【前編】真言宗と他宗派の違い
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学生の皆さん。特に、受験や普段のテストなどで日本史を学んでおられる方々。ある時点でこう思うんじゃないでしょうか。
「仏教は仏教でしょ!何で色々増やすの!仲良くしようよ!」そうは言っても、思想に違いがあるから無数の宗教、宗派が誕生するわけです。
仏教自体、実はインドで「これでもか、ええいもっとだ、ワハハ」と言わんばかりに増えたわけですし、果ては密教なんて言うややこしそうなものまで誕生しています。
そんな中で、日本でも特に有名な弘法大師こと空海の開いた真言宗と、他の宗派との違いを見ていきましょう。
「仏教は仏教でしょ!何で色々増やすの!仲良くしようよ!」そうは言っても、思想に違いがあるから無数の宗教、宗派が誕生するわけです。
仏教自体、実はインドで「これでもか、ええいもっとだ、ワハハ」と言わんばかりに増えたわけですし、果ては密教なんて言うややこしそうなものまで誕生しています。
そんな中で、日本でも特に有名な弘法大師こと空海の開いた真言宗と、他の宗派との違いを見ていきましょう。
密教
仏教と密教は何がどう違うか、と言えば、「言葉や文字では、言い表せない。少し分かりにくくて、神秘的で呪術的」なのが密教。少々ヤヤコシイんですね。金剛界、胎蔵界など世界観も仏教(密教に対し顕教と言われます)よりも複雑。
空海略歴
774年に誕生。幼い頃から神童の誉れ高く、大学に入学。したのはいいんですが、「大学出て、役人になって、俺の人生そんなんでいいのか?」と思い悩みます。
ある僧侶の勧めで仏門に入り、あまりに過酷な修行も耐え抜きました。20歳の時、留学僧として遣唐使と共に唐に向かいました。嵐に見舞われ目的地と違う場所に流れ着きます。
都に手紙を送るも返事は来ず。「じゃ、私が」と空海が手紙を書くや、その文才は唐の人物をも圧倒し、ようやく都入りが叶います。恵果という僧侶に師事しますが、この時、ある儀式を行いました。目隠しをして、蓮の花を曼荼羅に投げるという物。
花が落ちた所の仏が、その人物の守り本尊という目隠しダーツを金剛バージョン、胎蔵バージョンで行った際、ともに大日如来の場所にどストライク。
密教での法名として、大日如来の別名遍照金剛の名を与えられます。2年で帰国しますが、一応規定では20年いなくてはならない所を10分の1で帰ってしまったためしばらく都に入れませんでした。
最澄の助けもあって戻ることができましが、時代は政権の移り変わりもある混沌とした物。「こらあかん。国を救わんと」と、まず許される為に怨霊に悩む嵯峨天皇を安心させるためご供養。
これでお上の信頼を得、友人ともいえる仲になりました。最澄とは喧嘩別れしましたが、高野山を終焉の地にして日本密教の修行場に定めます。そこで多くの高僧を輩出、61歳で亡くなりました。
ある僧侶の勧めで仏門に入り、あまりに過酷な修行も耐え抜きました。20歳の時、留学僧として遣唐使と共に唐に向かいました。嵐に見舞われ目的地と違う場所に流れ着きます。
都に手紙を送るも返事は来ず。「じゃ、私が」と空海が手紙を書くや、その文才は唐の人物をも圧倒し、ようやく都入りが叶います。恵果という僧侶に師事しますが、この時、ある儀式を行いました。目隠しをして、蓮の花を曼荼羅に投げるという物。
花が落ちた所の仏が、その人物の守り本尊という目隠しダーツを金剛バージョン、胎蔵バージョンで行った際、ともに大日如来の場所にどストライク。
密教での法名として、大日如来の別名遍照金剛の名を与えられます。2年で帰国しますが、一応規定では20年いなくてはならない所を10分の1で帰ってしまったためしばらく都に入れませんでした。
最澄の助けもあって戻ることができましが、時代は政権の移り変わりもある混沌とした物。「こらあかん。国を救わんと」と、まず許される為に怨霊に悩む嵯峨天皇を安心させるためご供養。
これでお上の信頼を得、友人ともいえる仲になりました。最澄とは喧嘩別れしましたが、高野山を終焉の地にして日本密教の修行場に定めます。そこで多くの高僧を輩出、61歳で亡くなりました。
真言宗
生きたまま悟りを得る即身成仏。
これが密教の根幹です。と言っても荒行などの修行でポンとこの段階になれるのではなく、「あ、仏様が自分の内にいる」と自覚すること、「ああ、段々一体化してきた」と自覚すること、最終的には後光が刺したようになるなどの段階を踏みます。一番大事な修行が三密加地。真言を唱え、心に仏を想い、手で印を結ぶことです。では、他宗派との違いを見ていきましょう。
これが密教の根幹です。と言っても荒行などの修行でポンとこの段階になれるのではなく、「あ、仏様が自分の内にいる」と自覚すること、「ああ、段々一体化してきた」と自覚すること、最終的には後光が刺したようになるなどの段階を踏みます。一番大事な修行が三密加地。真言を唱え、心に仏を想い、手で印を結ぶことです。では、他宗派との違いを見ていきましょう。
天台宗
最澄の開いた宗派。一時空海とも交流があった最澄の開いたこちら、法華経がベースで、密教や禅の教えも取り込んだチャンポンのようなものでした。
「荒行なんかしなくていいんだよ。方法はどうでも、仏様になろうと思えばなれるよ」と、比較的入りやすそうです。最大の特徴として、「自然物も含め、あらゆるものに仏となるための物が宿っている」という考えがあります。ご本尊はお釈迦様、とのことですが、色々取り込んでいるので特に決まっていないようです。天台宗の流れをくむ寺院でも、そこに見合った仏をお祀りしています。
「荒行なんかしなくていいんだよ。方法はどうでも、仏様になろうと思えばなれるよ」と、比較的入りやすそうです。最大の特徴として、「自然物も含め、あらゆるものに仏となるための物が宿っている」という考えがあります。ご本尊はお釈迦様、とのことですが、色々取り込んでいるので特に決まっていないようです。天台宗の流れをくむ寺院でも、そこに見合った仏をお祀りしています。
臨済宗
禅宗の一つ。座禅に代表される修行法で、人々に仏性があることを地関するのが目的。ただ座禅組めばいいってもんじゃないんです。開祖は栄西。本尊は一応はお釈迦様ですが、特に決まっていません。
曹洞宗
禅宗系。ただじーっと座禅を組み、雑念を追い払うことで仏性を得、悟りを得るというもの。開祖の道元の考えでは修行イコール悟りなので、「座禅という修行が既に悟りと同じ」ということのようです。