護法魔王尊、牛若丸、天狗など謎に満ちた鞍馬寺は最強パワースポット!

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京都市左京区にある鞍馬寺は、鞍馬山という自然豊かで、都会の喧騒を忘れさせてくれる山に建っています。 源義経がまだ名前を牛若丸と名乗っている幼少時にこのお寺に預けられ、山に住む鞍馬天狗と出会ったという伝説はあまりにも有名です。 近年はパワースポットとしてその名を広めており、連日たくさんの人々が押し寄せています。 今回は鞍馬寺の魅力をご紹介します!

鞍馬寺は不思議な伝説で人々を魅了!

鞍馬寺の創建は宝亀元年(770年)。
奈良にある唐招提寺の鑑真和上の高弟・鑑禎上人が、1月4日の寅の日に夢の中で「山城国の北方に霊山あり」とお告げを受けました。 鑑禎はすぐさま出かけ、ある山に宝の鞍を乗せた白馬を見つけたので、あとを追いかけようとしました。この山が鞍馬山だったのです。 ところが、鑑禎は鬼女に襲われてしまいます。間一髪のところで毘沙門天に助けられ、毘沙門天像を祀る寺を作ったのが鞍馬寺の始まりと言われています。

その26年後の延暦15年(796年)。
造東寺長官・藤原伊勢人が自身の信仰する観世音を祀る寺を建てたいと考えて居るときに、霊夢を見ました。 鞍馬寺にほど近い、貴船神社の神様が「鞍馬寺を建てなさい」と託宣したのです。 その夢に従って鞍馬山に出かけると白馬に会い、しかも鑑禎が建てた草庵を見つけました。 しかし、安置されているのは毘沙門天。「自分は観音様を信仰しているのに、なぜ毘沙門天に出会ったのだろう」と不思議に思っていました。 その夜、夢の中で童子が現れ、「観音様も毘沙門天も根本は同じものなんだよ」と教えてくれたのです。 こうして伊勢人は伽藍(寺の建物)を整え、毘沙門天を奉安、そして千手観音像を造りあわせて祀ったのです。

それから鞍馬寺は真言宗の寺院になりますが、後に天台宗に改宗。
1947年に鞍馬弘教を開宗し、2年後には天台宗から独立して、鞍馬弘教の総本山になりました。 鞍馬弘教は毘沙門天・千手観音・護法魔王尊の三身を一体として、『尊天』という名のご本尊を祀っています。 護法魔王尊は、650万年前に金星から地球に降り立ったサナト・クマーラ(ヒンドゥー教の神話に登場する賢人)と同一視されています。 また、『鞍馬』は『サナト・クマーラ』が転化したものだと言われています。

そして、牛若丸が幼少期に鞍馬の大天狗から兵法を学んだという伝説があり、この大天狗は護法魔王尊だと言われています。 護法魔王尊の姿は天狗のように鼻が高く、髭があり、背中に羽が生えています。

霊夢のお告げや鞍馬の大天狗など、鞍馬寺には不思議な伝説がありますね。

世にも珍しい狛虎がお出迎え!

鞍馬寺の本殿金堂前には、狛犬ならぬ狛虎が出迎えてくれます。
虎はご本尊の毘沙門天の使いであると言われ、毘沙門天が出現したのが寅の月・寅の日・寅の刻であることから、狛虎が置かれて居ます。

また、ご本尊の毘沙門天・千手観世音菩薩・護法魔王尊は秘仏で、60年に1度の丙寅の年にしかご開帳されません。 それほど虎に縁があるのです。

本殿金堂前の金剛床でお参りを!

狛虎を見たら、本殿金堂前の金剛床でぜひお参りしてください。鞍馬弘教の教えでは、
毘沙門天は光であり、「太陽の精霊」
千手観世音菩薩は愛であり、「月輪の精霊」
護法魔王尊は力であり、「大地の霊王」
としており、この世に存在するすべてを生み出している宇宙エネルギーだと説いています。

森羅万象のすべてが尊天が姿を現した形であるとし、『共に生かされている命』を共感してほしいと願っているのです。 この金剛床は宇宙のエネルギーである尊天の波動が広がっている『星曼荼羅』を模していると言われ、人間と尊天が一体化する修行の場となっています。 近年では、パワースポットとして有名になり、人々が列を作って並んでいます。 みなさんも訪れた時は、金剛板の中心の六角形で願い事を唱えてみましょう。 きっと、宇宙に想いが届くことでしょう。

貴船神社とセットでお参りしよう!

本殿金堂から奥の院参道を歩き、不動堂、義経堂、魔王殿を通ると、西門が見えてきます。 西門を出て右へ少し歩くと『貴船神社』があります。

貴船神社のご祭神は高おかみの神です。
古くから祈雨の神として信仰され、水の神様として崇められています。 貴船神社は和泉式部が夫との復縁を祈願し、叶えたという逸話があることから、縁結びや復縁成就にご利益があると言われています。 そして、先述したように、鞍馬寺を建立した藤原伊勢人が夢の中で貴船神社の神様に鞍馬寺を建てるようお告げを受けたという伝説もあります。 鞍馬寺と貴船神社は切っても切れない関係なのです。

ですから、鞍馬寺にお参りする時はぐるっと参道を歩き、西門を出て、貴船神社にもお参りしてみてくださいね。

いかがでしたか。
鞍馬寺は古くからその神秘的な魅力で人々を惹きつけてきました。 近年ではパワースポットブームもあり、人気に拍車がかかっています。 また、鞍馬山をのんびりと歩き、綺麗で澄んだ空気に癒されるのも人気の1つかもしれません。 皆さんもぜひ、京都に行った時は足を延ばして参拝してくださいね!

■所在地
〒601ー1111
京都市左京区鞍馬本町1074番地

拝観料:200円
愛山費:300円
ケーブル寄進:大人片道200円、小学生以下片道100円
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