日本酒

あの「獺祭」に焼酎があった?ラインナップまで詳しくご紹介します

関連キーワード

現在入手困難を極めている人気の日本酒のひとつ・獺祭。テレビでも紹介されているほか、安倍首相がオバマ大統領に送ったこともある日本酒としても知名度が高いので、日本酒好きではなくても、お酒をたしなむ方であれば一度は聞いたことがある銘柄かと思います。
しかし一方で、実は獺祭のラインナップの中に焼酎があることを知らない人は多いのではないでしょうか。
今回は、そんな「獺祭」についてその人気の秘密や特徴を説明していくとともに、獺祭が手掛ける焼酎についてもラインナップなどを詳しく紹介していきたいと思います。

一度は倒産の危機もあった?「獺祭」を手掛ける旭酒造について

画像出典:旭酒造株式会社


今や日本人だけでなく、海外の方へも発信されている人気の日本酒「獺祭」。そんな獺祭を手掛けているのが、山口県岩国市にある旭酒造さんです。旭酒造さんではもともと、「旭富士」という銘柄の日本酒を200年以上も製造し続けていたそうですが、現在旭酒造さんの社長を務めている桜井博志さんが発起人となって吟醸酒づくりへと力を入れていったとか。実際に桜井氏は地元で売れなくなった普通酒をみて、従来の「酔うため 売るため」のお酒ではなく、「味わうため」のお酒が求められていることに気づき、そこから大吟醸酒に注目して醸造に取り組んでいったそうです。

獺祭」が初めて世に出されたのは1990年、さらに1992年には獺祭シリーズの代表格と言える「獺祭 二割三分」の販売がスタートしました。当時醸造にあたって、試行錯誤の末失敗も続いたと言われている「獺祭」。しかしこれまでの日本酒造りの概念を覆すような取り組みも、旭酒造さんは精力的に行っています。

例えば旭酒造さんには、「杜氏」が一人もいません。そもそも「杜氏」とは日本酒造りにおける最高責任者ともいえる重要な立場の方のことで、日本酒を醸造している酒蔵には必ずと言っていいほど「杜氏」を務めるベテランの職人がいらっしゃいます。しかし旭酒造さんではあえて杜氏を置かず、また酒造りに従事している人間である「蔵人」という名も使用せず、あくまで一人一人を「社員」として担っているそうです。

こういった特殊な体勢の背景には、一時は倒産の危機にまで迫られた旭酒造さんの歴史が関係しているようです。そもそも旭酒造さんにはもともと杜氏と呼ばれる方がいらっしゃったそうですが、社長である桜井氏が地ビールの製造やレストラン経営などで事業に失敗したことを理由に退社したとか。特に地ビール製造に関しては、夏も蔵を稼働させたいという思いからスタートしたそうですがわずか3か月で計画は破たん、当時およそ1億9千万円の赤字にまでつながったそうです。

また、桜井氏も杜氏の在り方に疑問を抱いていたこともあり、旭酒造さんはついに杜氏制度を廃止。その代わりに酒造りに従事するすべての社員に大吟醸酒の醸造のいろはのみを学んでもらうことにしたことで、大吟醸酒に関してはそこらの杜氏には負けないほども知識と技術をもつ社員にまで成長したそうです。

「獺祭」の焼酎ってどんなもの?

獺祭といえば日本酒」と思っている方は多いかと思いますが、実は獺祭シリーズの中には焼酎のラインナップも存在しています。それが「獺祭 焼酎 39度」です。

獺祭 焼酎 39度」は獺祭酒粕を用いて製造された粕取り米焼酎となっています。粕取り焼酎とは日本酒造りの際に出る清酒酒粕を蒸留して作り上げた焼酎のことで、こちらは大吟醸酒粕を使用して獺祭ならではの焼酎に仕上がっているようです。アルコール度数は39度となっており、価格は720mlでおよそ5000円〜で取引されています。上品な吟醸香が楽しめる希少な焼酎となっており、人気を博しているようです。

獺祭には日本酒以外にもいろいろな商品がある?

獺祭には日本酒、焼酎以外にもいろいろな商品のラインナップが展開されています。例えば、遠心分離機にかけることで圧力を加えずに絞られた酒粕を入れた「獺祭 手作り酒粕石鹸」は2010年にリニューアルもされ、現在65gあたり1080円で販売されています。そのほか獺祭シリーズの中でも、スタンダードな1本として人気が高い「獺祭 純米吟醸50」をたっぷりとしみ込ませた「獺祭 酒ケーキ」は、しっとりとした食感と豊かな風味を楽しむことができる珍しいケーキとなっています。こちら1本当たり1620円で販売されていますが、アルコール分を2%ほど含んでいるのでお酒に弱い方やお子様は注意してください。

また、旭酒造さんでは獺祭のロゴが入ったグラスも2種類販売しています。どちらも一つ当たり972円となっており、スタイリッシュなデザインが素敵なので贈り物としても良いかもしれませんね。

焼酎好きな方はぜひ一度お試しあれ!

いかがでしたか?「獺祭は気になるけれど日本酒が苦手」「日本酒よりも焼酎が好き」という方は、一度獺祭焼酎を試してみてはいかがでしょうか?
入手困難ではあるようですが、インターネットショップによっては取り扱いがあるところもあるようなので、ぜひチェックしてみてください。
  • Facebook
  • Twitter
  • hatena

    ▲ページトップ