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ノイズとは?なるべく目立たなくするにはどうする?

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ISO感度を高めた時に気になるのが、ノイズの発生です。
ノイズが増えすぎると、画像がザラザラしたように見えてしまいます。
見栄えが悪くなるため、なるべくノイズを目立たなくしたいところです。
今回はノイズを目立たなくする方法について紹介していくため、高感度で撮影したい時の参考にしてみて下さい。

ノイズとは?

ノイズとは?本来存在していないはずの不要な電気信号のことです。
デジタル一眼レフカメラの性能にもよりますが、ISO800以上の感度に上げるとノイズが目立ってきます。
ISO3200以上に感度を上げると、見た目でもはっきりとノイズが分かることが多いです。

△高感度ノイズと長時間ノイズ
ノイズには、高感度ノイズと長時間ノイズと大まかに分けて2種類あります。
高感度ノイズは文字通り、ISO感度を上げた時に発生するノイズです。
高感度ノイズはさらに輝度ノイズとカラーノイズに分かれます。
輝度ノイズはザラザラしたようなノイズ、カラーノイズは赤や青など色の付いたノイズです。
ISO感度を上げすぎると、輝度ノイズとカラーノイズと両方目立ちやすくなります。
高感度ノイズへの対策は、ISO感度を上げすぎないのが一番です。

一方、長時間ノイズはシャッタースピードを遅くした時に発生するノイズです。
星空撮影などで長時間露光が必要になる時によく見られます。
長時間ノイズは熱ノイズとも呼ばれており、気温が高い時にも発生しやすいです。
真夏の夜よりも、真冬の夜のほうが長時間ノイズが少なくなります。
長時間ノイズへの対策は、シャッタースピードを遅くしすぎないのが一番です。

カメラの機能でノイズを軽減

手元にあるカメラの機能に、ノイズリダクションはありませんか?
カメラの機能によって、余分なノイズを検知し軽減させることが可能です。
例えばソニーのα7Rというミラーレスには、高感度ノイズリダクションと長秒時ノイズリダクションが付いています。

△高感度ノイズリダクション
高感度ノイズリダクションは、ISO感度の上げすぎで発生するノイズを軽減させたい時に便利です。
α7Rの場合、デフォルトでは標準になっており、状況に応じて弱、または切に設定できます。

ただし、高感度ノイズリダクションのかけすぎは、画像のディテールが損なわれるために注意が必要です。
必要以上に高感度ノイズリダクションをかけないように設定してみて下さい。

△長秒時ノイズリダクション
長秒時ノイズリダクションは、長時間露光で発生したノイズを軽減したい時に役立ちます。
特定のシャッタースピードより遅い時に動作するノイズリダクション機能です。
ノイズを軽減させたいけど、ディテールが損なわれすぎるのでは困るという時にも役立ちます。

ただし、長秒時ノイズリダクションでは、撮影時のシャッタースピードと同じ時間のノイズ処理が行われる点には注意して下さい。
2秒のシャッタースピードの場合、2秒のノイズ処理が行われるということです。
花火などの撮影時では、シャッターチャンスを逃しかねません。

また、カメラに付いているノイズリダクションでは、細かい設定ができません。
ノイズリダクションが不要な時は、切に設定しておきましょう。

ソフトウェアでノイズを軽減

カメラの機能の他、ソフトウェアでノイズを軽減させる方法もあります。
ソフトウェアでノイズを軽減させたい時に便利なのが、RAW現像ソフトです。

△メーカー製とサードパーティ製
RAW現像ソフトにはメーカー製、サードパーティ製と大まかに分けて2種類あります。
メーカー製のRAW現像ソフトは、キヤノンの「Digital Photo Professional」やニコンの「Capture NX-D」などです。
メーカーの公式サイトより、無料ダウンロードできます。
カメラを購入した際に付属されているDVDという形でも、インストールすることが可能です。
メーカー製であれば、わざわざRAW現像ソフトを購入する必要はありません。
サードパーティ製は、Adobeの「Lightroom」や「Camera Raw」などです。
サードパーティ製のRAW現像ソフトには、メーカー製より高度な現像ができる、様々なメーカーのカメラやレンズに対応しているなどのメリットがあります。

△記録モードはRAWを選ぼう
デジタルカメラの記録モードはjpegが一般的です。
しかし、撮影後にRAW現像ソフトを使用する場合、記録モードはRAWを選びましょう。
jpegは非可逆圧縮のため、いったん加工すると元に戻りません。
加工を繰り返すほど、画像の劣化が進んでしまいます。
そんな時でも、RAWなら生データのままのため、後で幾らでも現像を繰り返すことが可能です。
現像を繰り返しても、画像の劣化が進む心配はありません。

△「Lightroom」のノイズ軽減機能
Adobeの「Lightroom」には、高感度ノイズ軽減機能が付いています。
ザラザラとした輝度ノイズ、色の付いたカラーノイズ、両方とも対応です。

輝度ノイズには、次のようなパラメーターがあります。
・輝度(効果の調整)
・ディテール(ディテールの調整)
・コントラスト(コントラストの調整)

カラーノイズのパラメーターは次の通りです。
・カラー(効果の調整)
・ディテール(ディテールの調整)
・滑らかさ(滑らかさの調整)

輝度、カラー、ともにスライダーを左右に動かすだけと簡単です。
ディテール、コントラスト、滑らかさの調整がよく分からない時はデフォルトのままで良いでしょう。

△どの位ノイズが軽減されるか試してみる
「Lightroom」のノイズ軽減機能で、どの位ノイズが軽減されるのか、実際に試してみました。
この画像はISO2000で撮影したものです。
高めのISO感度で撮影したため、ノイズが目立っています。
ノイズ軽減は全く行っていない状態です。

次の画像は輝度のパラメーターを40に上げたものです。
効果が分かりやすいよう、一部分をアップにしました。
輝度ノイズが少なくなり、滑らかになりましたが、まだノイズ感が残っています。

次の画像では輝度のパラメーターを80まで上げてみました。
輝度ノイズが目立たなくなった代わりに、ディテールが損なわれています。

ノイズ軽減効果を重視するのか、ディテールを重視するのか、事前に決めておくと良いです。 ディテールやコントラストといった他のパラメーターも使えば、より高度な調整が行えます。

まとめ

ノイズについて説明してきましたが、参考になりましたか?
カメラの機能でノイズ軽減させるより、ソフトウェアでノイズ軽減させる方法のほうが手間がかかります。
しかし、ソフトウェアには撮影者が自由に調整できるメリットがあるのです。
パラメーターを動かしてみて、好みの画像に仕上がるように調整してみて下さい。

ペンネーム:はしくん
北海道在住、カメラ歴10年のアマチュアです。
旭川や美瑛、富良野、大雪山系などを主に撮影しています。
北海道らしい風景の他、キタキツネや蝦夷リスなど、動物も撮影するのが好きです。
現在使っているカメラは風景用に「SONY a7R」、動物用に「CANON EOS 7D Mark II」の2台体制。
富士フィルムの中判フィルムカメラ「GF670W Professional」もたまに使用しています。
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