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水苔で作るアートな世界、多肉植物とも相性抜群

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最近は、水苔でアートな雰囲気の苔玉を作ったりするものが流行っています。そこで、水苔というのはどんな特徴があって、どのように使うと水苔による素敵なアートな世界が楽しめるのかをご紹介していきたいと思います。

まず水苔の特徴からご紹介し、その扱い方、そして多肉植物などとの合わせ方をここではご紹介していきます。
水苔ならではの独特の世界をより簡単に、身近に楽しんでみませんか。水苔を使う事でよりナチュラルな雰囲気でグリーンを楽しむ事ができます。水苔そのものが鉢になるようなそんなイメージで、グリーンを育んでくれます。

そんな優しい小さなグリーンを室内に取り入れてみませんか。

まず水苔ってどんなもの?水苔の素晴らしさは?

水苔の魅力ってなんでしょうか。それは水はけと水持ちのバランスの良さです。
水が掃けるということと水持ちがいいことは一見すると相反していて、それを両方兼ね備えた水苔はとても優秀だということが言えます。

よく、水はけが悪く根腐れしたり、逆に水持ちが悪く水が足らず枯らしてしまったりすることがあります。そういった際の救世主が水苔です。

10倍の水を貯える乾燥水苔の保水力!

まず、見た目からして水苔は普通の土とは使いが違う事がわかります。
そもそも「水苔」とは、北半球の熱帯から寒帯に分布するコケ類の一種です。世界には約150種類、日本には約50種類が自生しています。日本で水辺や湿地帯でよくみかけるあの緑の苔の一種です。

実は、茎と葉っぱの区別があり、表面にたくさんの穴が開いている構造が水をたくさん含む仕組みになっています。
乾燥した水苔をみてもらうとそのフワフワしたスポンジのような様相から水を含む仕組みが見て取れます。乾燥した状態から水を10倍に含むことができるというすごい保水力を持っています。

水苔の戻し方から

水苔は日本産のものは保護されていることが多く、販売されているものは、外国産が多いのですが、乾燥されている物を戻して使います。水を吸収させると簡単に戻りますので思ったよりは簡単に使えます。

ただ、ここで要注意なことは、水につけて浸しておいて、それを思いっきりしぼってしまうと、水苔の中に入っている肥料成分まで出てしまいます。
その戻し方については 注意が必要ですので、注意点を挙げます。

1.使う分だけを乾燥から戻すためにビニール袋に入れます。水で戻した際に肥料が流れ出ないようにビニール袋に入れて戻します
2.少量のぬるま湯をビニール袋に入れます(水苔250グラムに水1リットルが目安)
3.しっかりビニールを閉じて暖かい場所に一晩放置
4.次の日に水苔を確認後、ビニールから出して水がしたたらず、握ると滴り落ちる程度にまで戻すことができたら大丈夫です

水苔の特徴を生かす苔玉のかわいらしさ

これまで、水苔はどちらかというと、ランなどを植えているイメージが強かったと思います。
ランを扱っているお店で見かけたことが多かった人も多いのではないでしょうか。しかし、今はその水はけが良く、水持ちがよく、しかも土と違って扱いやすいということで色々な場面で大活躍です。

例えば、室内で植物を育てる時に、土だと室内が汚れてしまわないか心配です。
しかし、水苔だと室内でもきれいに簡単に育てられます。
そうした水苔の良さを活かしたのが最近流行りの苔玉とも言えます。最近の苔玉ブームによっても様々なものを苔玉で植え、水苔を活用することも流行っています。

観葉植物や多肉植物を苔玉で育てる!

苔玉を作るには二つの方法があります。
植物の根をケト土や赤玉土などを混ぜて団子状に練ったものに周りに苔を貼るだけのものと、水苔だけで作る苔玉です。

水苔だけで作る苔玉は、植物の根の周りの土を落としてから戻した水苔を巻き付けていく方法です。
初めはきつく小さく巻き、段々と最後の大きさを想定しながら巻いていきます。一度ワイヤーで固定し、その後また丸く広げた水苔で覆ってワイヤーで丸くなるように成形しながら巻き付けていく方法です。
糸や最近では毛糸で巻いている楽しむ方法もあります。

苔玉の歴史は?「根洗い」という元々の意味が不思議!

ここで、苔玉って元々どういう所から誕生したのだろうという話を少しご紹介したいと思いますが、元来は日本古来の盆栽での手法です。
「根洗い」から発していると言われ、これを時間をかけないようにしたのが「苔玉」「草玉」「根洗い風」などと盆栽の世界では言われています。つまり、「根洗い」を簡単にしようとしたものです。

それでは「根洗い」とは何かというと、盆栽を鉢で数年間育てていると、鉢の中で根が一杯になりますので、それを一度鉢から取り出して陶板などに飾って鑑賞していたというものです。昔の日本人はなんと風情があるのでしょうか。そんな楽しみ方をしていたことに驚きを感じます。

この苔玉作りは、主に江戸時代に広まったと言われます。そのぎっしり詰まって絡み合った根に自然に苔が生えることでそれがまた風情あふれる苔玉の誕生となりました。
私達がそういった苔玉に魅力を感じるのは、やはり日本人としての雅な美しい世界に今も惹かれるからでしょうか。

苔玉まではちょっとと思っている人にはもっと簡単な水苔活用法!

それでも、苔玉作りまでは面倒だと思う人には、観葉植物などの根の周りに水苔を巻きつけて鉢に植えるだけで、水はけと水持ちのバランスがよい、植物の育ちやすい環境を作ることができます。水の管理が難しいと思っている植物には一度試してみませんか。

最近ではこの水苔が100均などでも売っていますので、手軽に色々な植物に試してみるのもいいのではないでしょうか。

おしゃれな多肉植物とのアレンジもバッチリ!

水苔の良さは、また軽いという点にあります。
軽いので、ハンギングバスケットにしてもオシャレです。水苔を活用することで、室内に多肉植物観葉植物のおしゃれなハンギングを飾ることができます。軽いので壁やちょっとした所にかけても大丈夫!玄関やキッチン、リビングに場所を問わず飾ることができます。

また、ハンギングバスケットなどに水苔を詰める場合も、水苔を詰め込み過ぎずにふわっと入れることは大事です。窮屈に入れていると水苔が乾燥した際に固まってしまいます。せっかくの保水効果を存分に発揮できるように詰め込み過ぎには注意しましょう。

多肉植物などの周りを水苔で包んで好きな所に自在に配置するだけで、アート感覚でグリーンのアレンジを作ることができるのが嬉しい魅力です。後は水苔を埋めるような形で入れ込んでいけば簡単に完成です。

また多肉植物を植えると水遣りが普通の植物よりは少なくて済みますので水苔を使う事で管理もさらに楽になります。
また、どんなものにも水苔を詰めて楽しめます。たとえば、おしゃれなビンや最近流行っている電球型のものなどに箱庭感覚で水苔を詰めて小さなグリーンのアートの世界を味わうことができます。

水苔の扱い方には少しだけの注意が

そんな重宝な水苔ですが、保水力がいい分、傷みやすい点もあります。
1~2年位で植え替えるのがベストです。また、水苔が湿っている状態が多いためにカビが生えてくることもあります。植えている植物に影響がなければいいのですが、なるべくカビは取り除いてあげます。そういった意味でも定期的に水苔は新しくすることが大事です。
特に陶器の植木鉢の場合は水分を保ちやすくカビがしやすいので要注意です。また、下に穴の開いていない植木鉢は避けるようにします。

また、乾燥した水苔を購入し、大きな袋で一度に使い切れなかった場合は、乾燥したままで密閉できる袋に入れて保管することが大事です。日の当たらない乾燥した場所で保管します。

一度水で戻してしまった場合は、日に当てて一度乾燥させてから、密封して保管します。
湿ったままカビが生えたり、腐ったりしないように注意が必要です。そして、保管した物は一年以内位で使い切りましょう。

ここでご紹介しました水苔についていかがだったでしょうか。
水苔の水はけと水持ちの良さという機能的な良さを活かして、気軽に様々なグリーンアートがもっと自由に作れそうです。室内で楽しむ小さな植物による、インテリア的な飾り方を実現させてくれています。とても扱いやすく、便利な水苔ですので、初めて植物を育てるという人も試してみてはいかがでしょうか。

植物の育て方で、水遣りが一番大変な中で、水苔の存在はとても頼りになる存在です。
そして、この水苔によりこんなに自由に色々な観葉植物多肉植物のアートな世界が作れるのはとても嬉しく楽しみなことです。

水苔を何に合わせる?水苔を使ったおしゃれなアレンジ例をご紹介!

最近おしゃれにも使われることの多くなった水苔ですが、水苔の魅力って何でしょうか。その柔らかくて自由に形を整えることができる苔玉はどこにでも持ち運んでインテリアとしても楽しめたりするのも魅力の一つです。

また、実際に植物を植える際にも柔らかい水苔は、どんな種類の植物も固定しやすく多くの植物と相性がいいものと言えます。

その水苔を使った最近のおしゃれなアレンジ例をご紹介しながら、水苔を楽しむことによって、より簡単な新しい植物との楽しい出会いがあることを知ってみませんか。

吊るす?壁に飾る?水苔の楽しみ方あれこれ

水苔の素晴らしさは保水力にあるので、吊るして楽しむなどということもできるのが魅力です。以前からある苔玉の楽しみ方ですが、吊るして風流な光景を楽しむのはやはりいつの時代も素敵です。特に夏は苔玉が涼しげで窓辺や玄関先などにもあると癒されますよね。
壁にインテリアのように飾ることも流行っていて自然な雰囲気の木に苔玉を固定して部屋のアクセントにすることができます。好きな所に自由に飾ることもでき、保水力がいいため霧吹き程度の水で大丈夫です。手入れが簡単な点が新しいインテリア的な楽しみ方ができて魅力があります。

自然な木や流木などと合わせてアート的な感じで楽しめますので世話が大変などと言わずにもっと気軽に部屋でグリーンを楽しんでみませんか。

水苔と多肉植物の楽しみ方、水苔によるリースを楽しむ方法って?

水苔は保水力もあるのですが、あまり水の要らない多肉植物と合わせるとさらにお世話が簡単なものになります。また水苔ならば周りを土のように汚す心配もないので部屋の中に土が落ちていたなどという事もなくて済みます。

また、自由自在に形を整えられますので、多肉植物でリースを作りたいやハート型にしたいなどという希望も叶えられます。まさにどんな形にも植物を植えこむことができるのが水苔の良さです。

リースの作り方って?

いざ作るとなると、リースの土台となるワイヤーをまずどうするかですが、ホームセンターで売っているすでにリース型のワイヤーを購入するか、亀甲金網というネットを買ってそれを切って使う方法があります。

他に培養土を準備しておきます。ネットを買って作る場合にはそのネットの上に戻した水苔を均等に敷いて中心に培養土をのせ、それを巻きずしのように巻いて針金で合わせ縫って閉じていく方法となります。そしてリース状に形を整えて針金で閉じたら、そこに後でピンセットで穴を開けて多肉植物を植え付けていけば完成です。

また、最初からリース型になっているワイヤーの場合はワイヤー部分に張り付けるようにして水苔をくっつけ、あとで多肉植物の苗や土が入るように真ん中を空洞に開けながら貼り付けて作ります。こうしてあとは多肉植物を入れて次に土を入れてと言う風に順序良く植え付けていけば出来上がりです。

一度こうしておくとあとは1~2か月で安定してきますので素敵なリースになります。花のリースとは違って枯れないという点がいいですよね。そして時より表情を変えてくれる多肉植物のリースは人気となっているのもうなずけます。

苔の美しさの原点に立ち戻ってみても素敵!

これは、生苔と山草で中国の山水画の美しい世界を描く「苔盆栽」というものです。盆栽と言うと歴史がありますが、苔を使って絵を描くという発想は原点に戻る気もします。 地味な苔かもしれませんが、苔をメインにした盆栽は最近では人気となっています。なんだか苔を見ていると小さいのに命を感じる健気で愛おしいものに見えてきませんか。

また、苔を見ることで心も落ち着いてくるのも確かです。特にこんなアート的な苔の楽しみ方は魅力的なものです。同じ苔とは言え、微妙に違うその美しさにこだわってピンセットで一つずつ植え付けてみませんか。植え付けることで自分だけのオリジナルの世界に一つだけの「苔盆栽」ができあがります。

こうした苔による盆栽の繊細でかわいい世界に魅了される人が最近では増えているのも事実です。

苔盆栽の新しい形、アートとしてオブジェとしての楽しみ方!

これも「苔盆栽」の楽しみ方の一つですよね。かわいい大きめのガラスの花瓶に入れることでその空間に作られた特別なアートの世界が広がります。

様々な景色を作りあげることができることが「苔盆栽」の魅力ですので、こんなかわいい世界を作るのもいいアイデアです。自分だけの小さな庭を作ってみるのもおしゃれでおすすめです。
「苔盆栽」の新しい楽しみ方はこんな動物のオブジェに苔を植えて楽しむものも出てきています。日々変わる動物の姿をお世話をしながら一緒に育てていくことができるのが新たな魅力です。

お世話をするのが動物を飼っているような気分にさせてくれるかもしれません。水遣りもする必要がありますから、ある程度のお世話も必要で可愛がって愛情を込めて育てていくことができます。

きっと同じものを買っても人それぞれに違ったものになっていくのは面白い事でしょう。青銅の鋳物に「アラハシラガゴケ」という苔が載せてあり、ハリネズミの容貌にはぴったりですね。
こちらは羊がいっぱいという雰囲気を見事に「苔盆栽」で作っています。まさにアート的な発想での「苔盆栽」の楽しい味わい方です。真鍮製の羊にこちらもしっかりと密集して生える「アラハシラガゴケ」を植えています。くっついて立っている羊が愛おしくなり大事に育てたくなりますね。

苔をアートしてアレンジする新しい楽しみ方

「苔盆栽」の楽しみ方をご紹介しましたが、最近では苔をアートとしてこのように様々な形で楽しむものが出てきています。これまでの盆栽とは違う形で、それでいて今まであまり注目されなかった苔が主役となっているものです。

ここにきて苔の魅力の新しい面が引き出されているのではないでしょうか。

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