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鹿児島土産はこれで決まり!~かるかん・かるかん饅頭編~

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温泉や桜島、西郷隆盛などで有名な鹿児島は、九州新幹線も開通した影響で旅行に行きやすくなりました。
鹿児島には、焼酎やさつまあげ、黒豚肉まんなど、一度は聞いたことのあるような有名なお土産が数多く存在します。また、手頃に買えるような銘菓も多く、その中から持って帰るお土産を選ぶのに悩んでしまいますね。

今回は、鹿児島銘菓の中でもひときわ有名な「かるかん(かるかん饅頭)」をご紹介します!
そもそも「かるかん」とはどういうお菓子なのか?お土産に有名な店舗はどこなのか?ぜひ、参考にしてくださいね。

「かるかん」って何?

白くてもちもちとした謎のスポンジのような、そんな「かるかん」ってそもそもなんでしょう?

原料には、砂糖、かるかん粉、山芋、水を使い、蒸し上げたお菓子です。かるかん粉は米粉の一種で、市販もされています。また、使用する山芋は「自然薯」が適しており、自然薯が不作の年には値上げがあったり、生産数が少なくなったりとする場合があります。

鹿児島の銘菓となった理由は、「山芋」が薩摩藩(鹿児島県)内で自生していたことと、砂糖の入手が比較的容易であったことが要因ではないかと言われています。

かるかんの歴史は1700年頃まで遡りますが、誕生した当時のかるかんが、現代まで伝えられているものと同じようなものなのかはハッキリと分かっていません。少なくとも1854年には今のような形で販売されるようになりました。

「かるかん」を考案したとされている八島六兵衛が創業した「明石屋」は、7代目となった現在も営業を続けています。

「かるかん饅頭」って?

かるかんが誕生してから150年ほど経った頃に、かるかん饅頭は誕生しました。
饅頭であれば気軽に手で食べることができ、親しまれたことから日常的な菓子へと姿を変えたと考えられています。
かるかんの中に口溶けの良いあんこが詰められており、お土産で贈られるのはこちらのほうが一般的かもしれませんね。
かるかんの生地ももちろんですが、あんこの甘さなどの違いで、鹿児島の地元でも好きなブランドが人によって分かれてきます。

鹿児島銘菓といえば!絶品かるかん3選

「かるかん」という名前のお菓子、食べたことはありますか?九州地方にご縁のある方には馴染み深い和菓子ですが、それ以外はあまりピンと来ない人も多いのではないでしょうか。

白くてふんわり甘い「かるかん」。その外見からは、どんな材料でどうやって作られているのか、想像もつきませんよね。今回は、そんな「かるかん」の秘密に迫ります!

「かるかん」の歴史と名前の由来 

「かるかん」の歴史は古く、記録をたどると300年前の江戸時代にまで遡ります。当時、薩摩の当主であった島津家の祝い事の席に献上されたのが始まりなんだとか。 今でも結婚式などの祝い事の席でふるまわれることのある「かるかん」ですが、江戸時代からこのような華やかな席で親しまれてきたというわけです。

「かるかん」は、漢字では「軽羹」と表記されるのが一般的です。名前の由来には諸説あるようですが、一説によると「軽い(柔らかい、密度が低い)羊羹」という意味から転じたのでは、とされています。また、中国大陸から薩摩へ直接、あるいは琉球を経て薩摩へ菓子が伝わった際に、転じて現在のような「かるかん」が生まれたという説もあるようです。

かるかんはこうして作られる

「かるかん」は、羊羹から想像すると小豆のような色をしていると思われるかもしれませんが、実際は全く別のものです。実物を見たことがある人はお分かりのとおり、かるかんの形は羊羹(棒羊羹)のように四角いですが、ふんわりと柔らかく、白っぽい色をしている点で全く違います。

この白さの秘密は、その原料にあります。
かるかんの主な原料は、実は山芋なんです。中でも粘り気と風味の強い、高級品とされる「自然薯(じねんじょ)」という芋を使っています。和菓子なのに芋!?と驚く人もいるかもしれませんが、もっちりとした食感は和菓子との相性も抜群で、かるかんのほか、じょうよ饅頭などでも使われているポピュラーな材料なんですよ。

かるかんは、この自然薯をすりおろしたものを米粉、砂糖と混ぜ合わせ、羊羹のように四角い型に入れて蒸しあげて作ります。ふんわりとした食感の秘密は、この自然薯にあったのです。

かるかんの原料・自然薯のパワー 

かるかんの主原料である山芋、中でも高級品とされる自然薯(じねんじょ)は、栄養価も優れたスーパーフードとしても注目されています。
アミラーゼと呼ばれる、人間の唾液にも含まれる消化酵素が豊富で、消化を助けるはたらきをします。栄養素としては、でんぷん質のほかにもビタミン、たんぱく質、ミネラルや、滋養強壮に良いとされるアルギニンなどの酵素が含まれています。
見た目はふんわり可愛いお菓子ですが、スタミナ食としての一面もあると言えそうですね。

これもかるかん!? かるかんのバリエーション

一般的なかるかんは、羊羹のように直方体のような形をしていますが、色々なバリエーションがあります。
たとえば、ふんわりとしたかるかんの皮の中にあんこが入った「かるかん饅頭」。これは、今からおよそ170年前の江戸時代に薩摩藩主に献上されたと伝えられています。四角いかるかんは、切り分けたりちぎったりする必要がありますが、饅頭状のかるかんはその必要がなく、より食べやすい形として庶民に受け入れられるようになりました。 また、ほのかに甘い皮と、コクのあるしっかりとした甘みのあんこが合わさることで、スイーツとしての特徴がより強まることとなりました。

そのほか、かるかんを薄くカットして焼き上げた「かるかんせんべい」や、かるかんの風味を生かした「かるかん羊羹」など、お店によって独特のバリエーションがあります。 同じ種類のお菓子でも色々な味があるのが、かるかんの魅力のひとつです。

鹿児島でぜひ食したい絶品かるかん3選

鹿児島を訪れるならぜひ一度は食べてみたい、本場のかるかん。どれも地元で人気のたしかな味を誇る名店です。

軽羹元祖明石屋

画像出典:軽羹元祖明石屋


かるかんの元祖と言われる名店です。江戸時代から続く本店は、現在7代目。創業当初から変わらないかるかんの味を守っています。
また、JR九州の企画で、モデルでタレントのローラさんとコラボした「WAGASHI by ROLA 安納芋と黒豆」を発売するなど、伝統の中にも現代の感覚を生かした和菓子を追求しています。

・店舗情報(本店)※ほか店舗多数、通販あり
住所:鹿児島市金生町4-16(山形屋北筋)
営業時間:9:00~19:00
電話:099-226-0431
https://www.akashiya.co.jp/

薩摩 蒸気屋

画像出典:薩摩 蒸気屋


かるかんといえば、羊羹のような棒状のものが一般的ですが、蒸気屋のかるかんはバリエーションがとにかく豊富です。
かるかんの中に小豆のあんを入れた「かるかん饅頭」のほか、一回り小さめのサイズで、あんを入れずに蒸しあげた「もぜかるかん」はお土産に最適です。また、かるかんの風味を生かした「かるかん羊羹」、かるかんを薄くスライスしてじっくり焼き上げた「かるかん煎餅」といった、珍しいものも。色々な味を試したい方におすすめです。

・店舗情報(かるかん本舗天文館店)※ほか店舗多数、通販あり
住所:鹿児島市千日町15-1
営業時間 8:30~20:30
電話:099-223-6410
http://www.jokiya.co.jp

本家文旦堂

画像出典:本家文旦堂


本家文旦堂のかるかんは、素材にとことんこだわり抜いているのが特徴です。たとえば、自然薯と合わせる米粉は、アイガモ農法でとれた地元・鹿児島のお米を100%使用しているんだとか。季節限定商品として、桜入りのかるかんや栗入りのかるかんなどが発売されますので、気になる方はお忘れなく。

・店舗情報
住所:鹿児島県姶良郡加治木町日木山980
電話:0995-63-5410
http://seitengai.com/bontando/
かるかんは鹿児島県の銘菓として、江戸時代頃から親しまれてきました。一般的な棒状のかるかん以外にも、あんこの入った饅頭やかるかん煎餅、羊羹などさまざまなバリエーションがあります。ふんわりとした上品な甘さのかるかん、ぜひお茶請けにいかがでしょうか。
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