自然に身を任せよう。そこから見えてくる世界とは？

都市部においては、どこへ行くにも交通網が整備されており便利な時代となっています。メタボ症候群や成人病予備軍が増えている背景にも、便利すぎるために1日の歩数が減少してしまい運動不足になってしまう側面も否定できないようです。

加えて、地域によってはPM2.5 など大気汚染による被害も大きく、とても健全に過ごせる場所ではなくなりつつあります。人類の文明の発達とともに、環境を破壊して健康被害を被るとあっては何ともいたたまれない気持ちになりますね。

そんな環境下で日々生活している人にとって、人里離れた大自然の環境はどう映るのでしょうか？通勤などを犠牲にしてでも、田舎暮らしに目覚める方もいるくらいですから、人によっては大きなインパクトを与える存在なのです。

まず自然豊かな場所に行くと、「空気が美味しい」「癒される」「ずっとここでのんびりしていたい」というような言葉をよく聞きます。日常の利便性など関係なく、人間本来の欲求が出てきているように感じます。

本当は、「環境のいいところで生活したい、でも仕事や通勤など考えると都市部に住まざるを得ない」というのが最も多い理由ではないでしょうか？

やはり人間の身体は、より環境のいい場所での安らぎを本能的に求めているのだと思います。インドアな方で都市部から出ないという方は、その環境下に慣れてしまって本来の快適な環境が思い出せずにいる可能性があるのではないでしょうか？

アウトドアを通じて山や自然に触れる機会が多い方や、実家が田舎にあるという方は、その都度自然の持つ素晴らしさを五感で感じることができるため、自然の中で過ごすことの心地よさ、気持ちよさが分かるのです。

では、一体何がそんなに刺激をあたえてくれるのでしょうか？都市部に比べると不便なことも多くて携帯の電波も届かないところだってあります。

街中にいてスマホを忘れて家を出たりするとすごく不安になりませんか？メールが来ていないか？電話が入っていないか？と気になって落ち着かない…つまり依存症のような症状ですね。

しかし、私もそうですがキャンプや山登りで携帯電波の届かないエリアにいたとしても、街中にいるときほど不安感がないのです。これは何を意味しているのでしょうか？

おそらく、忙しく生きている日常から、1歩自然の中に足を踏み入れることで”スイッチ”が切り替わるのでないか？と感じています。そして、そのスイッチとはその人の持つ「リラックスモード」ではないかと思うのです。

リラックスとは、くつろぐことであり心身ともに張り詰めていないことと言われています。都市部にいてもこのスイッチは機能すると思いますが、自然という私たちを癒しで包み込む環境下に入ったときも同じように機能するのではないかと思うのです。

いわば、タイムトリップしたかのように気持ちのいい状態にスイッチが切り替わる。これには、森の木々が発する癒し成分と言われるフィトンチッドの存在や、水辺や滝などで感じるマイナスイオン、高原を吹き抜ける心地いい風、どこまでも雄大な景観など自然の持つ魅力が演出してくれているのでしょう。

間違いなく、クーラーの冷風とも違い、テレビやパソコンなどで見る絶景とも違い、自然の持つパワーをその場で自分自身で体感することに大きな意義があるのだと思います。

そういう環境に身を置くことで、普段の思考も影響を受けることもあります。なかなか考えても結論が出なかったことがキャンプ中などアウトドアで過ごしている時に答えが出たり、斬新なアイデアを思い浮かんだり…

もちろん、すべての人に共通することではないと思いますが、自然により脳が心地よい状態に導かれることで得られる効果も確かにあると思うのです。

いかがでしょうか？日常の雑踏を離れて、大自然に身を委ねてみることで思った以上にプラスの効果がありそうな気がしませんか？もしかしたら、あなたの知らないあなたを発見するきっかけとなることもあるかもしれないですね。

あなた自身、あなたの脳が本質的にリラックスできる場所は、自然の中にしか存在しないのかもしれません。リラクゼーションCDなども自然の音を多く使っていますし、リラクゼーションスペースなどでも極力、自然環境に近づけようとしていることからも、自然の持つ魔法の力を伺い知ることが出来ます。

自然は計り知れないパワーを持っています。人生に行き詰ったり、悩みから開放されない、体調が悪いなど自分の中でしっくりこない時は、思い切って自然豊かな場所に出かけてみてはいかがでしょうか？

あなたを変える”何か”がそこには待っているかもしれませんよ？