ガーデニング

珠玉の名花・トルコキキョウの魅力を探る!

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優美な花容のトルコキキョウは、切り花をはじめ、ブーケやフラワーアレンジメントには欠かせない人気の花ですね。

今回は、トルコキキョウの名前の由来、花言葉にまつわる意外なエピソード、デリケートな花の楽しみ方育て方をお伝えします。

トルコキキョウの特徴は?名前の由来は?

トルコキキョウは非耐寒性のリンドウ科ユーストマ属の一年草です。植物としての特徴を述べるなら、草丈は20cmから120cmくらいで、花びらはフリルのようにゴージャス、蕾はねじったような独特の形をしています。5月から7月にかけて、釣鐘形のキキョウに似た花や、八重咲きのバラに似た花など、色とりどりの美しい花を咲かせます。花色は白やピンク、紫、クリーム、褐色と大変豊富で、白地に紫の縁取りなどバリエーションにも富んでいます。

トルコキキョウは、学名をユーストマ、和名をトルコ桔梗と言います。リンドウ科なのにキキョウという名前がついているのは、花の見た目がトルコ人のターバンの姿に似ていることに因んだという説や、青いトルコ石に似ているからなど所説あります。トルコと名前に冠しているにも関わらず、原産地はトルコではなくアメリカのテキサス州なのも面白い点です。

日本発トルコキキョウ、花言葉は希望!

トルコキキョウの花言葉は「希望」です。他にも「すがすがしい美しさ」、紫のトルコキキョウは「希望」、白は「思いやり」、ピンクは「優美」と花色によっても異なります。ここでは、花言葉にまつわる興味深いエピソードをご紹介しましょう。

アメリカから日本に渡ってきた昭和初期の頃のことです。当時のトルコキキョウは、今よりも背が低く、花色は紫だけしかなく、人気もありませんでした。また、花は非常に痛みやすかったため、そのままでは市場に出回ることは難しかったようです。現在のような美しい花姿になったのは日本に来てから品種改良されたためと言われています。

今では、トルコキキョウのほとんどが日本産です。品種改良によって、単色の他、複色など、花色も豊富になりました。品質がアップしたトルコキキョウは、今や世界中に輸出されています。切り花のトルコキキョウは通年流通され、夏場でも大変花持ちがよいため、花束やフラワーアレンジメントに欠かせない花としても人気を博しています。

トルコキキョウの育て方の注意ポイントは?

トルコキキョウは、日当たりのよい20℃位の暖かい環境と、弱アルカリ性から中性の土を好みます。上手に育てるには植え付けや水やりなどいくつか注意したいポイントがあります。

種子

トルコキキョウの種はとても細かく微小なため、雨や水やりで種が流れ出さないよう注意が必要です。
また、「向光性種子」と呼ばれる性質を持っているので、種をまいたら覆土せず、底面給水で育てましょう。本葉が4枚になったら鉢上げし、春まで温室などの中で防寒して冬越しさせます。初心者の方は種からの発芽は難しいので、ポット苗を購入して植苗することをおすすめします。

トルコキキョウの根は「直根性」という性質をしているため、地中深くまで枝分かれすることなく真っ直ぐ伸びていきます。根を少しでも痛めてしまうと植物へのダメージが大きく、うまく根付きません。苗を移植する際は、根鉢をくずさないで、そのまま土に埋める感じで優しく植えつけましょう。

育て方

鉢植えの場合は、9~10月の種まきの際に元肥として9月~10月に液体肥料を施します。雨の当たらない日陰に置いて底面給水にして発芽させましょう。発芽後はよく日に当てるのがポイントで、真冬は温室などに取り込んで冬越しさせます。3月になったら、暖かい戸外の日なたで開花させましょう。追肥として11月~6月に緩効性化成肥料(N-P-K=10-10-10)を施します。

庭植えの場合は、植えつけ前、土に適量の苦土石灰を散布して酸度を調整しておきます。4月~6月に緩効性化学肥料(N-P-K=10-10-10)を与えましょう。水はけと水持ちの両方がよい花壇やレイズドベッドに植えて、花芽が伸び始めるまでは、こまめに水を与えましょう。蕾が出た頃から乾燥ぎみに育てると硬い茎ができますよ。

水やり

トルコキキョウは水が大好きな植物なので、植えつけ時はもちろんのこと、植えつけ後も花芽が伸びてくるまでは、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。ただし、開花後の水やりの際は、絶対に花の頭からあげないでください。トルコキキョウの花はとてもデリケートで繊細なので、水に濡れると枯れてしまいます。「乾いたら株もとにたっぷり」と覚えておきましょう。

管理

5月から6月、伸びてきた花芽を摘心すれば、わき芽がふえ、花の数も増加します。
また、草丈が高くなる品種は、早めに支柱を立てて、倒れないように注意してください。6月から7月、高温多湿の頃は病気になりやすいので注意しましょう。
特に、「立ち枯れ病」には弱い性質があるので、風通しをよくして、花がら摘みをこまめにしましょう。また、8割ほど開花したら「切り戻し」をすることで、「二番花」を楽しめますよ。

ペンネーム:Yoshidanz
ファームステイしたのをきっかけに農業生活にはまる。イギリスのオーガニックガーデニングを通信教育で勉強しながら、コンポースト造りと家庭菜園に挑戦。現在はニュージーランドの海沿いの丘陵地に土地を購入、ポタジェで有機野菜作りに励んでいる。

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