「益子焼」から「日光彫」まで!栃木県に伝わる品々をご紹介!

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歴史溢れる日光東照宮や鬼怒川温泉、餃子で有名な宇都宮市など、見どころもたくさんある栃木県。
そんな豊かな自然と歴史溢れる観光地も多い栃木県には、古くからこの地に伝わり守られ続けてきた伝統工芸品もいろいろなものがあります。

今回は、栃木県に伝わる数ある伝統工芸品の中でも、特におすすめしたいものを厳選して4つ紹介していきたいと思います。

益子焼(ましこやき)

「益子焼」は栃木県のなかでも芳賀郡益子町の周辺で作られている陶器で、栃木県を代表する伝統工芸品のひとつです。その歴史は古く、起源は江戸時代にまでさかのぼります。江戸時代の末期、現在の笠間市付近で修業していた大塚啓三郎という人物が、益子に窯を作ったことが始まりとされており、当初は土の質の関係から水瓶や火鉢などが主に製造されていたそうです。しかし1927年ごろから、濱田庄司によって花器や茶器などの日用品が製造されるようになり、全国的に知名度も上がっていきました。現在はベテランはもちろんのこと、若手の陶芸家による独創的な作品も多く世に送り出されており、種々さまざまなものを垣間見ることができます。

益子焼は割れやすく重いという一面もありますが、他の陶器にはない土の質感や素朴な風合いを楽しむことができる、魅力あふれる陶器です。石材粉や古鉄粉を釉薬にして使うことで、益子焼にみられる漆黒や赤茶色を表現することができます。また、このような「鉄釉(てつゆ)」を犬毛筆を使って塗っていくため、重厚感あるぼってりとした質感を演出することができるのです。

日常使いにも最適な益子焼は、どちらかというと豪華なお料理よりも家庭料理の方が映えると言われています。また、益子焼をお手軽な価格で購入したいのなら、栃木県にある「益子焼窯元共販センター」がおすすめ。こちらは益子町最大の益子焼販売店で、益子駅からも車で5分という好立地にあります。さまざまな陶芸作家による作品が展示されており、購入することができるので、ぜひ益子町に訪れた際は足を運んでみてください。大きなタヌキが迎えてくれますよ。

「益子焼窯元共販センター」
住所:栃木県芳賀郡益子町益子706-2
営業時間:9:00~17:00
定休日:年中無休
アクセス:益子駅から車で5分・益子駅から徒歩で20分

日光彫

荘厳な雰囲気漂う、栃木県最大の名所と言っても過言ではない「日光東照宮」。そんな日光東照宮がある栃木県日光市で今も変わらず製造されている伝統工芸品として、「日光彫」があります。

そもそも日光東照宮は、江戸時代初期に徳川家光によって全国から様々な技術者を集め築き上げられたと言われています。日光東照宮が完成した後も、彫師や漆師は日光東照宮の修繕に当たっており、その傍ら日光の地でお盆や机などを作り上げ、お土産品として売っていたことそうです。これが日光彫として人気を博すようになったと言われています。

明治に入ると、西洋人の商人も日光を訪れ、日光彫を輸出するようになったそうです。これにより日光彫は産業として定着し、今に至るまで伝統工芸品として親しまれるようになりました。

日光彫は、トチノキやカツラ、ホオノキなどを乾燥させ、素材として使用します。乾燥した素材は、成型され「ひっかき」と呼ばれる日光三角刀を用いて彫られていきます。その後は漆を塗るかもしくは朱色の顔料を重ね塗りして仕上げていくそうです。

日光彫は植物の絵柄が多いことも特徴のひとつです。牡丹や菊、桜など、美しい花々の彫刻と絢爛豪華な漆が合い合わさって、思わずうっとりしてしまうような作品に仕上がります。ぜひ一度間近でご覧になってみてください。

ふくべ細工

「ふくべ細工」の「ふくべ」とは、夕顔の実のことを指します。ちなみに、この果肉を剥いて干したものがかんぴょうであり、古くから栃木県の名産品となっています。

成熟したふくべの種を取り除き、乾燥させたものに細工したものを「ふくべ細工」と言います。その歴史は古く、実は戦国時代にはすでに茶道用の炭入れとして活用されていたこともわかっています。栃木県では、10世紀ごろに宇都宮を中心に魔除け面として製造されていましたが、明治から昭和初期に至ると、魔除け面としてだけでなく、炭入れや小物入れとして実用的な製品化が進んだそうです。

黄鮒(きぶな)

「黄鮒」は栃木県宇都宮市を中心に製造されている郷土玩具のひとつです。宇都宮市に伝わる、「天然痘を患った患者が黄色の鮒をたべたところ治った」という伝説に基づき、その鮒を模して作られた張り子のことで、頭は赤色で、胴体が黄色、ひれが黒、しっぽ部分が緑であることが特徴の縁起物でもあります。もともとは張り子でしたが、現在はハンチング帽に活用されているほか、日本酒の銘柄にも使用されています。

まとめ

いかがでしたか?
風情溢れる栃木県は、観光名所もさることながらその土地に根付いた伝統工芸品も負けず劣らず魅力あふれるものばかりとなっています。ぜひ栃木県へお越しの際は、伝統工芸品にも触れてみてください。
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