『花の御寺』長谷寺の一年中楽しめる美しさを堪能しよう!

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奈良県桜井市にある長谷寺は、全国でも有数の花の御寺として有名です。
花が見頃になると、たくさんの人々で押し寄せます。 そして、長谷寺はご本尊のご開帳時にもたくさんの人で賑わい、参拝者を魅了しています。 今回はそんな長谷寺の魅力をご紹介します!!

四季折々が楽しめるお寺

『花の御寺』と言われる通り、長谷寺の境内は春は桜や牡丹、夏はあじさい、秋はもみじ、冬は冬牡丹が彩ります。長谷寺は、真言宗豊山派で総本山です。 本尊は十一面観音で、西国三十三所観音霊場の第八番札所なので多くの参拝者が訪れます。 また、全国に末寺があり特に鎌倉の長谷寺は有名で、お寺の数は3000寺あまりあると言われています。 そして、万葉集には『こもりくの泊瀬山』と歌われたり、『枕草子』や「源氏物語』、『更級日記』にも登場し、古くから親しまれてきたことが分かります。

創建は朱鳥(あかみどり)元年(686)年。
道明上人が天武天皇の病気平癒を祈願し、銅板法華説相図(千仏多宝仏塔)を作りました。 銅板法華説相図とは、釈迦が説法しているところに、地中から三重塔が湧出した場面を表現したものです。 その後、初瀬山の西の丘に安置したことが長谷寺の始まりです。

そして、神亀4年(727年)。 徳道上人が聖武天皇の勅命により、衆生のために十一面観世音菩薩を祀りました。 この徳道は62歳の時に亡くなりますが、冥土で閻魔大王から『生前の罪により、地獄に行く者があまりにも多すぎる! だから、日本の三十三ヶ所にある観音霊場を巡れば減罪する』と、託宣を受け、現世に戻されたという伝承があります。 それから、その時に授かった三十三の宝印を基に、霊場を定めたのです。 また、三十三というのは観音様が三十三の姿に変えて法を説くということをいいます。 そして、この徳道が『三十三所巡礼の始祖』と呼ばれるようになりました。

観音様のお御足に触れて、縁を結ばせてもらおう!

長谷寺では年に2回、春と秋に『特別拝観』を開催しています。
『特別拝観』は普段入ることができない国宝本堂に入ることができ、ご本尊の十一面観世音菩薩のお御足に直接触れることができるのです!

まず、受付で1000円納めます。
そして、本堂に入ると、五色線をいただきます。
この五色線は仏の5つの知恵を表していて、白・赤・黄・青・黒の5色の糸を縒り合わせて腕輪にしたものです。 これを左手に結ぶことで、『観音様とご縁が結ばれた』という印になるのです。 それから奥に進むと、大きな大きな観音様のお御足があります。 上を見上げると、木造で国の重要文化財にも指定されている、10mの十一面観音様がいます! この観音様は初瀬川に流れついた巨大な神木を、徳道が観音菩薩像に作り替えて祀ったという伝承があります。

ぜひ特別拝観の時には、願い事をお伝えしながら撫でてくださいね!

かわいらしい『ぼたん花守り』は縁結びのお守り!

長谷寺のお守りの中でも、この『ぼたん花守り』は特に人気です!
ぼたんを象ったお守りは、携帯電話や鞄につけておくとゆらゆらと揺れてかわいらしいデザインです。 この牡丹のように心も肌も美しくなり、素晴らしい出会いが訪れるようにと祈りが込められています。 色はピンク以外にも、赤や紫、水色などがありますので、男性が持っても差し支えないですね。

ぜひ、参拝した時には授かってくださいね。

心静かに写経をしてみよう!

長谷寺ではご本尊の十一面観世音菩薩とよりご縁を結んでもらうために、『観音経偈文』を写経して納めることを勧めています。 境内で写経ではなく、自宅に持ち帰ってできるので、気軽にできますね。 また、納めた写経は観音様の前に奉安し、所願成就の祈念を行ってくれるので気持ちを込めて写経しましょう。 長谷寺のホームページ(http://www.hasedera.or.jp/form/form_4.html)から申し込みすれば、お支払い方法などが記載された詳細メールが到着します。 また、お参りに行った時に境内で購入することも可能です。

○お手本付き用紙一式(初めての方):1000円
・観音経偈文(お手本)1枚
・観音経偈文(なぞり用紙)1枚
・観音経偈文(清書用紙)2枚
・写経のすすめ(写経作法)1通
・郵送用封筒(一式台紙裏面)1枚

○清書用紙一式(続ける方):1000円
・観音経偈文(清書用紙)10枚
・郵送用封筒1枚

納経料:写経1巻につき1000円

また、長谷寺では『写経道場』も開いています。
自宅とは違った空間で、心静かに写経できるなんて貴重です。

日時:毎月第一・第三日曜日
13:00〜15:00

場所:本坊大講堂
料金:1000円(納経料を含む)

いかがでしたか。
長谷寺は四季折々の姿が楽しめ、花の香りに包まれた優しい雰囲気を持つお寺です。
和歌や物語の中に出てくるように、昔の人々も長谷寺の魅力の虜になっていたことがうかがえます。 特別拝観期間にはたくさんの人々が、国内最大級の十一面観音様を拝みに参ります。 ぜひ、あなたも観音様とご縁を結ぶ旅にでかけてみてくださいね。

■所在地
〒633ー0112
奈良県桜井市初瀬731ー1
入山料金
大人:500円
中・高校生:500円
小学生:250円
障がい者:250円(障がい手帳提示。同伴者1名に限り障がい者料金適応)

鎌倉にある長谷寺は「花の寺」として有名です。特にあじさいは40品種以上植えられていて色も赤、青、紫、ピンクと非常にカラフルで鎌倉のあじさいの三大名所のひとつに挙げられるほどの美しさです。ここの見晴台からは鎌倉の海と街並みが一望できますよ。

鎌倉の古寺巡りは、長谷寺をはじめとして江ノ電沿線がおすすめです

とても風情があって江ノ電の愛称で親しまれている江ノ島電鉄は、観光客にもとても人気があります。
この江ノ島電鉄の沿線には、海辺に沿って有名なお寺がたくさんあります。
長谷駅周辺には「花の寺」長谷寺のほか本尊の鎌倉大仏で有名な高徳院、樹齢約200年のカイドウが有名で草花の種類の多さでは鎌倉随一の光則寺があります。
極楽寺駅周辺にはあじさい名所のひとつに挙げられる成就院や国内で二体しかないという釈迦が説法している姿とされる転法輪印を結ぶ釈迦如来坐像がある極楽寺があり、さらに南に下ると腰越駅には弁慶が下書きしたといわれる「腰越状」が庫裏に残る満福寺、江ノ島駅には鎌倉で唯一五重塔がある龍口寺と見どころ満載です。なかでも長谷寺はあじさいの名所としてだけでなく、1年中花が楽しめるとあって人気の中心となっています。

花景色が変化に富んでいる! 長谷寺のあじさい

長谷寺の境内は、上段、中段、下段と立体的に作られているのが特徴です。
総門を抜けた下段には放生池や妙智池、長谷寺庭園、弁天堂があり、中断には地蔵堂、上段には観音堂や大国堂、経堂、見晴台があります。全国的にも有名になった長谷寺のあじさいは、経堂の裏の斜面に設けられた眺望散策路の周辺に植えられていてその数は2500株以上と言われています。
「明月院ブルー」で有名な明月院のあじさいが青一色の圧巻の美しさを売りにしているのに対して、長谷寺のあじさいは赤、青、紫、ピンクと変化に富んだ花景色を売りにしています。

鎌倉唯一の紅葉ライトアップが楽しめる! 長谷寺の紅葉

長谷寺では毎年11月下旬から12月上旬にかけて、日没から18時まで(土日は18時半まで)紅葉ライトアップが開催されています。
日没前から次第に薄暗くなり、紅葉も幻想的な姿に変わっていく様子はとても素晴らしいです。昼間の美しさも格別ですが、ライトアップされた紅葉は昼とは違う雰囲気を醸し出しています。紅葉のライトアップは、その日の状況を見て位置や高さを調整しているほどの徹底ぶりです。

二体ある「十一面観音立像」の一体が、三浦半島に流れ着いてできた長谷寺?!

長谷寺は、正式名称を海光山慈照院長谷寺といいます。
創建当初は真言律宗のお寺とされていますが、江戸初期以来浄土宗になっています。
お寺の創建と本尊の巨大な観音像について詳細は不明とされていますが、江戸時代に記された寺伝「相州鎌倉海光山長谷寺事実」によると、開山の徳道の発願で奈良の初瀬(はつせ)山中で採れた霊木から二体の巨大な観音像が作られます。
一体は奈良の長谷寺に安置され残り一体を有縁の地で衆生を救済するようにと海に流します。それがなんと十五年後に三浦半島の長井(現在の地名は初声(はつせ))という浜に漂着し光明を放ったといいます。初瀬(はつせ)、初声(はつせ)、長谷(はせ)の三つの地名は何か因縁めいていますね。
藤原鎌足の孫の房前(ふささき)は、漂着したこの観音像を現在地に移して開山の徳道を呼び寄せて天平8年(736年)に創建したのが長谷寺の始まりとされています。とてもロマンチックな話です。長谷寺の梵鐘には文永元年(1264年)と刻まれていることから、鎌倉時代後期にお寺が存在していたことは間違いないようです。長谷寺観音堂に安置されている十一面観音立像は、9メートル以上ある巨大仏像で木像仏としては日本最大級です。右手に地蔵菩薩の持ち物でもある錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手には蓮華の入った花瓶を掲げた長谷寺様式といわれる像容をしています。
康永元年(1342年)には、足利尊氏が観音像の金箔を補修したと伝えられています。

花好きにはたまらない!長谷寺の魅力

長谷寺は「鎌倉の西方極楽浄土」に見立てているだけあって、四季を通じて美しい花々が境内を彩っています。
早春のロウバイに始まり、ボケ、カワヅザクラ、ハクモクレン、サクラ、ボタン、アジサイ、ハナショウブ、サルスベリ、イチョウ、ツバキなど1年中咲き継ぐ長谷寺の花をご紹介します。

1月:12月に開花して1月に見頃を迎えるロウバイはその名のとおりロウ細工のような黄色い花びらが美しいです。ほかにスイセン、コフクザクラ、サザンカ、センリョウ、マンリョウ、フクジュソウ

2月:妙智池周辺のウメが見頃を迎えます。ほかにオウバイ、ボケ、カワヅザクラ、マンサク

3月:コブシの花が境内を彩ります。ほかにハクモクレン、サンシュユ、ゲンカイツツジ、カンヒザクラ、ミツマタ(黄花、赤花)、アセビ、スミレ、ヨシノツツジ、トサミズキ、モモ、ユキヤナギ、ミツバツツジ

4月:釈迦の誕生日である8日に桜の木の下で花まつりが開催されます。ほかにヤマブキ、ボタン、シャガ、フジ、ツツジ、オオデマリ、コデマリ、シャクナゲ、エビネ、シラン、カイウ、ミヤコワスレ

5月:下旬にあじさいが咲き始めます。ほかにサンズンアヤメ、ウツギ、ニオイバンマツリ、サツキ、イワタバコ、ヤマボウシ、スイレン

6月:梅雨の中、放生池に浮かんでいるハナショウブの筏がとても風流です。ほかにシモツケ、ビョウヤナギ

7月:場所によって違う色の花を咲かせるサルスベリが下旬から8月中旬にかけて見頃を迎えます。ほかにノウゼンカズラ、ハス、キキョウ、ムクゲ、ユリ

8月:フヨウなど秋の花が咲き始めます。ほかにオミナエシ

9月:地蔵堂へ向かう階段にはハギが長い花枝を垂らして出迎えます。ほかにシュウメイギク、スイフヨウ、ヒガンバナ、タマスダレ、フジバカマ

10月:ワレモコウなど秋の花が勢ぞろいします。ほかにウメモドキ、ジョウロウホトトギス、ダリア、ホトトギス、シロホトトギス、ツワブキ、コフクザクラ

11月:下旬からイロハカエデ紅葉ライトアップが始まります。ほかにザルギク、サフラン、イチョウ、サザンカ、センリョウ、マンリョウ

12月:中旬ころにツバキが咲き始めます。ほかにトウジバイ、コウバイ

鎌倉の花名所として人気の長谷寺は、放生池(ほうじょういけ)や妙智池(みょうちいけ)を中心とした庭園の手入れが行き届いており、四季の花が次々に咲いて拝観者を楽しませてくれます。シーズン中は行列ができるほど混雑しますので朝早い参拝をおすすめします。
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