盆栽初心者が楽しみながら仕立てる藤の盆栽
関連キーワード
苗から育てても楽しみながら自分の好みの樹形に仕立てやすい藤の盆栽は、盆栽初心者におすすめです。
また、藤は色々な樹形の盆栽に仕立てやすいですが、盆栽初心者におすすめの主な樹形は4つです。
また、藤は色々な樹形の盆栽に仕立てやすいですが、盆栽初心者におすすめの主な樹形は4つです。
苗木から仕立てる藤の樹形づくり
藤は、苗木から育てて盆栽に仕立てて、盆栽鉢に植え替える「鉢上げ」まで約5年位かかります。盆栽初心者にとって5年の歳月は長いように思われますが、年々自分の好みの樹形に近づいている藤の苗木を観ていると、5年後の春に行う「鉢上げ」が楽しみになります。
* 5年後の「鉢上げ」まで毎年行う剪定と植え替え
・毎年行う剪定
5年後の春に「鉢上げ」をするまで藤の苗木は、発芽前の2月下旬頃から4月上旬頃まで毎年剪定を行います。
購入した藤の苗木は、発芽前に伸びた枝を切り詰めます。一年目の春から毎年伸びた枝を付け根のところから切ったり、節の上を少し残して枝を切り詰めたりします。2年目以降も毎年春になったら同じように剪定をしますが、必要に応じて太い枝も切り詰めて、自分の仕立てたい樹形に近づけていきます。また、藤は直射日光を好む樹木なので、枝が混み過ぎてきたら間引いたりして、枝や幹など樹木全体に陽が当たるようにするために不要な枝は切り詰めます。
一方、藤は、2~4年位育てた苗木でも「鉢上げ」することができます。その場合、前年の夏に剪定をすると枝順が素直になるので、樹形づくりもしやすいです。しかし、盆栽初心者は、5年位歳月をかけて「鉢上げ」をした方が、自分の好みの樹形に仕立てやすいです。
・毎年行う植え替え
藤の苗木の植え替えは、剪定と同じ春に毎年行います。1年目の春に行う植え替えでは、藤の根はあまり伸びていませんが、2年目の春になると藤の根も大分長く伸びてきます。2年目以降の植え替えでは、長く伸びた根を根株に巻き付ける「藤巻き」と呼ばれる作業を行います。
* 樹形づくりで大事な開花後の作業
藤の苗木でも花が咲いた場合は、開花後に花がら摘みを行います。この作業をしないと結実をしてしまうので苗木に負担がかかり、枝の周りに徒長枝が出てしまいます。
培養鉢で育てている藤の苗木は、花房の基具の部分が4~5㎝位に肥大して短花枝に育つので、花芽が付く枝が弱ったり徒長枝が増えたりしてしまうと、盆栽の樹形づくりが難しくなってしまいます。そのため花がら摘みをすると藤の苗木に負担がかからないので枝の生育も良くなり、5年後の春に行う「鉢上げ」までには、藤の苗木を自分好みの樹形に仕立てることができます。
また、花後の藤の苗木は弱っているので、お礼肥をします。その際、液肥が便利です。市販されている液肥を規定量の水で薄めて与えます。肥料成分としては、N-P-K=5-10-6の成分が入っている液肥がおすすめです。5月の開花後に規定量の液肥を2回位施肥すると、生育も良くなります。
* 5年後の「鉢上げ」まで毎年行う剪定と植え替え
・毎年行う剪定
5年後の春に「鉢上げ」をするまで藤の苗木は、発芽前の2月下旬頃から4月上旬頃まで毎年剪定を行います。
購入した藤の苗木は、発芽前に伸びた枝を切り詰めます。一年目の春から毎年伸びた枝を付け根のところから切ったり、節の上を少し残して枝を切り詰めたりします。2年目以降も毎年春になったら同じように剪定をしますが、必要に応じて太い枝も切り詰めて、自分の仕立てたい樹形に近づけていきます。また、藤は直射日光を好む樹木なので、枝が混み過ぎてきたら間引いたりして、枝や幹など樹木全体に陽が当たるようにするために不要な枝は切り詰めます。
一方、藤は、2~4年位育てた苗木でも「鉢上げ」することができます。その場合、前年の夏に剪定をすると枝順が素直になるので、樹形づくりもしやすいです。しかし、盆栽初心者は、5年位歳月をかけて「鉢上げ」をした方が、自分の好みの樹形に仕立てやすいです。
・毎年行う植え替え
藤の苗木の植え替えは、剪定と同じ春に毎年行います。1年目の春に行う植え替えでは、藤の根はあまり伸びていませんが、2年目の春になると藤の根も大分長く伸びてきます。2年目以降の植え替えでは、長く伸びた根を根株に巻き付ける「藤巻き」と呼ばれる作業を行います。
* 樹形づくりで大事な開花後の作業
藤の苗木でも花が咲いた場合は、開花後に花がら摘みを行います。この作業をしないと結実をしてしまうので苗木に負担がかかり、枝の周りに徒長枝が出てしまいます。
培養鉢で育てている藤の苗木は、花房の基具の部分が4~5㎝位に肥大して短花枝に育つので、花芽が付く枝が弱ったり徒長枝が増えたりしてしまうと、盆栽の樹形づくりが難しくなってしまいます。そのため花がら摘みをすると藤の苗木に負担がかからないので枝の生育も良くなり、5年後の春に行う「鉢上げ」までには、藤の苗木を自分好みの樹形に仕立てることができます。
また、花後の藤の苗木は弱っているので、お礼肥をします。その際、液肥が便利です。市販されている液肥を規定量の水で薄めて与えます。肥料成分としては、N-P-K=5-10-6の成分が入っている液肥がおすすめです。5月の開花後に規定量の液肥を2回位施肥すると、生育も良くなります。
盆栽初心者におすすめの藤の樹形4選
盆栽初心者が仕立てやすいおすすめの藤の樹形は、「模様木」、「文人木」、「半懸崖」、「双幹」の4つです。
* 盆栽初心者におすすめの「模様木」
藤がむいている盆栽の樹形は、樹木が自然の中で自生している姿が表れている「模様木」の樹形です。また、模様木は、ほとんどの盆栽の樹種に向いている樹形なので盆栽初心者でも作りやすい樹形です。模様木で仕立てた藤の盆栽は、「直幹」の樹形より柔らかさが感じられます。また、藤の樹木は根張りが力強く、曲がり方も緩やかなので、模様木の樹形が似合う盆栽に仕上がります。
模様木は、別名「立木」、あるいは「曲幹」とも呼ばれています。幹が直幹のように頂部に向かって真っすぐに伸びているのではなく、幹が多少曲がりながら伸びている樹形です。藤の苗木の中でも幹の曲がり方が強いものや弱いものがあるので、特徴を生かしながら模様木の樹形に仕立てます。
* 花もの盆栽の藤に向いている「文人木」
「文人木」の樹形は藤の他に黒松や五葉松などの松柏類盆栽、花もの盆栽の梅などに向いている樹形です。この文人木は、どことなく日本の侘しさが感じられ、いやみもなく、少ししゃれた樹形です。
育てている藤の苗木の中でも幹が細くて樹高があり、そしてある程度の曲がりがあるものがこの樹形に向いています。また、枝数も梢の近くに少しあり、根張りもあまり強くない苗木がこの樹形に仕立てやすいです。
一般的に文人木の樹形に仕立てた盆栽は、浅めの楕円形や四角の鉢がおすすめですが藤の文人木は、少し深さのある丸形の盆栽鉢に植えた方が安定感もあるので、花と樹形の両方を引き立てることができます。
* 作りたくなる藤の「半懸崖」
「懸崖」は、幹が根元から立ち上がらないで垂れ下がって伸びている樹形です。藤には懸崖の樹形の中でも「半懸崖」がおすすめです。半懸崖は、従来の懸崖に比べて幹があまり垂れ下がっていないところが特徴です。
懸崖と半懸崖の樹形に仕立てた藤の盆栽は、幹の上部だけでなく垂れ下がっている枝の先端まで生育が良くなるように育てたり、樹形全体のバランスが良くなったりするように仕立てることは難しいです。しかし、懸崖と半懸崖の樹形に仕立てた藤の盆栽に美しい花が咲いた姿を見ると、仕立て方に多少の難しさがあっても作りたくなる樹形です。
* 縁起の良い藤の「双幹」
「双幹」は、字の如く根元の付け根部分から二本の幹が伸びている樹形なので、幹が2本ある苗木を購入して仕立てます。双幹の樹形に向いている樹種には、松柏盆栽、実物盆栽の梅、雑木盆栽の紅葉やカエデなどがあります。
双幹の樹形に藤の苗木は、幹が太くて樹高がある主幹と幹が細くて樹高が低い従幹とのバランスが取れているものが作りやすいです。また、幹が分岐する部分の角度が“Uの字”型の「蛙股」になっていると下品なので、針金掛けをしたりして品の良い双幹の角度に仕上げることがポイントです。双幹の樹形は縁起の良い樹形なので双幹に仕立てた藤の盆栽は、誰からも親しまれる盆栽に仕上がります。
これら4つの樹形は、盆栽初心者でも創りやすく藤に向いている樹形です。
* 盆栽初心者におすすめの「模様木」
藤がむいている盆栽の樹形は、樹木が自然の中で自生している姿が表れている「模様木」の樹形です。また、模様木は、ほとんどの盆栽の樹種に向いている樹形なので盆栽初心者でも作りやすい樹形です。模様木で仕立てた藤の盆栽は、「直幹」の樹形より柔らかさが感じられます。また、藤の樹木は根張りが力強く、曲がり方も緩やかなので、模様木の樹形が似合う盆栽に仕上がります。
模様木は、別名「立木」、あるいは「曲幹」とも呼ばれています。幹が直幹のように頂部に向かって真っすぐに伸びているのではなく、幹が多少曲がりながら伸びている樹形です。藤の苗木の中でも幹の曲がり方が強いものや弱いものがあるので、特徴を生かしながら模様木の樹形に仕立てます。
* 花もの盆栽の藤に向いている「文人木」
「文人木」の樹形は藤の他に黒松や五葉松などの松柏類盆栽、花もの盆栽の梅などに向いている樹形です。この文人木は、どことなく日本の侘しさが感じられ、いやみもなく、少ししゃれた樹形です。
育てている藤の苗木の中でも幹が細くて樹高があり、そしてある程度の曲がりがあるものがこの樹形に向いています。また、枝数も梢の近くに少しあり、根張りもあまり強くない苗木がこの樹形に仕立てやすいです。
一般的に文人木の樹形に仕立てた盆栽は、浅めの楕円形や四角の鉢がおすすめですが藤の文人木は、少し深さのある丸形の盆栽鉢に植えた方が安定感もあるので、花と樹形の両方を引き立てることができます。
* 作りたくなる藤の「半懸崖」
「懸崖」は、幹が根元から立ち上がらないで垂れ下がって伸びている樹形です。藤には懸崖の樹形の中でも「半懸崖」がおすすめです。半懸崖は、従来の懸崖に比べて幹があまり垂れ下がっていないところが特徴です。
懸崖と半懸崖の樹形に仕立てた藤の盆栽は、幹の上部だけでなく垂れ下がっている枝の先端まで生育が良くなるように育てたり、樹形全体のバランスが良くなったりするように仕立てることは難しいです。しかし、懸崖と半懸崖の樹形に仕立てた藤の盆栽に美しい花が咲いた姿を見ると、仕立て方に多少の難しさがあっても作りたくなる樹形です。
* 縁起の良い藤の「双幹」
「双幹」は、字の如く根元の付け根部分から二本の幹が伸びている樹形なので、幹が2本ある苗木を購入して仕立てます。双幹の樹形に向いている樹種には、松柏盆栽、実物盆栽の梅、雑木盆栽の紅葉やカエデなどがあります。
双幹の樹形に藤の苗木は、幹が太くて樹高がある主幹と幹が細くて樹高が低い従幹とのバランスが取れているものが作りやすいです。また、幹が分岐する部分の角度が“Uの字”型の「蛙股」になっていると下品なので、針金掛けをしたりして品の良い双幹の角度に仕上げることがポイントです。双幹の樹形は縁起の良い樹形なので双幹に仕立てた藤の盆栽は、誰からも親しまれる盆栽に仕上がります。
これら4つの樹形は、盆栽初心者でも創りやすく藤に向いている樹形です。
楽しみながら作る藤の盆栽
藤は毎年春になると心地よい花の香りと長く伸びた美しい花房が一緒になって楽しませてくれるので、盆栽初心者でも自分の好みの樹形に仕立てたくなる樹木です。盆栽初心者が楽しみながら藤の盆栽作りをするためには、藤の花が咲く頃に気に入った品種を集め、苗木から育てて自分好みの樹形の盆栽に仕立てることです。
藤の花色は薄紫色、白色、薄桃色など豊富にあります。また、藤の花房は、長いものから短いもの、右巻きや左巻きのものまで種類は多数あります。藤は開花が終わるとすぐに花房を切って剪定をするので自分の気に入った藤の品種を見つけた際は、剪定の時に切り落とした一枝を頂いて挿し木で増やすことができます。翌年の3月に藤の挿し木を穂木として接木をすると挿し木より接木の方が早く花を咲かせることができるので、楽しみながら自分の好みの樹形の盆栽に藤を仕立てることができます。
藤は樹性が強いので苗木から育てても盆栽に仕立てやすく、向いている樹形も多数あるので、盆栽初心者におすすめです。また、藤に向いている樹形の特徴を把握して、楽しみながらゆっくりと時間をかけて自分の好みの樹形に仕立てる藤の盆栽づくりは、まさに至福の「盆栽時間」となることでしょう。
藤の花色は薄紫色、白色、薄桃色など豊富にあります。また、藤の花房は、長いものから短いもの、右巻きや左巻きのものまで種類は多数あります。藤は開花が終わるとすぐに花房を切って剪定をするので自分の気に入った藤の品種を見つけた際は、剪定の時に切り落とした一枝を頂いて挿し木で増やすことができます。翌年の3月に藤の挿し木を穂木として接木をすると挿し木より接木の方が早く花を咲かせることができるので、楽しみながら自分の好みの樹形の盆栽に藤を仕立てることができます。
藤は樹性が強いので苗木から育てても盆栽に仕立てやすく、向いている樹形も多数あるので、盆栽初心者におすすめです。また、藤に向いている樹形の特徴を把握して、楽しみながらゆっくりと時間をかけて自分の好みの樹形に仕立てる藤の盆栽づくりは、まさに至福の「盆栽時間」となることでしょう。