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愛らしく美しい「文鳥」は大人世代におすすめの飼いやすい小鳥

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文鳥は、江戸時代の初めに日本へ渡ってきたコンパニオンバードです。
愛らしく美しい小さな体と可愛い仕草で日本人の心を虜にした文鳥は、現代でも幅広い年代の愛鳥家に根強い人気があります。上品な羽色が美しく凛々しい顔立ちをしているので、ツンと澄ました小鳥というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
でも、文鳥が持つ本来の性格は、とても愛情深くて一途です。パートナーと決めた相手に対しては、小さな体をフルに使った可愛い仕草で情熱的に愛を伝えるようになります。ピョンピョンとダンスを披露したり、すり寄って甘えたりと、愛情表現はとても豊か。
鳴き声が小さく手がかからないので、初めて小鳥を飼う大人世代の人にもおすすめです。
江戸時代から飼い鳥として親しまれている文鳥の魅力と、育て方のポイントについてご紹介いたします。

文鳥の特徴と性格について

◇カラーバリエーションは約5種類!丈夫で飼いやすい体質

文鳥のカラーは大きく分けて5種類。大きな赤いくちばしは共通しています。
ノーマル文鳥は、全体が薄い灰色・薄桃色のおなか・黒い頭と尾尻・白いチークパッチが特徴。桜文鳥は、ノーマル文鳥とほぼ同じ色合いですが、おなかに白い桜を散りばめたような斑模様が入ります。白文鳥は、全身が艶やかな純白で、赤いくちばしの色鮮やかさと黒い目が際立つ清楚な美しさ。シナモン文鳥は、茶色い頭と尾尻・白いチークパッチが特徴。全体的にブラウンを基調としたやさしい色合いです。シルバー文鳥は、体全体が淡い銀色・白いおなかとチークパッチが特徴。全体的に大人しいイメージの上品な色合いです。

文鳥は基本的に丈夫な体質で、生活リズムがとても健康的。早寝早起きが基本の規則正しい生活スタイルなので、健康を意識した体づくりを心がけている大人世代の人にとっても理想的です。順応性が高い小鳥なので、飼い主の都合で多少時間がずれたとしても、新しい生活リズムに慣らしていくことができます。
餌やり・ケージ掃除・放鳥など、毎日行う世話も簡単な作業ばかりなので、体力に自信がない人でも無理なく育てることが可能です。体の大きさは、体長13cm〜15cm・体重25g前後。平均寿命は7年〜8年くらいです。

◇人に懐きやすく一途な愛情深い性格

文鳥は人懐こくてとても愛情深い小鳥です。鳥類は表情筋が少ないので、最初のうちは感情を見分けるのが難しいかもしれません。
でも、毎日世話をしながら観察していると、体の動きや可愛い声で精いっぱい感情を伝えようとしていることに気付くはずです。飼い主のことを愛するパートナーと認めた文鳥は、名前を呼ぶと喜んで飼い主のところへ飛んでくるようになります。雛の頃から手をかけて育てれば、べったり甘えん坊の手乗り文鳥になることも多いようです。
パートナーと認めた相手なら、たとえ同じ文鳥でなくても一途に愛を注ぎます。そのため、1羽を雛から育てた後に2羽目を迎えた場合、新入りの文鳥に嫉妬してしまうことも。
飼い主としては「1羽では可哀相だからお友達を」という軽い考えで迎えてしまうケースが多いようですが、文鳥にしてみれば「ライバルの出現」という深刻な事態。
人とベタベタするより鳥同志の方が幸せになれるのではないかという考えは、人間の大きな勘違いなのです。文鳥同士で仲良く戯れる姿を見て癒されたいなら、最初から複数羽迎える飼育方法を選びましょう。

健康的で愛らしい手乗り文鳥に育てるには?

◇快適で住みやすいケージを用意してあげよう

平均寿命が短い小鳥ですが、飼育環境に気を配れば、長生きさせることも十分可能です。
文鳥を育てるためには、必ず小鳥用ケージが必要になります。体がコンパクトなので小さなケージでも飼育可能ですが、適度な遊びや運動を健康的に楽しめるようにインコ用のケージを用意してあげても良いでしょう。
日本古来の風流な竹かごも販売されていますが、どちらかというと、飼育に必要なアイテムが揃っている丈夫なケージセットがおすすめです。餌(水)入れ・止まり木・ブランコなど、小鳥が快適に暮らせるものが全て設置されているので、食べ物や飲み水を用意するだけで飼育可能になります。

文鳥が飼い主とケージに慣れてきたら、鳥用玩具や止まり木の追加など、愛鳥に適したレイアウトにアレンジするのも良いでしょう。
水浴びが大好きな小鳥なので、バードバスを設置するのもおすすめです。ただし、新しいアイテムを入れるときは、まず外から見せて慣れさせることから始めてください。臆病な性格なので、見慣れないものが目の前にあれば高確率で怯えてしまいます。放鳥タイム(ケージから出して部屋で遊ばせる時間)に見せて、興味を持つようになってから入れてあげましょう。
文鳥は暑さに強く寒さに弱いので、冬の保温対策には十分配慮しなければなりません。保温電球やケージ用ヒーターなどで、20度以下にならないように温度調節してください。食事は、文鳥用の混合シードかペレット(総合栄養食)、副食として青菜とボレー粉を与えるのが一般的です。放鳥タイムは、最低でも毎日30分〜1時間くらい設けてあげましょう。

◇雛を迎えて愛らしい手乗り文鳥に育てよう

人に良く懐いた手乗り文鳥は、とても愛らしい性格に育ちます。
文鳥と1対1の親密な関係を築きたい場合は、生後1か月前後くらいの雛を迎えて挿し餌を行う育て方がおすすめです。この頃は、ぎりぎり挿し餌が必要な時期で、与える回数も1日2〜3回くらいなので、それほど難しくありません。
定期的に挿し餌を与えることが可能ならば、この時期に迎えて手乗りにするのがベストです。でも、家庭の事情で難しいようなら、ペットショップで挿し餌が終わって間もない中雛を迎えるという方法もあります。一人餌に慣れてしまうと手乗りにするのが難しくなるので、ぎりぎりまで挿し餌を任せてから迎えられるかどうか尋ねてみましょう。

文鳥は、江戸時代から日本の人々に愛されてきた歴史ある美しい飼い鳥です。近年はインコやオウム人気に押されがちですが、上品な美しさや愛情深い一途な性格など、日本人を惹きつける魅力にあふれています。
小さくて愛らしさいっぱいの美しい文鳥をあなたの家庭に迎えてみませんか?

ペンネーム:ソラノアンジュ

プロフィール:
愛するペットと暮らす充実した幸せな人生。
その素晴らしさをたくさんの人に伝えたくて、ペットライターの道を選びました。
長年の執筆経験で得た情報を元に、ペットを愛する全ての人と可愛いパートナーを結ぶ情報を発信しています。
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