない料理となっています。

・ハタハタの三五八漬け
塩、麹、米を三五八の割合で漬ける「三五八漬け」は、独特の甘みとうまみが凝縮された味わい。三五八漬けにしたハタハタは、焼くことで香ばしさが増し、ご飯やお酒のお供にもぴったりです。

・ハタハタの田楽
山形県庄内地方で親しまれている「ハタハタの田楽」は、砂糖や酒、みりんを合わせた味噌を塗って、焼き上げます。ハタハタのあっさりとした身や濃厚なブリコと、甘辛い味噌は絶妙の組み合わせ。シンプルながらもくせになる味わいです。

・ハタハタの湯上げ
同じく庄内地方で食される「ハタハタの湯上げ」は、ハタハタの身をさっぱりと味わいたいときにおすすめ。昆布と酒を入れた湯で、ハタハタをゆで上げ、しょうが入りの醤油につけていただきます。素材の味がダイレクトに伝わってくる食べ方です。

ハタハタを食べたり、調理したりするときの参考にしてみませんか。

老舗の料亭「津ねや」 でハタハタ料理を堪能

画像出典:津ねや


秋田の繁華街・川反通りの一画にある「津ねや」は、創業昭和36年の老舗。風情ある和の雰囲気が魅力的な料亭です。カウンターやテーブル席のほか、落ち着いてお食事が楽しめる座敷席も充実しています。

食事のメインには、しょっつる鍋をいただいてみませんか。豆腐や長ネギ、白たきや旬の野菜などの具材と共に、ハタハタの身が味わえます。魚醤「しょっつる」の風味やうまみを感じられるつゆが、具材のおいしさを引き出しています。

秋田の郷土料理であるハタハタ寿司や、柔らかな身を堪能できるハタハタの塩焼きといった一品料理のほか、郷土料理をコースで楽しめるメニューも提供されています。

おなじみのきりたんぽ鍋や、ブランド牛「秋田錦牛」を使ったすき焼きも人気のメニュー。秋田の食材を使った上質な料理を味わうにはおすすめの店です。秋田市でハタハタ料理を食べたいときに、利用してみませんか。

津ねや
【所在地】
秋田県秋田市大町4-2-18
【営業時間】
17:00~22:30
【定休日】
日曜日(※連休の場合は最終日)
【電話番号】
018-862-3312
【アクセス】
JR秋田駅から徒歩約10分

ハタハタ特有の淡白な身とブリコの食感は、一度食べると忘れられないおいしさ。普段ハタハタになじみがなく、まだ食べたことがないという方にも、ぜひ試してほしい秋田県を代表する味覚です。あなた好みの食べ方で、ハタハタ料理を堪能してくださいね。
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