800年以上の歴史をもつマジョリカタイル!現存する国をご紹介

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淡い色合いと美しい装飾が際立つ「マジョリカタイル」。大正から昭和にかけて日本でも多くの建築物に取り入れられ、現代では「昭和レトロ」な雰囲気が再び人気を集めています。今回はそのルーツをおさらいしながら国内外に残る「マジョリカタイル」を探してみましょう。

マジョリカタイルの歴史

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マジョリカタイルはスペインのリゾート島「マジョリカ(マジョルカ)島」から名付けられ、イタリア・イギリスなどヨーロッパに広がったと言われています。
日本では大正から昭和にかけて(マジョリカタイルをルーツに持つ)ヴィクトリアンタイルから着想を得た「和製マジョリカタイル」が製造されていきました。日本で重宝された和製マジョリカタイルは世界へと輸出され、台湾、オーストラリア、果てはアフリカまで世界中に広がっていったのです。

伝統的なタイルが残るイタリア・シチリア島

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シチリア島の南西部にある世界遺産の街・カルタジローネは「陶器の街」として知られ、マジョリカの陶器をイタリアに広めたと言われています。
中でも142段の大階段「サンタ・マリア・デルモンテ」は美しいタイル装飾が見られると評判。
1段1段異なる伝統的なタイルを眺めながら、階段の脇に並ぶ陶器屋で買い物まで楽しめるマジョリカタイル好きにはたまらない観光地です。

マジョリカタイルだけを展示する台湾・花磚博物館

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台湾では日本が統治していた時代に和製マジョリカタイルが持ち込まれ、縁起を担ぐ意味で建築物に多く取り入れられました。
当時の貴重なマジョリカタイルは台湾花磚博物館(台湾タイル博物館)に数多く残っています。
一番の目玉は天井まで数十種類のタイルが敷き詰められたタイル壁。子沢山を表すザクロや長寿の桃など台湾ならではの縁起物が描かれているタイルの柄にも注目です。

京都に残る当時のマジョリカタイル

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和製マジョリカタイルは日本国内にも残っており、その1つが京都のカフェ「さらさ西陣」です。
1930年に建てられた銭湯を改装したカフェは、幾何学模様のマジョリカタイルが店内の壁にびっしりと並び外観にも一部当時のタイルが使われています。
さらにカフェから徒歩数分の有形文化財「船岡温泉」も当時のマジョリカタイルが現存する施設。
「昭和レトロ」なタイルと昔ながらの銭湯の雰囲気がマッチして、まるでタイムスリップしたような気分が味わえます。
船岡温泉に入って「さらさ西陣」で涼む、そんなマジョリカタイルを味わい尽くす京都の旅もオススメです。

まとめ

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やはり昔から残るマジョリカタイルは建物の老朽化とともに年々減ってきています。
一方で思わぬ場所や国での出会いがあるのもマジョリカタイルの面白いところ。旅の道中に意識して探してみてはいかがでしょうか。
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