ライラックの育て方、暖かい地方でも育てられる？花の咲かせ方のコツは？

ライラックは、モクセイ科で4ｍ～8ｍに大きく育つ樹木です。落葉樹で4～5月の春に花を咲かせます。ヨーロッパが主な原産地です。
耐寒性は強く育て方は難しくもなく普通くらいと言われています。どちらかというと北国の代表的な花というイメージを私達は持っている花です。
花に香りがあり、ライラックの香りなどという言葉もよく聞いたことがあるでしょう。ジャスミンのような甘い香りがします。
花色は、紫が代表的で、白や薄いピンク、薄紫などもあり、優しい感じの色が印象的です。たくさんの花が房状に咲くのにも特徴があります。フランス語では「リラ」とも言われ、「リラの花」などということを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

それでは、ライラックは、南国でも育てられるのでしょうか。ヨーロッパが原産ですのでやはり夏の暑さに弱く、気温が高くなると夏に花芽をつくることがうまくできないのが特徴ですが、それでも品種を選べば暖かい地方でも育てられます。
夏でも強い品種を選ぶことが大切です。意外と最近の園芸種では耐暑性があるものが実は売られています。これらの品種ですとほぼ全国で栽培することができるものです。沖縄は栽培が難しいようですが、それ以外なら意外と育てられるようになっています。
例えば、姫ライラック「ミスキム」は、小型種で1～2ｍほどの樹高のライラックです。小さい木ですが、花は5～8ｃｍほどの長さの房状に咲きます。こちらの品種などは、耐暑性もあり南国でも育てやすい品種でおすすめです。
ライラックが南の地方でも育てられるというのは嬉しいですよね。花も華やかですのでシンボルツリーとして植える人も多く、南の地方の方も庭植えを試してみてはいかがでしょうか。

庭に植える場合は育て方も難しくなく、水遣りもあまり必要がありません。真夏だけはちょっと気を付けてあげて、特に乾いている状態ならば水遣りをする程度で大丈夫です。
あまり乾燥が続くようであれば株元に腐葉土やワラを敷いて乾燥対策をしてあげることが大切です。ライラックは、寒さ対策は必要ないのですが、夏の乾燥対策には気を配る必要がありますので気を付けておきましょう。
肥料については、肥沃な土地が好きですので冬に油粕や骨粉などの有機肥料を施すのがおすすめです。1年に1回の冬の肥料だけで大丈夫です。
あとは、病気や害虫としてはカマキリムシの幼虫のテッポウムシが付く可能性があります。ライラックの幹の内部を食べる被害も南の地方では多くありますので気を付けて下さい。株元におがくずのような樹の粉が落ちている場合は、ライラックの幹を観察してみましょう。穴が空いているとテッポウムシが中にいることが多くあり、薬剤で駆除することが必要です。

ライラックはやはり花が楽しみですよね。そのライラックの花をたくさん咲かせるコツはどんな点でしょうか。
ライラックは、4～5月に花を咲かせ、夏には花芽ができますので、春に花が咲いたらすぐ剪定するのがコツです。そうすることで来年も花をたくさん咲かせてくれます。
また、よく見られるのが木の上の方でしか花が咲かないような状態になっている場合です。こういう場合も開花後にすぐに切ってしまうことで新しい芽が出てきて樹形も元気に美しくなっていきます。寒い時期の剪定はしないようにして開花後の剪定をするようにしましょう。
それ以外はあまり剪定をする必要がなく、枝が混んでいる状態や背が高くなりすぎた状態の場合に剪定をします。
また、日当たりが良く、肥沃で排水のよい場所に植えるのがライラックを育てるコツです。日当たりが悪いと花があまり咲かなくなります。ただし、高温にはやはり弱いためにあまり日差しが強すぎると暑さや乾燥で葉が弱ってしまいます。特に西日に弱いので西日が当たらないような場所に植えるのもコツです。

いかがでしょうか。ライラックは姫ライラックなど暑さに強い品種さえ選べば暖かい地方でも育てられることがわかりました。香りと花が楽しめる美しいライラックを南の地方でもぜひ育ててみませんか。
育て方もあまり難しくありませんので春にたくさんの花が咲くことを楽しみに育ててみましょう。庭に花が咲いた時には香りとともに通る人も注目するようなシンボルツリーになるのではないでしょうか。