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シルバーアクセサリーを始めるならこれ!

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シルバーアクセサリーと聞くとどのような作業工程が浮かぶでしょうか。
金づちでこんこんと成形したり、バーナーで加熱したり・・・。どれも専門的な知識や技術を習得する必要がありそうです。
シルバーアクセサリーを作るにあたってどのような方法があるのか、そして初心者に向いているシルバーアクセサリー作成方法を見ていきたいと思います。 

シルバーとは?

シルバーアクセサリーの作り方を見る前に、シルバーとは何でしょうか。スターリングシルバー925などの表記はよく目にしますね。シルバー100パーセントのアクセサリーをあまり見ないのはなぜ?など実は知らないことも結構あります。

「Silver 925」というのは、シルバーの比率で、92.5%が銀でできているという意味です。銀のみだと柔らか過ぎてアクセサリー作成には向かないので彫金を施すには鋼やアルミニウムなどの『割り金』を混ぜて強度を持たせます。その比率を表している数字で、他にもシルバー900やシルバー958などがありますが、アクセサリー作りに最も適しているのはシルバー925で最も流通しています。

シルバーアクセサリーに度々見られる黒ずみは、空気中の硫化水素と反応して『硫化』したものです。男性物のアクセサリーではこの黒ずみが味にもなるのでデザインとしてもよく使われます。女性ものはクリアーに輝いている方が好まれるので定期的にお手入れして取り除く必要があります。シルバーアクセサリーの中には、表面だけをコーティングしてこの硫化反応を防ぐ処理を施す場合もあります。

シルバーアクセサリーの作り方は3種類

彫金

読んで字のごとく、シルバーに彫刻を施して加工します。金づちでノミのようなタガネと呼ばれる工具をたたきながら表面に傷をつけデザインを作っていきます。主に男性用のシルバーアクセサリーによく使われる技法でしょう。ワイヤーで曲線や角度を作ってハンマーで平たくするシルバーラインワークは彫金の技術の一種に位置付けられています。

ロストワックス

ワックスでアクセサリーの形を作ります。その形を元に型を作成し、シルバーを流し込みます。ハンドメイドでシルバーアクセサリーを作り場合は、ワックスで形を作る部分までを手作業で行います。その後の作業は専門業者に依頼するのが一般的です。作ったワックスを元にモールド(型)を作成し、その型にシルバーを流し込んで成型します。

シルバークレイ

純銀・水・結合剤を合成した粘土で形を作ります。焼くことで水と結合剤を焼失させ、純銀だけが残ります。表面に残った不純物を複数のやすりで段階的に磨きをかけて仕上げます。 このシルバークレイで出来上がった個体に彫金を施す場合もあります。
三種の方法が独立しているわけではなく、それぞれの作り方を組み合わせて作ることもあります。

ロストワックスや彫金は比較的高価で技術も必要になるので、教室に通うなどして道具や技術を高めたり、専門業者に依頼するとよいでしょう。自宅で手軽に始めるのであれば、『シルバークレイ』と『シルバーラインワーク』がおススメです。道具が少なく、キットや書籍が多数販売されていることから初心者向けと言えます。

シルバークレイが初心者に向いている理由

シルバークレイは『アートクレイシルバー』とも呼ばれています。
相田化学工業の『ART CLAY SILVER アートクレイシルバー』、三菱マテリアルの『貴金属粘土PMC』などが有名どころです。スターターキットであれば3000〜6000円ほどで手に入ります。粘土のみは5gから個装されて1200円前後で買い足すこともできます。基本的に必要なものはシルバークレイとやすり各種、焼成時に使う網などです。
網であれば100円均一でも売っているのでそれをコンロにかけて焼成することができます。指輪を作りたいときには芯棒、チャームを作りたいときにはモールドなど、作りたいものによってカスタマイズすれば初期費用はもっと抑えられます。慣れてくるとシルバークレイで作ったものをフレックスと呼ばれる専用の接着剤で結合することもできるので、だんだん本格的なものを作りたい人にはシルバークレイが良いでしょう。

シルバーラインワークが初心者に向いている理由

プチ彫金とも呼ばれているシルバーラインワーク。
彫金のうちの一種ですが、ハガネを使わず、金づちでシルバー製のワイヤーをたたいて平たく成形します。基本的に必要なのはシルバーワイヤー(銀線)と、金づちと土台となる鋼台です。表面をたたいて平たくするのでワイヤーを完全な円形や直線に形作らずとも自然な曲線が味となります。ツールを使いこなすのに慣れていない初心者にはとても向いていると言えるでしょう。同じく彫金の『ロウ付け』という技術を使って、ワイヤー同士を溶接すると作品の幅も広がります。

参考画像は実際にシルバー製のワイヤーを使用して作ったフープピアスです。とても簡単ですが、ピアスホールにあたる部分はハンマーで平たくしない点だけを注意します。

監修:ポピー
刺繍を機に手芸に目覚める。『作れそうなものは作ってみる』という精神でUVレジン、プラバン、裁縫、編み物、ビーズ、ミニ革細工、ドールハウスやミニ家具などの簡単木工DIYを浅く広く探求して15年。複数の手芸を掛け合わせたり素材を組み合わせながら自宅を飾っていくのが趣味。
海外のDIYトレンドを参考にすることも多い。日本と欧米の手芸における常識やテクニックの違いなどを検証しつつ多くの方法を共有していく。
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