刺繍

ミシンがなくてもOK!実は簡単にできる手縫い刺繍ワッペンの作り方

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子供の服のにできてしまった穴やシミ隠しに使ったり、飾り気のない服やバッグ、はたまたノートや手帳の表紙のデコレーションに使ったりと可愛くて使い勝手のいい刺繍ワッペン。手芸店に行くと、たくさんの刺繍ワッペンが販売されていますが、1枚あたり数百円から高いものだと1000円を超えるなど決して安いものではなく、「これだ!」というデザインに出会えないことも少なくありません。

そんなときは、自分の思い通りのサイズ・デザインのものを手作りしてしまいましょう。刺繍ミシンがなくても大丈夫!手縫いだけでも意外と簡単にオリジナル刺繍ワッペンは作ることができるんですよ。

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手縫い刺繍ワッペン作りに必要な道具・材料

・刺繍糸……100円ショップのもので構いません
・針……針穴が2~3本取りの刺繍糸が通る程度の大きさのもの
・布……刺繍をする生地です
・フェルトか厚手の接着芯……刺繍をする生地に重ねて使用します
・刺繍枠……あった方が綺麗に刺繍ができます
・両面接着芯……ワッペンをアイロン接着できるようにする場合に使用します
・アイロン……接着芯を使用する場合に必要です
・ハサミ……刺繍糸や布を切るための手芸用のもの
・トレーシングペーパー……下絵を描き移します
・コピーペーパー……下絵を布に移す際に使用します
・下絵……自分で描いたものや印刷したもの

フェルトか厚手の接着芯は、ワッペンに厚みを出すとともに、万が一刺繍を施した生地がほつれてきても土台が残るようにするために使用します。特に、薄い生地を使用する場合はそのままではうまく刺繍ができないので必ず用意してください。

なお、生地に直接下絵を描く場合はトレーシングペーパーやコピーペーパーは必要ありません。チャコペンなど生地に描くための道具ををご用意ください。ほかに、布にハンコを押してそれを下絵とするなど、下絵の準備の仕方には様々な方法があります。使用したい下絵を布に写す最良の方法を考えてみてください。

手縫い刺繍ワッペンの作り方

1. 下絵を布に写す
トレーシングペーパーに写した下絵をコピーペーパーを使って布に写すなどして、下絵を布に写します。

2. 布を刺繍枠はめる
布とフェルト(または厚手の接着芯)を重ねて刺繍枠にはめます。この時、叩くと太鼓のような音が出るくらいしっかりと生地が張った状態にしてください。

3. 下絵に沿って刺繍をする
2?3本取りの刺繍糸で下絵に沿って刺繍を施していきます。

使用するステッチはなんでも構いませんが、輪郭線はアウトラインステッチやバックステッチ、面を埋める際にはサテンステッチやロング&ショートステッチを線の太さや面の広さによって使い分けるのがおすすめです。慣れてきたら、色々なステッチに挑戦してみましょう。

4. 刺繍枠から生地を外し、刺繍の周りの生地を切り取る
刺繍糸を切ってしまわないように、アウトラインに沿って丁寧にカットします。

糸を切ってしまいそうで心配な時は、余白を残して切り取っても構いません。カットした部分から布やフェルトがほつれてこないように、外周をブランケットステッチで処理しましょう。ステッチの間が広いと素朴で可愛らしい感じになりますし、非常に手間ですがステッチの間を完全に詰めてしまうと市販のワッペンのような本物感が出ます。

余白は残したくないけど糸を切ってしまいそうという場合は、一度余白を残して切り取った後、切り取った外周から刺繍に向かって何箇所か切り込みを入れ、余白の部分を刺繍の裏に織り込んでしまうと良いでしょう。

5. 両面接着芯を接着して完成
裏面に両面接着芯を貼れば、アイロン接着ができるワッペンの完成です。こうすることで、刺繍の裏面も隠れます。

なお、両面接着芯を使用せずに手芸用ボンドで裏面にフェルトを貼るという方法もありますが、水に濡れるとボンドが溶けてしまいますので洗濯するものには使用しないなど注意が必要です。

ワッペン作りに活躍する4つのステッチ

最後に、ワッペン作りで活躍する「アウトラインステッチ」「バックステッチ」「サテンステッチ」「ロング&ショートステッチ」の4つのステッチのやり方をご説明します。

アウトラインステッチ

その名の通りアウトライン(輪郭線)によく使用されるステッチで、文字の刺繍などにも使用されます。左から右へと縫い進めていくことに注意してください。

1. 下絵の線の気持ち上側に生地の裏から針を出します
2. 一針分(約3mm)右の下絵の線より気持ち下側に針を刺します
3. 1で針を出したところから針を出し、糸を引きます
4. 二針分(5~6mm)右の下絵の線より気持ち下側に針を刺します
5. 一針分戻った場所(2で針を刺した場所)から針を出して糸を引きます
6. 4~5のように二針進んでは一針戻るを繰り返します

一針分の長さはあくまでも目安で、縫う場所の大きさなどによって変わります。また、カーブを縫うときは針目を小さめにすると綺麗に縫いやすいです。

バックステッチ

針を戻しながら右から左へと縫い進めていくステッチです。アウトラインステッチよりも線が細くなるので、より細かな部分の刺繍に向いています。

1. 生地の裏から針を出します
2. 一針分右に針を刺します
3. 二針分左から針を出します。1と2と同じ距離だけ離れた部分から針が出るようにしましょう。
4. 1と同じ場所に針を刺します
5. また二針分左から針を出します
6. 4~5のように、一針戻っては二針進むを繰り返します

サテンステッチ

しっかりと間を詰めて糸を並べるように刺繍することで、サテンのような光沢を出すステッチです。「下糸」と呼ばれる糸を先にさすことで、ぷっくりとした立体感を出すこともできます。

1. (下糸を使用する場合)下絵のやや内側を、サテンステッチとは違う方向に糸が向くように縫います
このとき、より立体感を出したい時はやや糸を詰めて多めに縫い、控えめに立体感を出したい時は1本だけ縫うなど、下糸の数を増減してください。

2. 生地の裏から針を出し、面を埋めるように間を詰めながら下絵に沿って丁寧に刺繍をしていきます

ロング&ショートステッチ

その名の通り長短をつけながら面を埋めていくステッチです。広い面を一色で縫うときにも使用しますし、花びらなどに濃淡や表情をつけたい場合にも使用されます。

針足を大・小、または大・中・小と変化をつけながら、間を詰めながら刺繍してください。この時、下絵の中心をどこに置くかを意識して、そこに糸が向かっていくように刺していくと美しく仕上がります。

サテンステッチやロング&ショートステッチは、埋める面が広くなればなるほど根気が必要になってきますので、最初は小さめの図案からはじめてみたり、数日かけても良いくらいの気持ちで適度に休憩をとりながら少しずつ進めていくと、疲れや飽きから刺繍が雑になってしまうのを防ぐことができます。ゆったりとした時間を感じながら、一針一針丁寧に刺繍していきましょう。

オリジナルの手縫い刺繍ワッペンは、思い入れもひとしおですよ。

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