清水寺を知らない人はいない!? 京都を代表する観光名所をじっくり楽しもう!!

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京都を巡る時に「清水寺は欠かせない!」と言っても過言ではありません。
『京都と言えば清水寺』というイメージが定着していますよね。 平成6年(1994年)に『古都京都の文化財』のひとつとしてユネスコの世界遺産に登録されたことから、さらに知名度をアップさせました。 有名なのは夜間のライトアップや『清水の舞台から飛び降りる』の語源にもなった本堂の舞台です。

しかしながら、外観の美しさだけではなく、清水寺には魅力的な場所もたくさんあります! より深く清水寺を知っていただき、これからのお参りを一段と楽しんでもらうために歴史や見所をご紹介します!

実は平安京よりも古い清水寺!

清水寺の開創は宝亀9年(778年)で、宗派は北法相宗、山号は音羽山です。 ご本尊は十一面千手観世音菩薩です。 法相宗は中国の僧侶・玄奘と弟子の窺基が開いた宗派で、日本の法相宗の開祖は玄奘に師事した道昭です。 清水寺は長らく法相宗総本山の興福寺の管轄下にありましたが、昭和40年(1965年)に離脱し、『北法相宗』として独立しました。 『北』は南都の奈良に対し、北の京都に立地しているという意味があります。

清水寺という寺名は、音羽の滝に流れる霊泉が由来で、『清い水の地に建つ観音様のお寺』なのです。 伝承では、賢心という僧侶が夢の中で、『木津川の北流に清泉を求めて行け』という託宣を受け、木津川へ向かいました。 すると、音羽山の滝の麓で、滝行をしていた行叡居士に出会いました。 年齢が200歳だという行叡居士は「私はあなたを待っていました。私は東国へ向かうので、あとは頼みますぞ」と霊木を託し、千手観音像を奉刻して観音霊地を大切に守ることを残して去っていったのです。 賢心は行叡居士が『観音様の化身』だと悟り、彼の教えを守って霊木に千手観音を刻みました。 そして、叡居士の旧庵に安置したのが清水寺の始まりだと言われています。

創建は2年後の宝亀11年(780年)で、武官・坂上田村麻呂が関係してきます。 田村麻呂は妻の病気平癒のために鹿の生き血を求めて、音羽山にやってきました。 そこで修行をしていた賢心と出会い、「ここは観音霊地です。殺生は許されません」と戒められ、観世音菩薩の教えをいただいたのです。 深く感銘を受けた田村麻呂は観音様に帰依し、観音像を祀るために自邸を仏殿(本堂)に寄進しました。 そして、征夷大将軍になった田村麻呂は賢心と協力して、本堂を大きく改築しました。 それ以来、清水寺は観音霊場として貴族から武士、そして庶民からも広く信仰を集めるようになりました。

観世音菩薩は三十三の姿に変え、衆生を救ってくれるありがたい仏様です。 菩薩像の姿だけではなく、自分以外の周りの人々に化身していて、正しい道を伝えようと出現していると言われています。 清水寺では、普段の生活の中でなるべくたくさんのありがたいことや感謝することを見つけることを勧めています。 その心が観音様の心に近づくことだと、説いているのです。

観光名所として有名な清水寺ですが、ただその景観を見るだけではなく、観音様の御心に寄り添うようなお参りを心がけたいですね。

ちなみに、清水寺の観音像は秘仏で、三十三の姿に変えることから33年毎にご開帳されています。

出世運UP! 出世大黒天にお願いしよう!

本堂の西側には出世大黒天が鎮座しています。 黒い顔と体をしていて、大きな頭巾を被り、左肩に宝物袋をかけ、右手には打出の小槌を持って、ニコニコした顔で米俵の上に立っています。 最初にこの像が作られたのは室町時代で、現在の像は2008年に修復されたものです。 参拝者を出迎える大黒天様に、ぜひ開運を願ってみましょう! あなたの笑顔もキラキラと光る日が訪れることでしょう。

【番外編】清水寺の中の地主神社は超有名な縁結びの神様!

清水寺の境内には、大黒天と神仏習合時代に同一神とされていた大国主命を祀る『地主神社』があります。
元々、清水寺の鎮守社でしたが、明治の神仏分離で独立しました。 しかしながら、清水寺の境内に鳥居があるという不思議な雰囲気は、神仏習合の名残を感じさせます。 大国主命を主祭神として、父神・素戔嗚命、母神・奇稲田姫命、奇稲田姫命の父神・足摩乳命、奇稲田姫命の母神・手摩乳命が祀られています。 大国主命は神話の中でも大変なモテ男で、たくさんの女神と結ばれたことから、地主神社は縁結びの神社として信仰を集めています。 また、3代続きの神様たちが祀られていることから、子授けや安産のご利益もあります。

また、特に有名なのが『恋占いの石』です。

境内に一対の小さな石があり、片方の石から片方の石まで目をつむったまま歩き、無事に着いたら恋が叶うといいます。

地主神社は創建がいつの時代なのか記録が残っておらず、おそらく日本の建国(紀元前以前ではないかと言われています。
近年、アメリカの原子物理学者のボースト博士の研究で、恋占いの石が縄文時代のものであると証明されたので、やはり大昔からある神社なのですね。

ぜひ、恋を叶えに訪れてみてください!

いかがでしたか。
歴史があって、京都を一望できる清水の舞台があって、そして慈悲深い千手観音様があって……。
清水寺が親しまれる理由は、数えきれないほどあります。
世界中の人々もつめかける清水寺に、あなたも参拝してみませんか?
きっと、観音様のように優しく出迎えてくれるでしょう。

■所在地
〒605ー0862
京都府京都市東山区清水1丁目294

拝観料
大人・高校生:400円
中学生・小学生:200円
(団体割引なし)
障がい者予約無料
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