仏像

仏様の持物特集

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仏像と言えば、合掌しているか、何だかエキゾチックな印象さえ抱かせる印を結んでいるか。そんなイメージが多いんじゃないでしょうか。しかし、よく見ると結構モノを持っている仏様も多いんですね。そして、その持物(じもつ)にもちゃんと意味がありました。

法輪

小型の車輪、もしくは舵輪のような持物。掌サイズで、放射状に八本の棒を輪の中に有します。
これは決まって八本なんです。意味合いとしては、仏の教えが様々な方角、方向に広く行きわたらせるとの決意のような物。
一方で、煩悩を打ち砕くための武器でもあります。「これで叩くの!?」いえいえ、投げるんです。叩いても効きそうですけど。少なくとも、法輪の元ネタであるチャクラムという武器は投げて使う物でした。
叩くのも効果ありそうですけど、投げた方がスマートじゃないですか?その方が効き目もありそうです。

蓮華

清浄な花として、多面多臂の仏様が持っておられることもあります。
この花のどの辺が清浄なのか?それは蓮華の咲く場所と関係がありました。この花は泥の中から姿を現し、美しい花を咲かせるもの。不浄な泥から咲く綺麗な花を、俗世間からの解脱、悟りと捕らえるのも無理からぬことですね。ちなみに蓮華は蓮華座といって、仏様の座る台座に用いられることもあります。
立像の場合でも蓮華の上に立っていることがある上、お地蔵様が地獄の亡者を救う際も蓮華の靴を履いておられる絵が存在。仏教と関わり深い花なのです。

錫杖

実際の僧侶も持つことがある、輪っかが複数ついたシャラシャラと鳴るあの杖ですね。この音が仏敵を遠ざけるという解釈があります。仏像では地蔵菩薩が所有しているケースが多いです。六道を巡るお地蔵様のこと、こうした持物が考え出されたのも当然かもしれません。

薬壺

「やっこ」といいます。どんな怪我、病気にも効く上に減ることがない薬が入った、実在したらお医者さん廃業確実のアイテム。薬師如来の持物ですが、如来唯一の持物でもあります。

金剛杵

金剛とはダイヤモンドのこと。そのくらい硬い武器です。大概持つ部分の両端に金剛の部分が突き出したスタイルで、モノによっては先端がとがっています。これは結構種類が豊富です。両端がカギヅメのように分かれているものは、分かれている本数により三鈷、五鈷などと言います。
一本だけの物は独鈷(とっこ)。主に所有するのは明王のほか、金剛力士や、四天王といった護法神、つまり仏敵を退ける武闘派の神々(天部)たち。

宝珠

正式には如意宝珠。一見すると、先端がとんがった、見ようによっては桃の実のような物体ですが、どんな願いも叶えるという魅惑のアイテムなんです。
火炎のような飾りが付いている場合もあります。地蔵菩薩、吉祥天、びょいりん観音などが所有。

水瓶

清浄な水をたたえた壺。単なるきれいな水ではなく、功徳のパワーを供えた物。おまけに、振りかけた者をたちどころに瀬以上にしてしまう力までありました。
漫画のアイテムのようですが、水は潤いをもたらす恵みの液体です。太古より人々はこう言ったスーパーアイテムの存在を一種の糧に修行をし、辛い事にも耐えてきたんですね。

羂索

「けんじゃく」もしくは「けんさく」と読みます仏像では大概単色に見られがちですが、実際は。五色の糸をねりねりと寄り合わせ出来た縄です。色合いも三原色プラス白と黒、と意外とカラフルだったりします。
煩悩を捕まえ引き剥がすという説もあれば、苦しむ衆生を救う為の救いの綱だとの説も存在。何にせよ、救いの為の一縷の望みであることには変わりありません。
不動明王、不空羂索観音などが持っています。一端に独鈷、もう一端に輪がついています。

宝塔

経巻

宝剣

楽器

まとめ

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