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魔除けの樹木といわれるヒイラギの育て方!病害虫には注意せよ

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ヒイラギは漢字で「柊」と書きます。モクセイ科の樹木で、学名はOsmanthus heterophyllus。一年中葉が緑色をした常緑低木で、樹高は4~6mくらいの高さの木です。一般的なヒイラギの葉は、表面が艶やかな深い緑色をしており、ギザギザした形の葉が特徴的です。

10~11月に木の葉のつけ根に、小さな白い花がたくさんかたまって咲きます。花はキンモクセイのような心地よい香り放ちます。魔除けの樹木として知られており縁起木として庭や玄関わきに植えられる人気の庭木です。

クリスマスの装飾でお馴染みの赤い実を付けるセイヨウヒイラギとは別種です。セイヨウヒイラギはモチノキ科の樹木です。

ヒイラギの種類

ヒイラギにはおのおの葉に特徴を持つ5つの種類があります。
生長と共に葉が濃い緑色になる「オニヒイラギ」、葉に白い斑が入っている「フイリヒイラギ」、葉が丸い「マルバヒイラギ」、亀の甲羅のような葉を付ける「キッコウヒイラギ」の5種類です。
どの種類も魅力的な葉を付けます。「オニヒイラギ」と「フイリヒイラギ」はトゲのような形をしています。

ヒイラギの育て方のポイント

寒さに弱く暑さには強いヒイラギ。耐陰性もありますが、お日様も好むので日陰よりも半日陰の場所でそだてるのがおすすめです。庭に地植えする場合は、乾燥に弱いので水持ちと水はけのよい土壌を作って定植します。

肥えた土壌を好むので腐葉土と堆肥を2~3割土壌に混ぜて耕します。鉢植えの場合は市販の庭木用培養土を使用するのがおすすめです。赤玉(小粒)と腐葉土を7:3の割合で配合した用土でも構いません。風通しの悪い所では、葉の中が蒸れてしまい、枯れてしまう原因となるので、風通し場所を選んで植えます。ただし寒さに弱いので北風がおもむろに吹き付けるような場所は避けてください。

■水やりも肥料も心配なし!
根付いた後は水やりの心配はいりません。地植えしたものは自然の降雨でOKです。鉢植えのものも用土が乾いたときに水を施すので構いません。ただしその時の気候により乾燥がひどければ、地植えのものにも水を施してください。肥料は必要ありませんが、成長が悪ければ、暖効性の化成肥料を2月と6~8月に1回ずつ与えます。肥料の代りに堆肥や腐葉土を株のまわりに施すのでもよいです。

■挿し木で増やすのがおすすめ
ヒイラギを増やすときは挿し木で増やすのがおすすめです。種からでも増やせないことはありません。しかし種から増やすにはポットで苗を作るまで2年はかかり、植え付けまで3年近くかかります。運よく、ヒイラギは挿し木から根付いてくれるので、増やすとき挿し木して増やすのが簡単でおすすめです。

挿し木は元気そうな枝を10cmほど切り取り、1~2時間程度水揚げしたら、用意した用土に挿して発根させます。発根させるまでは日陰に置き、毎日水を施します。根がよく回ったら植え替えします。

■剪定は6~7月と12月の2回がベスト
ヒイラギの剪定は年2回するのがおすすめです。6~7月と花が咲き終わったあと12月頃が適期です。
その頃に枝を剪定して整理してあげます。樹形を整える目的で剪定しますが、葉が茂りすぎている個所は、葉の付いている枝を間引いてください。
風通しが悪いと、株の中が害虫の棲み処になってしまい、病害虫の原因にもなります。

病害虫には注意せよ

ヒイラギはほかの樹木に比べて害虫が付きやすい木です。新芽や葉を食害するイモムシや、テントウムシによく似た姿をしているテントウノミハムシも葉を侵食します。枝や葉に付くカイガラムシはすす病の原因となる害虫です。黒いすすのようなカビが生えて、葉が枯れていきます。また葉や茎新芽の栄養を吸って木を弱らせます。

害虫をそのまま放置しておくと、葉に卵を産んで大量に害虫が寄生する恐れがあるので、見つけた時は専用の殺虫剤で駆除するようにしてください。特にカイガラムシは成虫になると薬剤が効きにくくなるので幼虫のうちに退治することをおすすめします。

害虫の被害と同じく、ヒイラギは葉に褐色の斑点ができる炭そ病や褐斑病などのカビの病気にかかりやすい木です。病気を見つけたら病気の枝を剪定して伝染を防ぎ、肥料を施して木の回復を望みましょう。

ヒイラギの花言葉

一つ一つの花は小さいけれど、まとまって咲くので、ボリュームのある花に見えるヒイラギの花の花言葉は、「保護」「剛直」「用心深さ」「先見の明」「歓迎」と付けられています。最初の3つの言葉はヒイラギの独特な葉の見た目から付けられて言葉。

そしてトゲのようにとがったギザギザの葉は老木になると、トゲがなくなり丸みを帯びた形になります。別の形へと変化することで先のことを見通す洞察力があるという意味で「先見の明」という言葉が付けられています。

また花が咲くとよい香りがすることで「歓迎」という言葉が付けられています。ヒイラギの見た目のイメージになぞられて付けられた花言葉は、生垣や庭木、そして玄関脇などに植え込むには縁起の良い花言葉ですね。

魔除けの樹木のヒイラギを上手に育てよう

ヒイラギの木は植える場所に気をつけ病害虫に注意すれば、上手に育てることができます。葉が個性的で秋には白い花を咲かせるヒイラギ。魔除けの庭木に育ててみませんか。

監修:Toshie.s
植物の成長はあわただしい毎日を癒してくれます。
ビオラが店頭に並び始める時期になると、毎年購入して寄せ植えを作っていたけれど、ある年から種を採り春に種まきして増やし続け、今では自宅で育ったビオラでクリスマスの寄せ植えを作成。
種から育てた花々に植物の生命力を実感し、それが自分のパワーになっている今日この頃です。夏野菜のキュウリやトマト、冬は白菜、園芸って楽しいですよ。近年人気の多肉植物の不思議な成長にはあっぱれです。そんな園芸の楽しさを皆さんにお伝えできれば幸いです。

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