多肉植物のどんな種類が育てやすい?

多肉植物は育てやすい植物で、さまざまなかわいい葉の形や色があるために最近はとても人気です。ここでは、そのなかでも特に初心者でも育てやすい多肉植物をまとめました。

多肉植物にはさまざまな種類があってそれぞれにかわいらしいのですが、寄せ植えをしたりすることでさらに楽しむこともできます。育てやすい品種を集めて寄せ植えするのもいいでしょう。室内でも屋外でも気軽に楽しめる多肉植物をぜひ育ててみませんか。

多肉植物には3つのタイプがある!

多肉植物にはタイプ的に3つのタイプがあるのを知っていますか。生育期によって主に3タイプに分かれます。夏に生育期を迎える夏型種、冬に生育期を迎える冬型種、春秋に生育期を迎える春秋型種があります。それぞれ育て方が異なりますので知っておくと実際に育てる際に役に立ちます。

生育に適した温度も異なっていて、夏型種は、20〜30度でよく成長し、夏の暑い日差しを好みます。冬型種は、5〜20度が適した温度で、日本の夏の暑さが苦手なので夏の管理が難しい特徴を持っています。最近の夏は暑いので特に注意が必要ですよね。

春秋型種は、10〜25度で成長しやすく暑すぎたり、寒すぎる時期は休眠しているタイプです。

自分が育てたい品種がどのタイプなのかを知った上で育てると育てるのも楽になるのではないでしょうか。

育てやすい春秋型種

多肉植物のなかでも育てやすい物を探していくと、春秋型種のタイプに育てやすいものが多いようです。エケベリア属の「グリムワン」や「花いかだ」、グラプトペタルム属の「ブロンズ姫」、セダム属の「虹の玉」といったものが育てやすくポピュラーな品種です。

夏型種のコチレドン属の「ゴルビュー」も初心者に向いています。

「ゴルビュー」は、直射日光があたるところが好きで、風通しのよい場所を好みます。暑さが好きな夏型ですが、「ゴルビュー」は、マイナス1〜2度まで耐えますので多少霜にあててもいいところが育てやすくてオススメです。

春夏型種のエケベリア属の「グリムワン」や「花いかだ」は強い生命力を持っています。ただ日本の梅雨だけは苦手ですので湿気には気を付けて育てましょう。また風通しのいい所で育てるようにします。

グラプトペタルム属の「ブロンズ姫」は、春と秋に赤くなる特徴を持っている品種です。日光に当たらないと緑のままになりますので日光によく当てて育てます。

また、ヒョロっとなりやすいのですが、そうなった場合には3cmほど残して茎を切り取ってしまいます。積極的に切ることで間延びしないかわいい形を保つようにします。また雨の当たらないところで管理することも大事です。

セダム属の「虹の玉」は、とても育てやすい品種で、秋になると紅葉して赤くなるのがかわいらしくて魅力的です。水を控えめにすることが赤くするコツでもあります。成長も緩やかなので寄せ植えにしても育てやすい品種です。

これらはポピュラーでよく育てている人も多い品種になります。

寄せ植えを楽しみたい多肉植物!

多肉植物では寄せ植えも楽しみのひとつです。こうした多肉植物の夏型種・冬型種・春秋型種と言ったタイプを知っておくと寄せ植えなどのときも、同じタイプのものを植えると管理もしやすくオススメです。

生育期が同じものを寄せ植えすると、注意するポイントも一緒で、管理もしやすくなるのではないでしょうか。

寄せ植えでは、高さが違ったり、葉っぱの色が違ったり、形も異なっている多肉植物をいろいろ集めてみるといいでしょう。変化に富んだかわいい寄せ植えを作って育ててみませんか。寄せ植えを作るコツや育てるコツについてもご紹介したいと思います。

背の高い多肉植物と低い物をバランスよく植えることが大事です。奥に背の高いものを植えます。また下に垂れ下がる多肉植物を配置すると変化が出ます。

まず、苗を仮置きしてバランスを見てみるのがオススメです。大きなメインの多肉植物だけでなく小さなものも隙間を埋めるように配置するのもコツです。

そして鉢からあふれるほどボリュームたっぷりに植え付けるのが多肉植物寄せ植えのコツです。ほかにも後で成長することを見込んで植える方法もあります。

こうして多肉植物ではボリュームたっぷりにたくさんの種類を植え付けて、かわいい寄せ植えを作る方法がオススメです。

寄せ植えを育てるコツは?

また、作ったあとにもしっかり寄せ植えを管理していくことが大事です。水遣りは根腐れを起こしますのでできるだけ控えめにし、寄せ植えをしたそれぞれの葉っぱをよく見て状態をしっかり把握することが大切です。水遣りのタイミングを見計らいましょう。葉っぱにハリや艶、ぷっくりした感じがなくなり、しわが寄ってきたらたっぷり水を遣るようにします。水遣りのタイミングを間違わなければ寄せ植えもうまく育てていくことができるでしょう。

また、茎が間延びしてきたら日光不足などが考えられますので、しっかり日光に当てましょう。

寄せ植えをした場合は、それぞれの多肉植物の状況を葉っぱをよく観察して管理することが重要です。多肉植物は育てやすい植物ですが、水遣りや日光、風通しなどを考えてあげることはやはり重要です。葉っぱの様子を見ながら多肉植物の健康状態をよく理解して楽しく育ててみませんか。

多肉植物の面倒の見方は?伸びてきたら?枯れてきたら?

多肉植物は育てるのが簡単だと思っている人も多いと思います。最初は育てるのも簡単でいいのですが、伸びてきたり、枯れてきたりしたときにどうしたらいいのか、分からなくなることが多いものです。

多肉植物で困った状態になった時の面倒の見方をまとめました。

多肉植物が伸びてきたら?

多肉植物が成長して伸びると間延びしたようになってきます。そんなときにどうしたらいいのでしょうか。

多肉植物が伸び過ぎた場合は、あまり生育状態がよくないと言ったことを予想しましょう。日光不足で日光を求めて伸びていったために間延びしたりします。もしくは栄養が足らずに茎ばかり伸びた、水分が多すぎて葉は膨らんでいるのに茎が弱々しく這うように伸びるなどがあります。

伸び過ぎた状況をもとに何が問題かをよく考えることが大切です。そして問題が分かったら、解決策をしっかり取りましょう。

まず、枯れている葉っぱがあれば取り除きます。そして伸びている部分を切ってしまいます。下の葉3枚分程度残してあとは切って大丈夫です。切った葉っぱは一枚ずつばらしてまた土の上に置いておくだけで新しい芽や根が出てきます。それをまた増やすこともできます。

つまり、多肉植物が伸びてきたら伸びたままに放置しないことが大切です。伸び過ぎて根が絡まってくるということもありますので面倒見てあげることが必要です。

環境を変えてあげる

また、茎が間延びしてきたら環境を変えてあげることも大事です。成長状態があまりよくないわけですので、よりよい環境に移してあげましょう。

日光不足で伸び過ぎていた場合は、日光がしっかり当たるところに移してあげましょう。ただ直射日光は苦手ですので避けます。また風通しのいいところに置いてあげることも大事です。

室内でも屋外に置いてもいいのですが、室内であれば窓を時々開けたり、風通しをよくしてあげましょう。葉が蒸れないように注意をすることが必要です。

屋外の時に注意をすることは雨の当たらない軒下に置くことです。水はあまり遣っていなくても雨が当たり過ぎて水分過多になっていることは注意をしなければよくあることです。

多肉植物だからどこに置いてもいいだろうと思わないでいつも状態を観察して健康な伸び具合かどうか、形が崩れていないかを見ましょう。

多肉植物は伸び過ぎた部分を切って別に増やすことができますので、伸び過ぎたと思ったら思い切って下の葉3枚位を残して切り取ってしまうことです。よく成長していると言った状態から形が崩れるのは早いものですので早めに手入れをすることが必要です。

多肉植物が枯れてきたら?

多肉植物は乾燥状態のときに水を保つのは得意ですが、過湿になってしまうと水を切るのは苦手と言われています。水分のチェックは土ではなく多肉植物の葉っぱの状態を見て確認しましょう。葉の表面がぷよっとしていたら大丈夫ですが、しなっとなってシワなどがよっていたら水分不足のサインです。

こうした水分不足になった場合にはたっぷり水を遣りましょう。水を遣る場合には、水をたっぷり遣ることで土のなかに空気を通してあげることが重要です。

また、逆に多肉植物は水を遣らなくていいと思って枯らしてしまう人も意外と多くいます。水を遣らなくていいというわけではありませんので、葉っぱを観察しながらやるタイミングをしっかり覚えることが必要です。

また、真夏の直射日光で葉が枯れてしまうこともあります。夏は直射日光が当たらないような場所に移動してあげるようにします。

植え替えも大事

多肉植物は意外と成長が早いので狭い鉢にいつまでも伸び放題にしておくと、根が詰まって腐ってしまうことがあります。地上部だけでなく根詰まりも心配しましょう。

植え替えのタイミングは、鉢底を確認して根が一杯になっているときや上を見て鉢一杯に多肉植物が広がっているとき、下葉が落ちてきたり、枯れてきたときなどが時期です。

また、1年以上植え替えていないときは植え替えのタイミングと思った方がよさそうです。

植え替えをすることでよく育っていきますので必ず植え替えをします。

また植え替えの時期は、生長期に入る前がいいとされています。抜いた株は半日陰で2〜3日乾かした後に植え替えるようにします。

多肉植物には夏型種、冬型種、春秋型種でタイプが異なる!

先にも述べましたが、多肉植物には、夏型種・冬型種・春秋型種などがあり、それぞれに夏・冬・春と生長期が異なります。自分が育てる多肉植物がどの種類なのか、調べて確認しておきましょう。それによって植え替え時期を決めます。夏型種ならば春、冬型種ならば秋、春秋型種ならば春がオススメです。

夏型種は夏が得意で高温や強い日差しも大丈夫な種類です。冬型種は夏の暑さが苦手なタイプです。春秋型種は、暑すぎても寒すぎても得意でないタイプです。多肉植物と一言で言ってもいろいろなタイプの種類があることも知っておきたいことです。

多肉植物を育てよう。100均多肉植物でもすくすく育つワザ

100均多肉植物はそのまま育てようとすると、あっという間に枯れてしまうこともしばしばです。
そんなことにならないためには、それぞれに適した土に植え替えて、置き場所も品種に合わせて変えるようにする必要があります。

水遣り三年と言いますが、枯れる原因の第一位は水の遣り過ぎが原因です。
どうやって水をあげたらいいのかも含めて、100均多肉植物でもすくすく育てられるテクニックをご紹介しましょう。

100均多肉植物は幼苗なのでデリケート

「100均で売っているようなものだから二等品・粗悪品に違いない」「100均で買ったものが育つはずがない」と思っている方は多いかと思いますが、そもそも植物が元気に育つかどうかは芽が出た直後では何とも言い難いかと思います。

100均多肉植物は、まだ小さい幼い苗「幼苗」なので、環境への適応能力が高い状態ではありません。
ベビーは適切な世話をしてあげないと簡単に体調を崩しますが、それは植物でも同じことです。

小さいからデリケートなのであって、粗悪品だから弱いわけではないのです。

掘り出し物!流通のハンパものを手に入れよう

多肉植物の栽培にいろいろチャレンジしていくうちに、ユニークな生態のもの、なんだか心惹かれる形のものなど、いろいろ魅せられて、あれこれほしくなってきてしまいますが、なかには「えーっ、こんなにするの!?」と思うようなびっくり価格の多肉植物も存在します。

「欲しいけど高いなぁ」と思って手が出ない多肉植物が、売れ残りの「見切り苗」になって売られているのに出会えたらどんなにいいだろうと思いますが、なかなかチャンスはめぐってきません。
そんな高価な多肉植物が、100均多肉植物のなかに混ざっているはずがないと思いがちですが、見切り苗に混ざっているのと同じくらいの確率でさりげなく混ざっていることもあります。

通常の流通価格を知っているがため、「なぜこれがここに!?」と愕然としてしまいますが、入荷直後の100均多肉植物にはままあることです。

多肉植物に限らず、植物を育てるとき、挿し木したり種をまいたりしたものが100%育つことは考えられません。
なぜかうまく育たないもの、芽が出ないものも何点か出てきます。
出荷に必要な株数よりも多めに栽培しておかないと、出荷するとき数が足りなくなってしまいます。
どうしても流通上余分の「ハンパもの」が必ず出てしまうため、通常は高価なのに100均多肉植物に混ぜられてしまうことがあるようです。

こういった掘り出し物に出会えたとき、ずっと育てたいと思っていたものに破格値で出会えた喜びとともに、これを見逃さない眼力を持ち合わせたガーデナーとしての力量が付いたことが誇らしくなります。

買って来たらすぐに植え替えて

多肉植物に限らず、100均観葉植物は一律に同じ土に植えられています。
土というよりも、種まき用土のような可燃ごみに出せる食物繊維オンリーの黒っぽい土に植えられているのが一般的です。
もともと植えられているこの土は、葉っぱや茎に水をためる性質のある多肉植物の多くには水持ちがよすぎて、ベストとは言い難い環境になっています。

多肉植物の植え替えの適期は春か秋の気候のよいころですが、ぐずぐずしていると枯れてしまうので、植え替え適期でなくても買って来たらすぐにその植物に最適な土に植え替えるようにしましょう。

100均多肉植物であっても名前が書かれているものがほとんどなので、最適な土が分からないときはネットで検索して、複数、育て方の書かれたサイトを見て、「これで育てるのが一番よさそうだ」と思う環境においてあげましょう。

たいていの多肉植物は小さな粒状の「多肉植物用の土」を用いれば失敗なく育ちますが、どんな世界にも変わり者はいるので、調べられる範囲で調べて、適切な環境においてあげるようにしましょう。

根を傷めないように土を優しく落とし、新しい土にグラグラしないように植え、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水遣りして、明るい窓辺に1週間程度置いてから、それぞれにぴったりの置き場所に移してあげましょう。

根があまり広がらないから小さい器に植えても

多肉植物は幼苗か否かにかかわらず、大部分が根をあまり大きく広げて育たないため、ぎっしり詰め込んで育てることもできます。
小さな器で育てることも可能なので、ユニークな器に栽培して楽しむこともできます。

品種の異なる多肉植物同士を寄せ集めて寄せ植えにしても管理がしやすいケースが多いので、葉色や形が色とりどりの多品種の寄せ植えも楽しめます。

ただし、同じ多肉植物でも、冬だけ休眠するもの・夏と冬、休眠するものもあって、休眠期は水をほとんど必要としないため、休眠期が違うものを混ぜて育てようとすると、管理が非常に難しくなるので、多品種を寄せ植えするときは性質の同じもの同士をそろえるようにしましょう。

日当たりを好むもの・日陰を好むもの、ある程度水を欲しがるもの・乾燥を好むもの、寒さに当てたほうがよいもの・10℃以上でないと枯れるものなど、生育や置き場所にも影響する性質の違いも、なるべく近い性質のもの同士をそろえるようにしましょう。

エケベリアは日当たりの良い屋外で

100均多肉植物で品揃えが多く販売されているものに、サボテンエケベリアがあります。
サボテンは耐寒温度以上の環境であれば明るい窓辺でも屋外でも育てられますが、エケベリアは冬の寒さが厳しい期間以外、できる限り明るい屋外で生育させます。
室内栽培していると、あっという間に弱って枯れてしまうので、エケベリアを購入するときは室内栽培を考慮しないようにしましょう。

水遣りは表面の土がしっかり乾いたらたっぷりと

一口に多肉植物と言っても、好む水の量は品種によって異なります。
基本的な水遣りは、表面の土がしっかりと乾いたら底から流れ出るまでたっぷりと水遣りします。
底穴のない器で育てる場合は、上から水をたっぷり与え、上からできる限り水切りします。

例えば、ハオルチアなどは表面の土が乾ききる前に水遣りするのを好み、サボテンは土がからからに乾くまで待った方がよく、サンセベリアに至っては月に一回でも多いときがあります。
それぞれに性質が違うので、基本は「表面の土が乾いたらたっぷりと」ですが、植物の状態を見て加減をしていきましょう。

多肉植物の水遣りは冬だけでなく夏も控えて

冬の寒い時期、多肉植物のほとんどが休眠して厳しい寒さを乗り越えようとします。
乾燥した状態の方が寒さに耐えられるので、冬の休眠期は水遣りを極力減らします。

真夏の炎天下、サボテンも含めて多肉植物の中なかには休眠してしまう品種が多くあります。
炎天下、多肉植物がぐったりして枯れそうな雰囲気になると「水が足りないから枯れそう!」と思って水を遣りがちですが、休眠期に水を遣ると一気に本当に枯れてしまいます。

休眠期は水を吸わないので、枯れそうだと思っても水遣りは控えて、季節が変わるまで風通しのよい明るい日陰において様子を見るようにしましょう。
また、枯れたから失敗と思って捨てたりしないようにしてください。

しわしわになったとしても、春あたたかく・秋涼しくなってから水遣りすると元気を取り戻し、新芽が出てきます。

間違いだらけの多肉植物の管理法を見直そう

多肉植物がどんなものかというと、一口で言うなら葉っぱが肉厚な植物全般のことをさし、サボテンエケベリアもアロエも多肉植物です。

でも、品種によって、「枯れた!?」と思うほど弱る時期「休眠期」がそれぞれ違っていて、対処方法を誤ると枯らしてしまいます。
置き場所も、日陰や明るい窓辺が一番と思い込みがちですが、屋外でないと栽培がむずかしいものもあります。
水遣り方法も、霧吹きで毎日しゅぱしゅぱが最悪のやり方ですが、この方法が一番だと思っている方も多いものです。

間違いだらけの勘違いが多い多肉植物の育て方を見直してみましょう。

水遣りは土が乾いたら底から抜けるまでたっぷりと

多肉植物の水遣りをするときは、表面の土がしっかりと乾いてきたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあげるようにし、鉢皿などに流れ出た水をためないようにします。

指で触って土が湿っているようでは水遣りするにはタイミングが早過ぎます。
葉っぱや茎のなかに水分をためて、砂漠などの過酷な環境でも育つようになっているので、メリハリのある水遣りが多肉植物には合っています。

水遣りをするときは葉っぱに水をかけてもよいか否かは、賛否両論あります。
ハダニなどが付いたときは、葉っぱを強めのシャワーで洗い流すと元気になりやすいので、葉っぱにも水をかけたほうがいいかと思いますが、水がいつまでも葉と茎の間にたまっていると腐ってしまうこともあるので注意が必要です。

穴のない器の水遣りは上から水を捨てる

鉢穴のない器で多肉植物を育てているときの水遣りは、水遣りも水切りも上からが基本です。
土が流れてしまわないように気を付けながら水をたっぷりと注ぎ、上まで水が上がってきたら、土を流してしまわないように手を添えて水を上から捨てて、できるだけ水切りをします。

土の表層が固める化粧砂などを使っていることもありますが、根が呼吸をしずらいので、できれば取り除いて多肉植物用の土に入れ替えておきましょう。

多肉植物は水を控えると越冬しやすい

冬の寒さが苦手なものが多い多肉植物は、冬は水を極力あげないで休眠状態にして冬越しさせた方が、寒さに耐えることができるようになります。

冬季の水やりは1ヵ月に1回程度までにしておき、特に乾燥を好むサンセベリアなどは、12〜3月くらいまで一度も水遣りをしない方が元気に越冬できます。

ハオルチアなど、ぷにぷにとした多肉植物に長く水をあげずにいると、くたびれたようになってしまうケースもありますが、気温が高くなってきてから水をあげることでプリッとした状態に戻るので、あげたくても水遣りは我慢するようにしましょう。

多肉植物は夏にも休眠することも

セネキアやコノフィツムなど、冬に活動が弱くなるだけでなく、夏にも活動が弱くなって休眠する多肉植物があります。

夏の暑い時期に葉っぱもなくなり、しわしわになって元気がなくなってくるため、「枯れてしまった!?」と動揺してしまうこともありますが、休眠期に入っている場合は秋になって涼しくなってくると元気を取り戻してきます。

夏の暑い時期に元気がなくなってしまった多肉植物は日陰の風通しのよいところに置き場所を変えて、秋に涼しくなるまで水遣りをしないでおいておきましょう。 秋、9月に入ってから、水遣りを再開すると葉っぱも出てきてみるみる元気になります。

枯れそうでも休眠期は水遣り厳禁

多肉植物が枯れるときは、ぶにぶにして腐ったようになり、異臭がすることが多くあります。
春や秋にずっと水遣りしないで干からびてしまったわけではない場合は、干からびたように枯れそうに見えるだけで、枯れそうなのではなく活動を休止した休眠期なので、水遣りを控えて、風通しのよい場所に置き場所を変えるようにしましょう。

冬の場合は明るい窓辺において、暖かい春になるまで様子を見ます。
夏の場合は涼しい日陰において、秋になるまで様子を見ます。

休眠期は活動を休止しているので水を吸わないために、水をあげることで本当に枯れてしまう原因になってしまうので、注意しましょう。

屋外でないと育てにくい品種も

多肉植物の大部分は、明るい室内の窓辺で育てるのに適していますが、エケベリアやアエオニウムなどは、屋外の日当たりのよい場所でないと育てられない品種です。

冬の寒さが厳しいときだけ室内の日当たりのいい場所で越冬させますが、それ以外の時期は通年屋外で栽培しないとあっという間に弱って枯れてしまいます。

品種が分からなくてどちらのタイプかが不明なときは、室内の明るい窓辺で育ててみて、春や秋でも弱ってくるようなら屋外向きのタイプなので、明るい屋外に置き場所を変えてあげましょう。

多品種の寄せ植えも可能だけれど

多肉植物は根をそれほど広げないものが多いため、いろいろな品種の多肉植物寄せ植えにして育てることも可能です。

緑のものだけでなく、赤いものや黄色いもの黄緑色のものなど、色のバリエーションも豊富ですが、コロンとしたもの、丸まるとしたもの、葉がとがったものやまっすぐに伸びるものなど、形のバリエーションも豊富なので多肉植物だけの寄せ植えもユニークなものに仕上がります。

しかし、品種によって、夏にも休眠するもの、室内では栽培がむずかしいもの、水遣りのスパンが短い方がいいものと長いスパンを好むものなど、性質がまちまちでそれぞれに管理方法が違うので、性質が似たもの同士を揃えないと、管理が難むずかしくなってしまいます。

寄せ植えにするには色や形のバリエーションを考えるだけでなく、管理方法が似たものを揃えるようにする必要があります。

混んできた株の株分け

鉢底から根が伸びてきたり、株が鉢いっぱいに広がってぎゅうぎゅうになってきたものを、「混んできた株」と考えます。

春か秋の生育期に、鉢を外して土を落とし、手で株を割って株分けするようにしましょう。
株分けした直後にすぐに植えつけるのではなく、1〜2日放置しておいて、切り口が乾いてから新しい土に植えるようにします。

水はけのよい小粒の観葉植物用の土を用いて植え替えると失敗が少なくなります。
植えた後水遣りをし、次に水をあげるのは表面の土がしっかりと乾いてからにします。
サンセベリアのように特別乾燥を好むタイプのものは、からからに乾いた土に植えて、1ヵ月くらいは水遣りを控えます。

乱れてきた株は剪定して挿し木に

枝分かれしたり上や下に伸びてきたりして形が乱れてきた株は、ない方がすっきりする部分をどこからでもバッサリ切り落として剪定して形を整えなおし、切り落とした枝を挿し木にして増やします。

さし穂は、切り口が乾いて根が伸びてくるまで、立てて放置しておきます。
1〜2週間すると根が伸びてきたり、横から小さな新芽が出てきたりするので、新しい株として植えつけるようにします。

多肉植物の増やし方が面白い!上手に増やす方法は?

多肉植物というと今や多くの人に人気となっている植物ではないでしょうか。多肉植物は種類も多く、さまざまな特徴を持ったものがあり、育てるのも簡単で面白いものです。
また、多肉植物は増やし方に特徴があって楽しめます。上手に多肉植物を増やす方法を覚えてもっと魅力を味わってみませんか。

多肉植物の増やし方の特徴とは?

多肉植物は数千種類もあると言われています。肉厚のぷよぷよとした葉に水を貯めることで乾燥した地帯でも育つことができるのが特徴です。育てるのも簡単で増やすのも簡単な種類と言われています。
特徴としては、乾燥した地帯で育ちますので、その見た目だけでなく増やし方にもとても変わった点があります。ホームセンターなどで手に入るもののなかにはベンケイソウ科の多肉植物がたくさんあり、この種類の増やし方に特に特徴が見られます。
ベンケイソウ科には、セダム属やエケベリア属などがあり、これらのなかには葉が落ちて葉から根が出て再生するかのように増えていくものがあります。
乾燥地帯で増える多肉植物であるからこそ、どんな過酷な状況でも葉っぱが落ちただけでも増えていくという力を持っているのでしょう。葉っぱは、水を貯えるだけでなく、発芽するための栄養も貯蔵していることになります。

多肉植物を増やすための「葉挿し」が特徴的!

この葉っぱで増やしていく方法は「葉挿し」という方法で、葉の付け根から取って土の上に置いておくだけで増やす方法です。土のなかに深く埋めたりする必要がない特殊な増やし方です。また、このときの注意点としては、葉は付け根からきれいに取って置くことが必要です。
葉を土に置いておくとそこから数日経つと葉の端から根っこや芽が出てきます。時間をかけて成長していきます。小さいものが大きく育っていく様子はゆっくり見ることができて楽しいものです。
もともと最初に置いておいた葉は枯れたりしますが、そこから根や芽が育ちます。土にしっかり根が張ったら「葉挿し」が成功したことになります。あとはこれを大切に育てていくようにします。

多肉植物を育てる上で注意をすること

育てやすい多肉植物ですが、簡単だからと放置して置いたり、置き場所を考えないで置いたりするとあまり育たないこともあります。上手に育てて増やしていくためには、注意点もあります。どんな点に注意をしたらいいのかについてもポイントを挙げてみたいと思います。
まず、多肉植物は最初のうちはいいのですが、育てていくうちに徒長をしてしまうことがよくあります。間延びをして茎が伸びてしまいます。
これにはいくつかの原因があり、水の遣り過ぎ、日当たりが悪い、風通しが悪いなどがあり、そのどれもが当てはまってしまうこともありえます。
多肉植物といっても、いい環境を作ってあげることは必要です。そうでないと水の遣り過ぎで根腐れをしてしまうこともあります。

多肉植物の水遣りのタイミングは葉っぱのシワで分かる!?

多肉植物も水を遣り過ぎることがあるということですが、水遣りのタイミングは葉っぱのシワで確認してみるといいようです。葉っぱのシワが出てきたのが水切れのサインです。シワが少し寄ってきたなと思ったら水を遣るのがいいタイミングです。サインが出たら水をたっぷり鉢の底から水が出る位にやりましょう。

多肉植物が徒長したときはどうする?挿し木で増やすのもオススメ

多肉植物が徒長して間延びして場合には見た目が悪くなってきます。そのときには、どうしたらいいのかと言いますと、間延びした枝を切って土に挿してあげるのもオススメです。そうすることで、またその枝から新しく増やすことができます。
木の枝を剪定するかのように多肉植物も間延びした枝を切ってあげるようにしましょう。こうして多肉植物もきれいな形を整えていくことができるようになります。
また、こうして挿し木をしても根が出てこない場合は、時期が悪いこともありますので気を付けましょう。冬などはあまり発根をしないことが多いようです。春や秋の季節のいい時期に挿し木で増やしてみましょう。
さらに切った切り口を乾燥させてあげることで雑菌から守ることもできます。挿し木で腐らないで発根まで促すことができるように乾燥させてから挿しましょう。挿し木した後に水をやる場合もそういった意味で1週間くらいは水を遣らないような注意が必要です。
また、日当たりや風通しが悪くて徒長している時にはいい環境に移してあげることが大切になります。

多肉植物を増やせたときの喜びに挑戦してみては

いかがでしょう。多肉植物の生態は面白いものですよね。増やし方も葉っぱなどから根や芽が出たときにはとてもかわいらしくて嬉しくなります。小さいですので大事に育ててみたいとも思うようになるのではないでしょうか。
過酷な環境でも育つ多肉植物を自分の手で再生して増やしていくというのはとても楽しみなことです。多肉植物を育てて増やすことに挑戦してみませんか。

多肉植物が伸びすぎたけど元気がない場合は

多肉植物をずっと育てていると伸びて成長はしているけれども、なんだか元気がないように見えることがありませんか。それはなぜでしょうか。
多肉植物を元気に丈夫に育てるにはどうしたらいいのでしょうか。元気がない場合の対策についてもまとめてみました。

多肉植物が伸びているけど元気がないときは理由が大事!

多肉植物の丈は伸びているけれどもどうも元気がないように見えるというときがありますよね。
ひょろひょろっとしている、葉っぱが少なく間延びしている、そんな状態は実際に多肉植物自身もあまり元気がない状態です。どうしてこうなってしまうのかについてはいろいろな理由があります。
例えば、日光が足らなくて日光を求めて上に伸びようと丈だけが伸びていったや栄養が足らなくて茎ばかり伸びたなどがあります。これらは葉っぱがあまりいっぱいないことで分かります。
また日当たりがよすぎても間延びします。1日数時間程度日が当たるのが一番よいのですが、一日中当たっているとあまりよくないこともあります。明るい窓際などの室内で育てるか時々日に当ててあげましょう。また直射日光に当たると葉が日焼けも起こしますので注意です。
逆に葉は膨らんでいるのに茎が弱々しいという場合は水分が多過ぎます。茎があまり育たず這うようになります。葉っぱの状態で水分の状態が分かるなどというのは多肉植物独特のことですよね。
また、肥料を与えすぎて不格好に伸びるだけ伸びてしまう場合もあります。これらは、いろいろな条件が悪くて元気のない状態になっていることになります。どうも元気がないよう、不格好といった場合にはその理由があることをまず考えてみましょう。
このような状態で伸びるだけ伸びる不健康な状態を、植物では「徒長」と呼んでいますよね。

伸びた場合のどんなことが問題!

多肉植物が伸びすぎた場合のどんなことが具体的に問題になってくるでしょうか。見た目だけでなく、伸びすぎた場合は鉢のなかもいっぱいになってきます。
次第に根腐れになり枯れることがあります。徒長している場合にはやはり対策をとることが必要です。

元気な多肉植物のスタイルとは

では、逆に元気な多肉植物のスタイルとはどのようなものでしょうか。想像してみると見た感じからいかにもかわいいというような姿が多肉植物の魅力ですよね。葉がプリッとしていたり艶がある状態などが元気な証拠です。しわしわに乾燥していないかなども観察してみることが大切です。
茎も元気なのか、葉っぱを均等に付けているのかをしっかり見ましょう。元気に育っていれば格好もよく育っていきますので不格好に育っていないかも時々チェックしましょう。また株が動かないようにしっかり土に根付いているのかも大切です。

伸びすぎて元気がない場合の対策は

伸びすぎて元気がないなどの場合にはいろいろな対策があります。まず土を見直してみましょう。多肉植物を普通の腐葉土などで育てている場合には多肉植物用の土に植え替えることも大切です。栄養過多になっていないかも考える必要があります。
茎に元気がない場合は、水を遣り過ぎの可能性がありますので水遣りを控えるなどもしましょう。
元気がなく葉っぱが枯れている場合は下の葉を3枚ほど残してひょろっと伸びた茎などを切ってしまい、思い切って切り戻します。
その際に切った上の方の茎も取っておき、乾燥させて発根させるといいでしょう。また切り取った部分の葉も新しく葉挿しに使うようにするとオススメです。

元気がない場合の対策は春・秋などに

これらの元気がない場合の対策は、春や秋に行うのがオススメです。夏や冬に茎を切り取ってしまうと弱ってしまいますので時期を選びましょう。いつでもやってしまうと切り取ったものも発根しにくくなりますので注意しましょう。
どの茎を切ったらいいのかもよく確認しながら切ります。

多肉植物が伸びすぎた場合に元気に育てるには

いかがでしょうか。多肉植物は小さいのですが、気を付けて見ていると元気がない場合には見た目でもよく分かります。特徴的な葉のプクッとした艶のある様子や茎の様子が元気でなくなります。そして植え替えをあまりしていない時には根詰まりなども心配する必要があります。
元気がなく、伸びすぎて徒長した場合には思い切って切り戻してあげましょう。小さいので切ってしまうと心配になりますが、小さくてかわいい姿を保つためには、ときには切ってあげることも大切です。多肉植物にも成長期と休眠期がありますので、それぞれの種類のタイプをよく知って成長期の春・秋などに切ってあげましょう。
また、多肉植物用の土でない場合は植え替えることも必要です。多肉植物の特性を知って乾燥気味に育て休眠期は肥料をあげないようにします。
水遣りと日当たり、風通しに充分気を付けて元気なかわいらしい姿を多肉植物で楽しんでみませんか。葉っぱや茎の状態で元気かどうかが分かりますので、見栄えも気にしながら育てることも元気な多肉植物を育てるには大切なことです。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。
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