サン・グレゴリオ・アルメーノ通りでナポリの工芸品を見つけよう

イタリア南部に位置する観光都市「ナポリ」。紀元前470年ごろに古代ギリシャの植民地として誕生しました。
ナポリの中心地は「ネアポリス (新しい都市) 」と呼ばれ、「ナポリ歴史地区」として世界遺産に登録されています。
そんなナポリ歴史地区の中でも比較的観光地化されていて、観光客で賑わっているストリートがサン・グレゴリオ・アルメーノ通りなのです。

サン・グレゴリオ・アルメーノ通りは、ナポリ歴史地区を半分に分けているメインストリートの「スパッカナポリ」から、その少し北を並行して走っている「トリブナ通り」に抜ける路地の一つです。
人々が集まる「サンガエターノ広場」に直結しているため、昔から人通りが多い道でした。人目の多い場所には芸術家が集まるものなので、次第に多くの芸術家が自分の工房を構えて工芸品を作るようになり、今では道の端から端まで隙間なくお店が並んでいます。

現在のサン・グレゴリオ・アルメーノ通りは、主に「プレゼーペ」を作る職人のお店が並んだ名物ストリート。プレゼーペとはイタリアの伝統的なクリスマスの飾りのことで、人形や模型を使ってキリスト誕生の場面を再現しています。
プレゼーペはイタリアのクリスマスには必須なもの。そのためサン・グレゴリオ・アルメーノ通りは、「プレゼーペ通り」とも呼ばれています。クリスマスが近づいてくると、家庭だけでなく街の広場や店舗のようなイタリア中の至る場所に、プレゼーペが飾られているのを見かけるでしょう。
とくに最近は著名人を模型にするのが流行っているため、ナポリのサッカー選手や有名人の模型も並んでいます。

サン・グレゴリオ・アルメーノ通りは、プレゼーペ以外にも様々なおみやげ探しに適しています。
例えば赤い角の形をした「コルノ」は、お守りや魔よけとしてナポリのおみやげの定番です。
またナポリは絶景で有名ですが、ナポリの街並みを描いた「油絵」も必見。全て手作業で作られており、同じ景色でも微妙に違うため、自分のお気に入りを探してみてください。
さらにサン・グレゴリオ・アルメーノ通りでは、黒い仮面と白い服が特徴的な道化師のようなキャラクターもたくさん見かけるでしょう。「プルチネッラ」と呼ばれ、喜怒哀楽がはっきりとしているため、まるでナポリの人々を反映したようなキャラクターです。

サン・グレゴリオ・アルメーノ通りにあるほとんどの工芸品は手作業で作られており、オリジナリティ溢れるものばかり。しかも意外と安価です。旅の道中でおみやげ探しに困ったら、サン・グレゴリオ・アルメーノ通りに行ってみてはいかがでしょうか。