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魚眼レンズって何?どんな効果が得られるのか解説!

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強烈な歪みが発生し、独特な写真になるのが魚眼レンズです。
広角レンズの一種で、フィッシュアイレンズとも呼ばれます。
魚眼レンズは持っていないけど、どんな写真になるのか興味があるという方は多いことでしょう。
今回はそんな魚眼レンズについてのご紹介です。

魚眼レンズって何?

レンズで写せる範囲のことを画角と言います。
焦点距離の長いレンズほど画角が狭く、焦点距離の短いレンズほど画角が広くなるのが一般的です。
製品によって多少異なりますが、魚眼レンズでは画角180度のものが多くなっています。
次にどの位の画角の広さを持つのか、他の焦点距離と比べてみましょう。

焦点距離:14mm 画角:114度
焦点距離:24mm 画角:84度
焦点距離:35mm 画角:63度
焦点距離:50mm 画角:47度
焦点距離:70mm 画角:34度
焦点距離:100mm 画角:24度
焦点距離:200mm 画角:12度
焦点距離:300mm 画角:8.2度
焦点距離:400mm 画角:6.2度
(35mm判換算の場合)

人の目の画角は50mmに近いと言われています。
そのため魚眼レンズでは、人の目より大幅に広い範囲を撮影することが可能です。

△円周魚眼レンズと対角線魚眼レンズがある
魚眼レンズには、円周魚眼レンズと対角線魚眼レンズと大まかに分けて2タイプあります。
円周魚眼レンズは文字通り、180度の画角を持つ円形状の写真になるのが特徴です。
円周魚眼レンズに対し、対角線魚眼レンズでは180度の対角線を持つ四辺形の写真となります。
円周魚眼レンズで撮影した写真でも、トリミングすれば四角形にすることが可能です。
四角形を前提とする場合は、トリミング後のイメージを頭に思い浮かべながら撮影すると良いでしょう。
一方、対角線魚眼レンズでは既に四角形の写真のため、トリミングは必要ありません。
手軽に魚眼レンズを楽しみたい時は、対角線魚眼レンズのほうが使いやすいでしょう。

魚眼レンズではどんな効果が得られるの?

焦点距離が短くなるほど、歪みが生じやすくなりますが、一般的な広角レンズでは数枚のレンズを使用して、なるべく歪みを矯正しています。
しかし、強烈な歪みを活かしているのが魚眼レンズです。
写真の中央付近の被写体は大きくなり、写真の周囲の被写体は小さく写る効果を持っています。
水平線、地平線を中心部から外すと大きく湾曲するため、インパクトのある写真に仕上がることでしょう。

円周魚眼レンズを真上に向けると、180度の画角で空が写ります。
天体写真などでは、あえてトリミングせずに円形を活かした撮影も面白いです。
対角線魚眼レンズを人物やペットに向け、顔を中心に置いてアップにし、周辺を大きく変形させる撮影も楽しいです。

遊び心のある写真になるのが、魚眼レンズの一番のメリットと言えるでしょう。
ただし、魚眼レンズは画角が広すぎるため、三脚や自分の足などが入らないように注意することが必要です。

各メーカーでどんな魚眼レンズがあるの?

魚眼レンズは特殊すぎるため、あまり売れ筋ではありません。
しかし、各メーカーにて魚眼レンズが発売されています。

キヤノンでは「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」の人気が高いです。
フルサイズであれば、全周魚眼と対角線魚眼の両方に対応しています。
1本の魚眼レンズで、全周魚眼と対角線魚眼の効果を楽しめることでしょう。
さらにズームレンズのため、細かく調整できるメリットもあります。

ニコンでは「AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E ED」という魚眼レンズがあります。
こちらもフルサイズとなるFXフォーマットであれば、円周魚眼と対角線魚眼に対応です。
魚眼レンズで昼間の屋外で撮影すると、太陽が入りやすいため、ゴーストやフレアに悩まされることがあります。
そんな時でも、ナノクリスタルコートによるゴーストやフレアの少ない写真になるのが良い点です。

ソニーでは対角線魚眼レンズとなる「16mm F2.8 Fisheye SAL16F28」を用意しています。
フルサイズでは画角180度、APS-Cサイズでは画角110度になる魚眼レンズです。
4種類のフィルターが装備されており、撮影シーンにあったものを選べます。
2006年に発売開始された魚眼レンズですが、6万円から7万円とメーカー純正の割には比較的価格が低めです。

サードパーティ製ではシグマの「15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE」の人気が高いです。
こちらは対角線魚眼レンズとなりますが、メーカー純正の魚眼レンズより価格が安くなっています。
普段は広角レンズのみ、魚眼レンズはあまり出番がないという方に便利です。
ただし、新品で販売しているお店が少ないです。
新品販売するお店でも、在庫なしで取り寄せとなる場合が多い点には注意して下さい。

△コンバージョン魚眼レンズならさらに手頃
魚眼レンズに数万円から10万円ほどの費用をかけられないという方に便利なのが、コンバージョン魚眼レンズです。
フィッシュアイコンバーターとも呼ばれており、手持ちの単焦点広角レンズに取り付けるだけで、魚眼レンズの効果を楽しめるようになります。
例えばソニーのE16mm F2.8、E20mm F2.8対応のフィッシュアイコンバーターでは、価格12000円ほどで手に入るのです。
ただし、フィッシュアイコンバーターの装着は、対応の広角レンズという点には注意しましょう。

まとめ

魚眼レンズの種類や効果などについて、ご紹介してきましたが如何でしたか?
他のレンズでは得られない、強烈な歪みを得られるのが魚眼レンズです。
コンバージョン魚眼レンズなら、より手軽に楽しめることでしょう。

ペンネーム:はしくん
北海道在住、カメラ歴10年のアマチュアです。
旭川や美瑛、富良野、大雪山系などを主に撮影しています。
北海道らしい風景の他、キタキツネや蝦夷リスなど、動物も撮影するのが好きです。
現在使っているカメラは風景用に「SONY a7R」、動物用に「CANON EOS 7D Mark II」の2台体制。
富士フィルムの中判フィルムカメラ「GF670W Professional」もたまに使用しています。
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