ガーデニング

葉色や花色の違う雪柳と庭植向きの雪柳を鉢植えで育てるには

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雪柳は春になると、垂れ下がった枝いっぱいに小さな真っ白な花をあふれるほど咲かせてくれます。
根が非常に広がるので、庭植にして育てるのが一般的です。

庭植えにすると、丈夫なので手間がかからず育てやすいのですが、鉢植えで育てるとなると、深さも大きさもある大きな鉢で育てて、それでも毎年一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けして小さくして育てないと、すぐに鉢の中が根でいっぱいになってしまいます。

そんなの大きな鉢を置く場所がないけれど雪柳を育てたいという方には、雪柳を盆栽に仕立てて育てるのがおすすめです。
盆栽はいろんな作法があるから難しいので誰でもチャレンジできるものではないと思いがちですが、自分が楽しむために作る分にはそれほど難しいものではありません。

雪柳の葉色や花色の違う品種

真っ白な花を咲かせるのが雪柳ですが、葉色や花色が違う品種も登場しています。
品種は多くはありませんが、真っ白な雪柳とともに育てて楽しんでみましょう。
雪柳は秋には美しい紅葉も見られるので、花以外も楽しめます。

■フジノ・ピンク

フジノ・ピンクは蕾が濃いピンク色で、花びらの内側は真っ白ですが外側がピンク色になる雪柳の園芸品種です。
ピンク雪柳と呼ばれることもあります。
花が咲くと濃いピンクと薄いピンクが入り混じって、色とりどりのピンクが混ざっているかのように見えます。
真っ白な雪柳と合わせて育てても楽しい品種です。
■黄金雪柳

黄金雪柳は、春の新緑が黄色いので黄金雪柳と名づけられた雪柳の園芸品種です。
季節が進むと葉色はだんだんと普通の雪柳と変わらなくなっていきます。
花は普通の白い花が咲きます。

■ベニバナ雪柳

ベニバナ雪柳は、濃いピンク色の蕾をつけ、花開くと花びらの先端部分がほんのりピンクに染まった花を咲かせます。
あでやかな花色は優しい美しさがあります。
ピンク雪柳と呼ばれることもあり、フジノ・ピンクと同じものとされていることもあり、区別がはっきりしません。

雪柳の盆栽仕立ての作り方

庭植向きの雪柳を鉢植えで育てようとすると、通常はどうしても大きな鉢を用意するしかありません。
コンパクトに育てるには、やはり盆栽仕立てにするのが最適です。
雪柳は非常に丈夫な植物なので、根の大部分を切り詰めることになりますが、しっかり水やりを怠らないことで、丈夫に育てていくことができます。

■用意するもの

・雪柳の苗または枝
・広口の鉢
・鉢底石
・盆栽用の土または赤玉土8:桐生砂2
・防虫ネット

雪柳は挿し木でもよくつくので、雪柳の苗が手に入らないときは、枝を挿し木して育てましょう。
土に挿しておいて、水が切れないように注意しておいてそのまま盆栽にしてみることも可能ですが、水に差しておいて、根が出てから盆栽に仕立てるのもおすすめです。

防虫ネットは鉢穴をふさいで虫が侵入するのを防ぎます。
鉢底石は水はけをよくするために鉢底に1~2cmほど敷き詰めます。

鉢に土を入れる前に、針金を防虫ネットに通してセッティングしておき、雪柳の樹形を整えるのに使うこともできますが、針金を通さなくても雪柳は勝手に垂れ下がるように育っていくので、使いたい方のみ使用するようにしてください。

■盆栽に仕立てる手順
雪柳の植え付け適期は2月中旬~3月下旬と10~11月なので、盆栽に仕立てるのも植え付け適期に行いましょう。
冬は葉っぱも落ちてしまい休眠期に入ってしまうので、植え付けから冬までの期間ができるだけ長い春先に植えつけるのがおすすめです。

1. 土を落として雪柳の根を鉢に収まる量に切り詰める

下の方のぐるぐるになった細い根はすべて切り落とし、上に向かって伸びている根があったら太いものでも付け根で切り落とします。
移植ごてや鋏を使って、鉢にすっぽり収まるサイズになるまで根っこを全体的に切り詰めていきます。

2. 水を入れたバケツに入れて根の周りの土をできるだけ取り除く

古い土はできるだけ落としておきましょう。
取りにくい土は残しておいてもかまいません。

3. 鉢底にネットを敷いて鉢底石を入れる
4. 鉢に1/3ほど土を入れる
5. 雪柳をちょうどいい位置にセットして、土を入れる

根をなるべく広げるようにセットし、しっかり土が入るように、棒でつつきながら土になじませていきましょう。
ウオータースペースを残して上までしっかり土を入れます。
鉢をトントンたたいて隙間なく土がはいるようにしましょう。

6. 底から流れ出る水が濁らなくなるまでしっかり水やりする

雪柳は風通しの良い日当たりで水切れしないように管理して

雪柳は風通しの良い日当たりを好むので、日のよくあたる場所で育てましょう。
一年を通して、寒冷地であっても屋外で育てます。

盆栽など小さな鉢は特に水切れがしやすいので、冬でも水やりは欠かさないようにしましょう。
表面の土が乾いてきたらたっぷりと水やりしましょう。

春から秋にかけては、2週間おきに液体肥料を水の代わりに与えるようにしましょう。
株元に毎月緩効性化成肥料をまいておくのもおすすめです。

雪柳はとてもよく伸びるので、花が終わった4~5月頃、一度短く剪定しておきましょう。
とても根が伸びやすい植物なので、毎年2~3月か10~11月に古い土をできるだけ落として新しい土で植え替えるようにしましょう。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物、多肉植物、ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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