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エアプランツを枯らさないで長く育てるには

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エアプランツは、北アメリカ南部から南アメリカに広く自生している、パイナップルの仲間のチランジア属の植物です。
エアプランツの栽培には「土も水もいらない」と思われがちでしたが、エアプランツの栽培に水は必要です。
エアプランツはまるでフェイクグリーンのように見えますが、育てているうちに少しずつ大きくなっていきます。
鮮やかな花を咲かせることもあり、おしゃれなフォルムがインテリアにもぴったりです。
エアプランツを枯らさないで育てるにはどうしたらいいのか、ご紹介していきましょう。

エアプランツは土に植えない

エアプランツは、岩や樹木などに着生して、雨や空気中の水分を吸収しながら成長している植物です。
根が生えてくることもありますが、根ではなく、葉などから養分や水分を吸収しています。
普通の植物のように土に植えてしまうと、土に埋もれている部分が過湿になりやすく、株が腐ってしまいがちなので、土に植えないようにしましょう。

流木やコルクなどにくくりつけたり、ガラス容器にいれるなど、好きな飾り方で楽しむことができます。
市販のエアプランツの中には、接着剤や針金でおしゃれなオブジェに採れないように貼り付けてあるものがありますが、取れない状態になっていると、水やりが難しくなるので、購入次第、取り外せるような付け方に替えるようにしましょう。

葉先や根っこが茶色くても正常

エアプランツを育てていると、葉先や根っこが茶色くなっていることがあります。
枯れたような茶色の根が伸びることもありますが、枯れそうなわけではありません。

エアプランツは雨の多い地域に生息しているわけではないので、水のやりすぎと乾燥のしすぎと、どちらがよりてきめんに枯れるかと言うと、水のやりすぎのほうが枯れやすくなります。

多少茶色い部分ができていても、水管理が悪いわけではなく、ありがちなことなので、あまり気にしすぎないのが一番です。

葉っぱが白っぽい銀葉系は緑葉系とわけて

エアプランツは大きく分けて、白い毛「トリコーム」に全体が覆われて葉っぱが白っぽく見える「銀葉系」と、緑色の濃い「緑葉系」に分けられます。

銀葉系の生息地は、カラカラに乾いた乾燥地帯・高山地帯なので、水分をあまり必要とせず、その分日当たりがよい環境を好みます。

緑葉系の生息地は、南米を中心とした鬱蒼としたジャングルなので、あまり明るくない、湿度も60%を超えた環境を好みます。

同じエアプランツだからと、ひとまとめに育てていると、どちらかに環境が合わず枯れてしまうので、銀葉系と緑葉系は分けて育てるようにしましょう。

エアプランツは高温も低温も苦手

銀葉系のエアプランツは、直射日光下でも枯れませんが、真夏の強い日差しの元では葉やけしてしまうことがあります。
緑葉系のエアプランツは、日陰で管理する必要があるので、真夏はどちらも風通しの良い涼しい半日陰で管理するのが適しています。

どちらのエアプランツも昼間は多少暑くても耐えられるのですが、夜は気温が下がる環境に自生しているので、夜間に25℃以上あるような環境は苦手です。
一日中締め切った真夏の室内に長期間置いていると、蒸れと暑さで枯れてしまいます。

エアプランツは熱帯地方を原産地としているので、寒さにはそれほど強くなく、銀葉系の中には寒さに強い品種もありますが、大部分は5℃を下回ると枯れてしまいます。
できれば10℃以上の環境で冬越しさせるようにしましょう。

エアプランツの気孔は夜開くけれど

エアプランツの気孔は夜に開き、開いた気孔から水分を吸収します。
昼間はあまり水分を吸収しないのですが、枯れそうなときは昼間でも気孔を開いて水分を吸収します。
効果的に水やりするためには、エアプランツの水やりは、なるべく夜間にするようにしましょう。

通常、植物に夜水やりすることはほとんどないため、ともすればエアプランツの水やりを忘れることもあります。
水分が不足気味のときは、エアプランツは昼間であっても水分を吸収します。
気がついたのが昼間のとき、枯れそうでも昼間だから水やりするのをやめておくよりは、昼間であっても、気がついたときには水をあげたほうが、枯らさずに済みます。

ミスティングとソーキング

エアプランツの水やり方法には、霧吹きでシューッと水をかける「ミスティング」と、水にしばらくつけておいて、水分をしっかり吸収させる「ソーキング」があります。

水を大量に吸収できるのはソーキングの方ですが、1時間以上水につけているとエアプランツも窒息しかねないので、長時間水につけないようにしましょう。 ソーキングした後は、エアプランツをブンブン振り回して水分をしっかり切っておくのをおすすめします。

ミスティングを行う場合、水があちこちに飛び散りやすいので、あげる場所をよく考えましょう。
エアプランツを、開口部のあるガラス瓶などに入れておき、シューッと霧吹きで水をかけるミスティングを行うと、瓶の中の湿度が高めに保てるので水管理がたやすくなります。

ワシャワシャしげるウスネオイデス(スパニッシュモス)は、ミスティングで管理するほうが、管理はしやすいのですが、全体にワシャワシャしているので、霧吹きでは内部まで水がとどきにくく、枯れやすくなってしまうので、シャワーの水をたっぷりかけた後、しっかり乾かすようにすると枯れずに管理しやすくなります。

葉と葉の間に水が貯まると腐りやすい

エアプランツは、日本の梅雨のような雨の降り続く地域を原産地としていないため、多湿を好む緑葉系でも、水浸しの状態を好みません。

葉と葉の間に水が溜まったままになっていると、すぐに枯れてしまったり、腐ってくるので、葉と葉の間に水を貯めないように注意しましょう。

ソーキングを行った後など、水が葉と葉の間に入っているときは、しっかり水切りして、葉と葉の間に水が残らないようにしてください。

エアプランツは肥料がなくても育つから

エアプランツは、そもそも岩や木などに張り付いて生息しているので、生育に肥料分をあまり必要としません。
基本的には肥料は全くあげなくても長く育てていくことができます。
肥料をあげるとしたら、液体肥料を規定濃度の2000倍に希釈して、ミスティングを行うときに、液体肥料霧吹きでかけるようにしましょう。 エアプランツは多肥を好まないので、度々液体肥料を掛けると肥料過多になってしまうので、気をつけましょう。

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