仏像

日本独自の山伏と山岳信仰

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ぶぉ~、とほら貝から独特の音色を奏で、山中で何やら修行をする。そんなイメージを与える山伏。
具体的にこの人たちは何者か、と言えば、山籠もりをしながら仏道の修行をする仏教求道者です。
しかし、何故山籠もりをするのでしょうか?

自然信仰と密教のミックス、山岳信仰

一般的な仏僧と山伏の違いは、まず信仰です。
同じ仏道を志していても、山伏の場合は仏教以前日本人に浸透していた古神道と仏教、密教がミックスされた宗教になります。
つまり、神仏習合により日本独自の信仰です。
古神道というのは、いわゆる自然崇拝。あらゆる自然物に神が宿るというもので、山伏の信仰する物は修験道、もしくは修験宗と呼ばれます。
山伏の修行場は寺院ではありません。山で寝泊まりをし、修行をするのです。

何故山なのか

何故山なのか。険しい山を登るのが心身を鍛える、という単純な理由ではありません。
元々山は神聖な崇拝対象でした。水は山から流れて来るし、木の実や動物などのいわゆる「山の幸」も豊富です。
一方で時に火山の爆発も起こる為、あり難いと同時に恐ろしい「異界」物として崇められてきました。
山伏はそんな山で修行をし、山に宿る霊力を受け取って、異界と俗世を繋ぐ一種の懸け橋となり、人々を救うのが目的です。

山伏の出で立ちや修行法など

服装は角張った頭襟(ときん)を被り、麻で出来た法衣(袈裟、鈴懸)を纏い、錫杖や最多角念珠(いらたかねんじゅ)、ほら貝を持つスタイルになります。
ほら貝は「ここにいますよ」との連絡などに使用する物です。
金剛杖や脚絆、火扇など全部で十六の道具を持ちますが、これらは皆不動明王や十界、母胎を表す物です。
修行法としては滝行、断食などがあります。

修験道の祖、役小角

日本の霊山

まとめ

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