日本酒

幻の銘酒「十四代」の蔵元「高木酒造」のこだわりと歴史をご紹介します

関連キーワード

画像出典:山形県庁


日本酒ファンでなくても、お酒を飲む人ならだれでも一度は「十四代」という単語を聞いたことがあるのではないでしょうか。
現在インターネットショップなどでは品切れ続出とも言われている「十四代」は、山形県高木酒造さんで醸造されており、多くの人を唸らせてきたであろう日本が誇る銘酒のひとつです。今回は、そんな高木酒造さんの歴史を紐解いていくとともに、「十四代」の人気の秘密やその商品ラインナップなどを紹介していきたいと思います。

山形県村山市の老舗酒蔵・高木酒造

画像出典:「佐藤錦」オンラインショップ


高木酒造さんは1615年創業、今に至るまで400年以上もの歴史を持つ老舗中の老舗酒蔵です。山形県村山市に蔵を構えており、「十四代」を醸造し始める前は「朝日鷹」という銘柄をメインとしていたそうです。最近は全国にある酒蔵の中でも、その多くが自社のホームページを作り、酒蔵の歴史や醸造過程、商品ラインナップ、商品の通信販売まで掲載しているのですが、高木酒造さんの自社ホームページは見当たりませんでした。最近では珍しいですが、ホームページでの宣伝がないにも関わらず「高木酒造」と「十四代」が全国的に高い知名度を誇っていることからも、かなり人気が高く注目も集めていることが分かりますね。

もともとメインに醸造していた「朝日鷹」は地元山形県で人気のあるお酒だったそうですが、その後「十四代」を確立させてからは一躍全国区での高い知名度を誇るようになったと言われています。そんな「十四代」という一大日本酒ブランドを確立させた背景には、高木酒造の15代目を継承した高木顕統さんの活躍があったと言われています。

他に類を見ないユニークな名前である「十四代」

「十四代」という銘柄を初めて目に入れた人の中には、「十四代があるなら十三代、十五代もあるのかな?」と思ったと言う人もいるのではないでしょうか。しかし残念ながら、高木酒造さんの手掛けるお酒の中には「十四代」以外の「〇〇代」という銘柄はありません。では、どうして唐突に「十四」という数字が銘柄として使われたのか、と言いますと、これには特許申請が関係しているようです。

そもそも高木酒造十四代目当主である高木辰五郎さんは、「十三代」「十五代」など、「数字+代」という銘柄のお酒を世に送り出すために特許申請を行っていたそうです。しかし、特許申請で数字が認可されていなかったことからすべて申請が通らなかったと言われています。そんな中、なぜか「十四代」だけが特許申請が通ったとか。これには「十四代」という漢字が、数字の意味だけでなく「としよ」や「とよしろ」などの仮名でも読めることから特許を得ることができたのではないか、と言われています。しかし真相はいまだわかっていません。

その後「十四代」と名付けられたお酒は、世の中に名を知られていくようになります。そんんな「十四代」の知名度の向上について話す際に欠かせない人物に、十五代目専務兼杜氏である高木顕統さんがいます。十五代目は東京の大手百貨店での勤務を経験した後、高木酒造さんにて杜氏として酒造りに励んでいるそうです。今の「十四代」の東京での市場を確立させ、大ヒットへ導いたという功績からも、世間からは「若き天才杜氏」と評価されているそうです。

日本酒の中でも値が張る「十四代」

画像出典:高木酒造株式会社・村山市役所


いまや全国中にその名を轟かせている「十四代」。最近は日常使いできるような安価なものから、贈答品としても喜ばれるような高価なものまで、国内の酒蔵では多種多様な価格設定の日本酒が販売されていますが、「十四代」はその中でもかなり高額な日本酒ばかりであると言っても良いでしょう。実際にいくつか紹介していきましょう。

「十四代 純米大吟醸 龍泉」・・・「十四代」シリーズの中でも最高峰を誇る純米大吟醸酒。発売当初の特徴的な真っ赤な瓶のものは、現在かなりのプレミアがついているそうです。上品な吟醸香とフルーティーな甘さが特徴のお酒で、日本酒ファンならば一度は飲んでおきたい一本と言えるでしょう。参考価格となりますが、720ミリリットル16000円~となっています。限定ボトルは現在30万円を超えているところもあるようです。

「十四代 大吟醸 播州山田錦」・・・酒造好適米である「山田錦」を35パーセントまで精米したお酒で、6、7月の限定販売品となっています。優しい甘みとフルーティーな香りが特徴。お値段も730ミリリットルで4200円~と、比較的手に入れやすい価格設定となっていますので、「十四代」を始めて飲む、という人にもおすすめな1本と言えます。

幻の銘酒「十四代」、入手できたらラッキー?

「十四代」は今や入手困難なお酒として有名です。一方で、確実に「十四代」をゲットしたいのであれば、提携している酒屋さんに足を運んで購入するか、インターネットショップなどでも行われている抽選会に参加してみると良いでしょう。
希少価値のあるものであればあるほど手に入れにくくなってくるので、ぜひ工夫しながら購入を計画してみてください。

さくらんぼだけじゃない!「十四代」に代表される銘酒の名産地『山形県』に注目!

画像出典:やまがた観光情報センター


豊かな自然に囲まれ、さくらんぼなどの特産物も多い山形県。そんな山形県では、おいしい日本酒も多数製造されています。今回は、そんな山形県で製造されている、銘酒とうたわれている日本酒たちと製造元であるその酒蔵に焦点を当てて、いくつか紹介していきたいと思います。

銘酒中の銘酒・高木酒造の「十四代」

まずは、日本酒好きの方なら知らない方はいないであろう有名な日本酒である、「十四代」を紹介していきましょう。「十四代」を製造しているのが、高木酒造という、山形県のほぼ中央に位置する村山市にある酒蔵となります。

1615年に創業したとされている高木酒造は、歴史のある酒蔵でもあります。そしてこちらで製造されている「十四代」は、銘酒中の銘酒でもあるのです。その「十四代」の商品ラインナップを実際に紹介していきましょう。

「十四代 純米大吟醸 龍泉」・・・いわずと知れた「十四代」の純米大吟醸です。雰囲気のあるボトルとラベルに恥じないほどのうまみと優しい味わいが楽しめるお酒となっています。こちら1本1万円以上する高価な日本酒でもあります。

「十四代 大吟醸 播州山田錦」・・・心地よい甘みと風味が楽しめる日本酒です。

「十四代 特吟 生貯蔵」・・・こちらは小瓶の生酒となっています。

「十四代 角新 本丸」・・・ファンも多い逸品です。バランスの良い甘みが特徴のお酒でもあります。

これ以外にも、高木酒造ではたくさんの「十四代」シリーズを販売しています。しかし如何せん「十四代」の人気が衰えることを知らず、国内外問わずさまざまな日本酒ファンがこちらを購入しているため、市場にあまり出回っていないのも事実です。地元山形でも、あまりお目にかかれないらしく、名実ともにプレミアムな日本酒となっています。そのため、もし確実に「十四代」を手に入れたいのならば、インターネット通販での購入をおすすめします。価格はどうしても高めとなってしまうところもありますが、ぜひ一度こちらの幻の日本酒「十四代」を味わってみてください。

山形の銘酒・出羽桜酒造の「出羽桜」

画像出典:出羽桜酒造株式会社


続いては、山形県天童市に酒蔵を構えている、出羽桜酒造が製造している「出羽桜」を紹介していきましょう。出羽桜酒造は、創業明治25年という老舗の酒蔵で、現在はアジアやアメリカなどに向けて、日本酒を発信している企業でもあります。

こちらで製造されている「出羽桜」は、地元山形県で根強く愛され続けている銘酒となっています。そのポリシーの中には、吟醸酒のみの品質を向上するのではなく、スタンダードなレベルの日本酒もさらに良くするというものがあります。ここにわかるように、出羽桜酒造では、購入なお酒だけでなく、普段使いできるものなどにも力を入れているのです。

実際に、出羽桜酒造が製造している「出羽桜」の商品ラインナップを見ていきましょう。

「出羽桜 大吟醸 春雷」・・・こちらは「出羽桜」の大吟醸の中でも、キレのある飲み口が特徴的なお酒となっています。酒造好適米の山田錦を使用しており、喉ごしも最高です。冷やかぬる燗ですと、さらにおいしさが引き立ちます。

「出羽桜 桜花吟醸酒 本生」・・・こちらは「出羽桜」の吟醸酒で生酒となっています。ファンも多い逸品で、きりりと冷やして飲まれるとさらに美味にいただけます。

「出羽桜 春の淡雪 おり酒」・・・こちらはにごり酒でもある「おり酒」となっています。にごり酒ながら、さわやかな口当たりが特徴のお酒です。

「出羽桜 一路 純米大吟醸」・・・こちらは出羽桜の純米大吟醸となっています。まろやかな口当たりが特徴のお酒です。

もちろんこれら以外にも、「出羽桜」シリーズは多く販売されています。ぜひ地元山形で愛され続けている味を、堪能してみてください。

出羽桜酒造について、詳しくはこちらをどうぞ
http://www.dewazakura.co.jp/index.htm

全国的に有名な銘酒「初孫」

画像出典:東北銘醸株式会社


最後は、テレビCMなどでも有名な、東北銘醸が製造している銘酒「初孫」を紹介していきましょう。東北銘醸では、昔ながらの伝統的な手法である「生もと造り」で日本酒を製造しており、徹底した品質へのこだわりがあります。

実際に、「初孫」の商品ラインナップを見ていきましょう。

「初孫 純米吟醸 旬香」・・・お米と米麹を山形産100パーセント使用しているこちらは、季節限定商品となっています。滑らかな飲み口で、キレのある後味がたまらない逸品です。

「初孫 大吟醸 仙寿」・・・伝統的な「生もと造り」で製造した日本酒です。上品な味わいが特徴の一品となっています。

「初孫 純米大吟醸 祥瑞」・・・初孫を代表するお酒となっています。優雅な口当たりと香りが特徴です。

もちろんこれら以外も、「初孫」の商品は店頭に並んでいますので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。

山形県の銘酒をぜひ召し上がってみてください

いかがでしたか?
山形県では、他にもさまざまな銘酒と名高い日本酒たちが製造されています。ぜひ日本酒好きの方も日本酒に興味がある方も、山形県のお酒を堪能してみてください。

入手困難な名酒「十四代」!飲む前に知っておきたい「吟醸酒と大吟醸酒の違い」

日本酒好きの方の中には、「やっぱり吟醸酒じゃないと!」と思っている方も少なくはないかと思います。実際に現在市場にはたくさんの吟醸酒が出回っていますし、人気が高い日本酒の種類といっても過言ではないでしょう。

しかし一方で、「吟醸酒」というのが、厳密に他の日本酒たちとどう違うのか、その審査基準はどういったものなのかなど、詳しく知っている方はあまりいらっしゃらないのかもしれません。そこでここでは、そんな吟醸酒の特徴を説明していくとともに、実際にインターネットショップなどで購入できるおすすめの吟醸酒をいくつかご紹介していきたいと思います。

日本酒は数種類に分類できます

まず、現在販売されている日本酒の種類についてご紹介していきましょう。
日本酒には、普通酒を含め複数種類存在しています。それぞれ、「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」「特別純米酒」「特別本醸造酒」「吟醸酒」「本醸造酒」「純米酒」です。これ以外に、普通酒と呼ばれるものがあるのですが、普通酒は厳密的には日本酒の種類ではありません。普通酒以外のお酒を、「特定名称酒」と呼び、それぞれ製造方法や原料に違いがあるものとなります。

まず「純米」という記述が歩かないかですが、こちらはお米と米麹だけで製造されているのか、それに醸造用のアルコールを加えているのかで、名称が変わっていきます。「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」「特別純米酒」「純米酒」などの、「純米」と記述があるものは、お米と米麹のみで製造されている日本酒で、添加物仮名濃いめの日本酒となることが多いです。

また、この特定名称酒に指定されている日本酒たちは、その精米の度合いから分類されています。例えば一番高価な「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」は、精米歩合が50パーセント以下となっていますし、「純米吟醸酒」「吟醸酒」は精米歩合が60パーセント以下のお酒と決まっています。一方、精米歩合が70パーセント以上のお酒は、総じて「普通酒」と呼ばれていて、一般的に安価で取引されている日本酒となります。

吟醸酒と大吟醸酒の違い

先ほどご紹介した通り、日本酒は複数の種類に分類することができるお酒で、それぞれ特徴も異なります。続いては、吟醸酒についてその特徴を見ていきましょう。

吟醸酒は、その名の通り「吟味して醸造した」日本酒となります。
日本酒の中でも、手間をかけて精米したお米を低温でじっくりと発酵させ、その独特な風味や香りを実現しているのです。この「吟醸酒」は、日本酒造りの中でも高度な技術を必要とする製造方法で作られており、商品化まで長い年月がかかった日本酒でもあります。伝統的な手法と、現代の技術が合わさっては初めてご家庭で楽しむことができるようになった日本酒なのです。

「吟醸酒」と名のつく日本酒は、「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」「吟醸酒」などがありますが、これらは精米歩合や原材料で区別されています。先ほどご紹介した通り、純米と名のつく「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」はお米と米麹、そしてお水だけで製造されている「吟醸酒」となっており、それに比べて「大吟醸酒」や「吟醸酒」は醸造用のアルコールを含ませた日本酒となっています。また、「大吟醸酒」は「吟醸酒」よりも精米歩合が良くされており、具体的には50パーセント以下に白米を精白したものを使用しています。また、「吟醸酒」の中でも、特に「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」は高価なものとなっています。

おすすめ吟醸酒をいくつかご紹介

それでは実際に、インターネットショップや店頭で販売されているおすすめの吟醸酒をいくつかご紹介していきましょう。

1. 賀茂鶴 吟醸辛口
いわずと知れた広島県の名酒「賀茂鶴」の中でも、「賀茂鶴 吟醸辛口」はその名の通りキリッと辛口な飲み口が特徴の日本酒となっています。
厳選しつくされた酒造好適米と、天然伏流井水で生成されたこちらの賀茂鶴は、お米の豊かな香りと端麗な風味が楽しめる絶品の日本酒となっています。
その風味を最大限に味わうために、冷やか常温で飲まれることが勧められています。

参考:http://www.kamotsuru.jp/category/item/2245.html

2. 十四代 別撰 純米吟醸酒
続いては、都内でも入手が困難とされている名酒「十四代」の中から、「十四代 別撰 純米吟醸酒」をご紹介していきましょう。
こちらは山形県高木酒造さんによって製造されているお酒で、独特のするっとした飲み口が特徴の日本酒となっています。香りも風味も抜群なので、日本酒にあまり馴染みがない方もぐいぐい飲めるような、飲みやすい日本酒です。
比較的高価なうえ、インターネットショップなどでも購入しづらいほど人気のブランド日本酒となっていますので、気になる方は機会があればぜひ入手してみてください。

参考:http://item.rakuten.co.jp/b-liquors/1509687/

今夜は吟醸酒で一杯どうですか

いかがでしたか?
吟醸酒は現在販売されている日本酒の中でも、たくさん種類があるお酒でもあります。
いろいろな酒蔵が商品を展開していますので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ