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樹木の天敵カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」対策はオガクズに要注意!?

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カミキリムシは世界で2万種類生息していて、国内にも800種類生息していると言われています。
カミキリムシそのものは、カブトムシやクワガタと並んで、人気のある昆虫ですが、カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」は、木の幹の中に巣食って、中を空洞になるまで食べてしまい、樹木をてきめんに枯らしてしまいます。

樹の周りにおがくずのようなものが出ていたら、カミキリムシの幼虫のテッポウムシがついた証拠と言いますが、見落とされがちで、目につきにくいところに巣食うのでなかなか見つけられません。

カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」をつきにくくする対策方法と、ついてしまったテッポウムシを退治する方法についてご紹介していきましょう。


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テッポウムシが全くつかなくなる方法はまだない

カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」は、果樹農家の果樹を次々喰いあらす昆虫であり、丹精込めて育てたバラなどの樹木もあれよあれよといううちに枯らしてしまう厄介な存在です。

カミキリムシの幼虫のテッポウムシに巣食われなくするためには、親であるカミキリムシを寄せ付けないに限りますが、カミキリムシを全く寄せ付けなくする画期的な方法は、まだ見出されていません。

カミキリムシの成虫を寄せ付けなくする方法としては、

・幹などに木酢液を散布しておく
草木灰を株元にまいておく
・株元周りへネットを張っておく
・根元周り(株元の地面)を白いもので覆っておく
・樹木につけられるシーリング材を幹に塗っておく

などが効果的と言われていますが、それでも被害はゼロにはなりません。
成虫を見たら、すぐに捕殺して、卵を産み付けたと思われる場所を探す必要があります。

テッポウムシが巣食うのは目につきにくいところ

カミキリムシは、普段は目につかないような木の裏側などに穴を開けて卵を産み付けます。カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」が孵化すると、木の幹の中を食べていくので、オガクズのようなものが出て、どんどん中を食べ進んで成長していきます。

テッポウムシは白い芋虫で、食べると美味しいと言われています。
テッポウムシが成長してくると、それまで元気だった樹木が一気に弱ってきて、太さのないところに巣食った場合は、手の施す間もなくあれよあれよといううちに枯れてしまいます。
そうならないうちに、早期にカミキリムシの幼虫「テッポウムシ」を発見して駆除する必要があります。

樹の元気がなくなり丸い穴を見つけたとき

樹の元気がなくなるまでテッポウムシが巣食ったとしたら、テッポウムシの食害はかなり進んでいます。
テッポウムシが食べ進んだところが太い場合、なんとか持ちこたえることもできますが、細い直径1cmくらいしかない茎に巣食われると、持ちこたえられずに食害された部分より上だけが枯れることがあります。

樹の元気がなくなり、直径1cmくらいの大きな丸い穴が空いているのを見つけた場合、その穴は、すでに幼虫ではなくなったカミキリムシの成虫が巣立ったあとです。

この穴をそのままにしていても、大丈夫な場合もありますが、穴にアリなどが巣を作ってしまうと、更にもっと樹が元気を失って、テッポウムシの被害に持ちこたえたにもかかわらず、枯れてしまいます。

念のため、テッポウムシの巣立ったあとの穴を見つけたときは、穴の中にパテなどを埋め込んで、穴の入り口を塞いでおきましょう。

おがくずのようなものを株元に見つけたら

カミキリムシの成虫を見かけたり、育てている樹木の株元におがくずのようなものが落ちているのを見つけたら、テッポウムシが巣食い始めています。

テッポウムシがまず入り込むのは樹の裏側など、普段人の目につきにくいところです。
テッポウムシが入り込んだ時点で、樹皮がボソボソに変わってくるので、ドライバーやハサミの先端で簡単に傷んだ部分を取り除くことができます。

怪しいと思うところを探っているうちに穴を見つけることができるので、ノコギリでココ!と思われる場所をざっくり切ったり、ドライバーなどで強くほじくったりしていくと、白いテッポウムシを見つけることができるので、見つけたら捕殺します。

怪しい穴にテッポウムシ用のスプレーを散布する方法もありますが、あまり効果はなく、捕殺するのが最も効果的です。
穴がはっきりわかっている場合は、針金などを長々と突っ込んでテッポウムシを捕殺する方法も取られています。

くっきりと大きな穴が空いているような場合は、たいていすでに巣立ったあとなので、パテなどで埋めるだけでも十分ですが、念を入れる場合は、針金などを突っ込んで、残っているものがいるならしっかり捕殺した上で、パテなどで穴を埋めて置きます。



監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。
株の一部分が半分の太さになったとしても、そのままテッポウムシに食害され続けるよりもダメージが少なく、テッポウムシがいなくなると一気に樹木が元気を取り戻していきます。
テッポウムシに受けた被害が少なければ少ないほど、弱った樹木がリカバリーするスピードも早いので、早期発見・早期退治が最も重要です。

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