日本酒

話題の「酒粕活用法」甘酒や酒粕漬けに挑戦!

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近年、その豊富な栄養価や効能などで人気が高まってきている酒粕
酒粕とは、そもそも日本酒の醸造過程で作られるもののことで、発酵食品でもあります。

また、最近では、酒粕を利用したレシピも多く発表されていることもあり、和洋問わずに様々な酒粕活用法が浸透しつつあります。
今回は、そんな酒粕についてその製造方法や含まれている栄養価、摂取することで得られる効能などを中心にご紹介していきたいと思います。

日本酒と一緒に製造される酒粕

画像出典:松波酒造株式会社


日本酒を作る際、同時に製造されるのが酒粕です。
日本酒の原材料がお米だということはほとんどの方がご存知かと思いますが、日本酒はまず玄米を白米へと精米し、それを洗米してから蒸すことから始まります。この際、きちんと精米して、雑味の元となる外側の皮に近い部分を取り除くことが大切になってきます。

お米を蒸したら、続いては麹づくりです。
種麹を入れ、麹菌を繁殖させます。続けて蒸したお米の中に、お水と麹を混ぜたら、酵母も混ぜて増殖させます。これは酒母づくりと呼ばれる過程です。そしてこれらをタンクに入れる作業を終えると、圧縮され酒粕と原酒に分けることができるようになります。

こういって製造される酒粕は、実はいろいろな種類に分類することもできます。
例えば板状になっている酒粕のことを「板粕」、そうではなくバラバラになって形が崩れているものを「ばら粕」とも言います。また、ばら粕を棒状に押し出し。板状にしたものを「成形粕」や「ニュー板粕」とも呼びます。続いて酒粕を練りペースト状にしたものを「練り粕」とも言い、様々な用途で活用されています。

また、板粕やばら粕をさらに4〜6か月熟成させ、発酵させたものもあります。これは過程の中で板粕やばら粕をタンクに入れ、足で踏むことから「踏み粕」とも呼ばれています。これは通常の酒粕とは違い、色も茶色っぽいことが特徴として挙げられます。

ここまで酒粕の種類をご紹介しましたが、あくまで名称は代表的なもので、地域によっては異なる呼び方をしていることもあります。また、対象となる酒粕も地方によっては異なることもありますので、念頭に置いておいてください。

酒粕に含まれている栄養価とその効能とは

画像出典:松波酒造株式会社


酒粕の製造方法や種類について分かったところで、続いては酒粕に含まれている栄養価や、摂取することで得られる効能などをご紹介していきましょう。

冒頭でも述べましたが、酒粕はその豊富な栄養価から人気が高まってきている食品でもあります。しかし一方で、日本人の中でも日本酒離れが進んでいることから、酒粕の製造量も減ってきてしまっていることも事実です。最近では酒粕をメディアで紹介することも増えてきたので、スーパーマーケットなどで甘酒などに加工されているものをよく見かけることもあります。
そんな酒粕ですが、含まれている栄養価として主なものは炭水化物やたんぱく質、食物繊維などのほかに、ビタミンやミネラル、アミノ酸などがあります。また、あまり聞きなれないという方も多いかと思いますが、β-グルカンや葉酸なども多く含まれています。

この中で、特に注目されているのがレジスタントプロテインです。これは、たんぱく質の一種なのですが、体に吸収されにくいという特徴を持っています。胃酸でも消化されないレジスタントプロテインは、そのまま小腸へと達し、コレステロールの低下や肥満抑制、腸内フローラ改善などに効果があるとされています。

また、酒粕は美容にも効果があるとされています。特に保湿や美白などに効果的と言われていて、酒粕成分が配合されている化粧品なども多く販売されています。

酒粕のおいしい活用法をご紹介

画像出典:かがた屋酒店


最後に、酒粕を効果的に摂取するためのおいしいレシピをご紹介したいと思います。

1. 甘酒
まずは酒粕を利用している定番の飲み物、甘酒です。お子さんも大人も関係なく、ファンが多い飲み物でもありますよね。

甘酒酒粕と砂糖、水、塩を用意して作る必要があります。もちろん市販のものを購入してもよいですが、自分好みのものを作りたいとという方は、ぜひ酒粕から作ってみてください。
また、甘酒を作るにあたって、出来上がりの少し前にしょうがを入れると体がさらに温まります。しょうがは健康にもよい食品ですし、甘酒に入れても酒粕の風味を邪魔することなく、むしろ良いアクセントになりますよ。

2. 酒粕漬けのクリームチーズ
お酒を飲む方に特におすすめなのが、酒粕漬けのクリームチーズです。実はチーズと酒粕の愛称は抜群で、クリームチーズだけでなくスライスチーズなどにも酒粕は合います。

用意する材料はクリームチーズと酒粕のみです。作り方は、クリームチーズを酒粕の中に漬け込んでそのまま置くだけ。お好みによって置く時間を調節するとよいかと思います。1週間ほど置くと、かなり浸かってしまうので、最初は3日ほどにしておくほうが良いかもしれません。
いかがでしたか?
栄養価も高く、効能も多い酒粕は、私たちの健康や美容面で大きな味方でもあります。
ぜひ自分に合った酒粕の活用法も探してみてください。
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