四字熟語

理路整然

関連キーワード

ものごとや話、文章などが整っている様子。
理屈が道理に通っていて、流れるように展開されている様子。

由来

「理路」というのはものごとの話の筋道のことです。使う言葉の選び方、並べ方、理論として成立しているか、前後の文章とつながっているか、相手を説き伏せる正当性があるかどうかなどがその根本となります。

「整然」はきちんとしていて、秩序が守られている様子。正しく整っていてスムーズに流れていく様子を表しています。この二つが合わさって「理路整然」となり、話が整って展開されていくという意味合いになりました。

古来より政治や軍隊において、必ず理路整然と発言できる人が重宝されてきました。
外交などでも相手を理論的に説き伏せる。聞いている人に不快感を与えることなく言葉がスラスラとでてくるという人物は必要だったのです。

よく三国志において諸葛孔明が大勢の敵国の弁舌のたつ人々と討論するシーンが描かれます。次々に投げかけられる質問に対して諸葛孔明はまさに理路整然と反論し、その質問してきた人々をやりこめていきます。これよりも前の時代でも一人で敵国に乗り込んでいって相手の君主を説得することで国ごと降伏させるような説客と呼ばれるような人もいました。こうして理路整然と述べることで戦争を起こしたり、回避したりすることさえ起こっていたのです。
このように昔から理路整然と言葉を紡いでいくことは非常に重要視されていたのです。

意味の変遷

漢字の間違いが多発している四字熟語でもあります。理屈が通っている、理論的であるという意味合いから「理論整然」と書いてしまう場合があります。もちろん誤った熟語です。

意味合いとしてはあまり変化することなく現代につながってきています。スピーチなどで大勢の前で演説をするとき、誰かに質問や反論をされたときに応対するとき、自分が研究してきたことをプレゼンするときなどは理路整然と行われることが求められます。

使用法、使用例

「討論会で相手の主張を理路整然と論破しました。」
「遅刻したことに対して理路整然と説明したら許された。」
「彼の演説はまさに理路整然としていて、聞いていて気持ちが良い。」
などのように、スムーズに理論だてて話をする。という意味合いで使われています。

反対の意味の四字熟語

支離滅裂・・・話の筋道がバラバラで何を言っているかわからないこと。また、考えや発言が整っておらずに雑然としていること。
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