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ご利益のある岩手県のパワースポット!〜丹内山神社・中尊寺・龍泉洞〜

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岩手県には古くからある神社や、自然が生み出した神秘的な鍾乳洞など、様々なパワースポットがあります。
ここではそれら数多くのパワースポットから特にご利益の強い場所を紹介していきたいと思います。

1.丹内山神社

岩手県花巻市の豊かな自然が広がる東和町にある神社です。
草創は今から約1300年前。この東北の地を開拓したとされる「多邇知比古神(たにちひこのかみ)」という神を祀る神社でした。
真言宗の開祖である弘法大師の弟子の日弘が、平安時代初期の承和年間に不動明王を安置したことで創建され、以後は寺として栄えていくことになります。
平安時代末期には奥州藤原氏の藤原清衡の信仰を受け、江戸時代には領主である南部藩主の祈願所にも指定されました。
その後、明治時代になると神仏分離が行われ、正式に「丹内山神社」となりました。

これだけの由緒ある神社なので広く知られているのですが、この神社は境内に謎の神が鎮座していることでも有名です。
その神は「アラハバキ神」。
それは古事記や日本書紀にも名前が出てこない神で、蝦夷の神、物部の神、製鉄の神、賽の神など、その由来も様々な説に分かれています。
そのため多くの謎に包まれた神でもあるのですが、この神社はそもそもアラハバキ神を祀るために創建されたとも言われています。
また、アラハバキ神を祀った神社には必ず「磐座」があることも特徴で、もちろんこの丹内山神社にもあります。
この磐座は、巨大な岩に少し小さめの岩が倒れ掛かるようになっていて、その隙間をくぐり抜けることができます。
ここをくぐることによって「安産、交通安全、商売繁盛、受験、就職」といったご利益が得られるとされており、壁面に触れることなく隙間をくぐり抜けることができれば大願が成就するとも言われています。
他の石が邪魔になるため、かなり難しいのですが、ぜひ挑戦してみましょう。

また、丹内山神社には古くから「七不思議」が伝えられていることも有名です。

その一、唐獅子〜本殿脇障子の唐獅子を舐めると居眠りしない。
その二、つらら〜神社境内の建物にはつららが下がらない。
その三、肌石〜この石には雪が積もらない。
その四、手水鉢〜どんな干天でも水が乾くことがない。
その五、竹〜境内には竹が生えない。
その六、銀杏〜どんな強風でも境内の外に葉が飛び散らない。
その七、桐の木〜杉の木の幹に桐が生えていた。

というものです。

現実的にはありえないというものも混じっているのですが、これも長い歴史の産物だと言えるでしょう。

2.中尊寺

奥州藤原氏の印象が強い中尊寺ですが、創建自体はさらに古く、平安時代初期の嘉祥3年(西暦850年)に比叡山延暦寺の高僧である「慈覚大師円仁」によって開かれました。
その頃はまだ巨大な堂塔なども建設されていませんでしたが、平安時代後期になって藤原清衡が大規模な造営を行い、現在の形が造られていきました。
奥州藤原氏の繁栄を築いたとされる藤原清衡は、権力を確立させるまで兄弟間、親族間で数多くの争いを起こしてきました。
後年、大規模な寺院を造営したり、神社に寄進したりしたのは、戦乱でなくなった人を追悼するとともに、己が功徳を積むことで極楽浄土に旅立てるよう願ったためであると言われています。

中尊寺の大規模造営は1105年頃より行われたとされています。関山に塔を建てて境内の中央には釈迦・多宝如来が座す多宝寺を建立し、百体以上の釈迦如来を安置した釈迦堂も建立されていきます。
しかし1337年には火災が起こり、金色堂以外のほとんどが焼失してしまいました。
その後、戦国時代を経て江戸時代に至り、仙台藩が統治するようになると、領主である伊達氏の庇護を受けるようになり、堂宇の補修などが行われるようになりました。
1665年には江戸の寛永寺の末寺となりましたが、荒廃した敷地はなかなか復興には至らず、江戸時代を終えていくこととなります。
1689年には東北を旅していた松尾芭蕉が中尊寺を訪れ、その荒廃ぶりを嘆き、奥州藤原氏の栄枯盛衰に想いを馳せたことはあまりにも有名です。

その後の1909年に本堂が再建、1950年には金色堂須弥壇に安置されていた奥州藤原氏四代(清衡、基衡、秀衡、泰衡)の遺体に関する調査が行われます。
1962年からは金色堂の解体修理が行われ、1968年に修理が完了すると、その美しい姿を取り戻しました。
中尊寺の本堂は参道の月見坂を上った先にあります。
2013年の3月には新しい本尊である「丈六釈迦如来坐像」の開眼供養が行われました。
金色堂は藤原清衡が建立した阿弥陀堂で、建物の内外にすべて金箔を貼ったことからその名がついています。
現在は鉄筋コンクリートでできた覆堂の中にあり、国宝に指定されています。
これらの本堂や金色堂は強力なパワースポットとされており、現在でも多くの人が訪れる観光地になっています。

3.龍泉洞

「龍泉洞」は本州で最も面積が広い町として知られる岩手県岩泉町にあります。
宇霊羅(ウレイラ)山の東側の麓にある巨大な鍾乳洞で、その規模は現在でもすべてが解明できていないというほどのスケールです。
判明しているだけで約3600mの長さがあり、全長5000mを超えると推測されています。
数万年という期間を経て形成されていく鍾乳洞はパワースポットとしても知られ、多くのカップルや家族連れが訪れています。

鍾乳洞の中は夏でもひんやりとしていて涼しく、年間を通して10〜11℃ほどで安定しています。
逆に冬は洞内の方が外より暖かいと感じるかもしれません。
気温差がわかりやすいように外の温度と中の温度を比較できる温度計が設置されているのですが、やはり内部は薄着だと厳しい温度かもしれません。
入口付近の「長命の淵」と呼ばれる部分を抜けたところが「摩天楼」と呼ばれる高さのある空間になります。
現在は歩きやすくするために床材が敷かれており、足元を照らしているライトが洞内の幻想的な空間を演出しています。
そのまま奥に進むと岩の形から名前がつけられた「龍の淵」「亀岩」「洞穴ビーナス」と続き、ひときわ広い場所に出ます。
ここは「月宮殿」と呼ばれていて月世界を思わせるような雰囲気が漂っています。
毎年2〜3月の間は不定期で洞内コンサートが開かれています。
鍾乳洞内は音の反響が特有で、訪れた人から絶賛されています。

幻想的な月宮殿を抜けると3つの地底湖へと続く階段があります。
階段を降りると「第一地底湖」に到着します。
透き通るような青色に輝く湖は「ドラゴンブルー」と呼ばれ、その透明度の高さから水深35mの底まで見えるような感覚に陥ります。
ちなみに龍泉洞の水は日本名水百選にも選ばれています。
そのまま通路を進むと「第二地底湖」があります。
ここの水深は38mで、こちらも透き通る水が美しい場所です。
そして公開されている範囲で最終地点となるのが水深98mの「第三地底湖」です。
ここは光が届く範囲の色がグラデーションになっていて想像を絶する美しさです。
ここからは来た道を戻るか、別の「三原峠ルート」に進むかを選ぶことができます。
三原峠ルートの階段を上ると途中で岩泉の山ぶどうを使って製造されている「宇霊羅ワイン」の貯蔵庫があります。
鍾乳洞内は一年を通して温度が一定なので、繊細なワインを貯蔵するのに適しているのです。

こちらのルートには「長命の泉」という泉があり、その水は一口飲めば3年寿命が延びるとされています。
出口付近には「恋人たちの聖地」に認定されたことを示すモニュメントがあります。
龍泉洞は「入り口と出口がある長い鍾乳洞」という条件を満たしたスピリチュアルなスポットでもあり、訪れた人には大きなご利益があるとされている場所でもあります。
龍泉洞でぜひ鍾乳洞の美しさを感じるとともにパワーを授かりましょう。
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