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鯉のぼりの歴史! 鯉のぼりの種類と日本一の生産地をご紹介!

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鯉のぼりは今では当たり前のように5月5日の子供の日に飾られていますが、一体いつからこの風習が根付いたのか、きっかけは何だったのかご存知ではない方も多いのではないでしょうか。今回はそんな鯉のぼりの歴史や種類、日本一の生産地などを紹介して行きたいと思います。

鯉のぼりを飾る風習は江戸時代から始まった?

鯉のぼりを飾るという風習は江戸時代に始まったと言われています。今では5月5日といえば「子供の日」ですが、そもそもは五節句の「端午の節句」にあたり、3月3日の桃の節句と並ぶ年中行事のひとつでした。「端午の節句」はもともとは中国の厄払いをする風習であり、この日は門に菖蒲をかけたり菖蒲を漬けたお酒を飲んだりしていたそうです。これが日本では「菖蒲」の読み方が「尚武(武勇を重んじること)」と被ることから、男の子の成長を祝う行事として浸透していきました。
また、もともと日本では武家に男の子が誕生すると、玄関先に家紋付きの幟(のぼり)を立てて祝うという風習がありました。この風習が庶民の間に広がり、裕福な庶民層が武家に対抗する形で幟の代わりに5色の吹流しを立てるようになりました。そして、中国の故事にちなんで吹流しに鯉の絵を描くようになったのが、鯉のぼりの始まりだと言われています。なぜ「鯉」になったのかと言いますと、これには生命力が強い鯉のように元気に成長してほしいという願いや、「鯉の滝登り」にかけてわが子の立身出世を願う思いなどが関係しているそうです。

本来は1匹のみ? 鯉のぼりの種類とは

現在は赤やピンク、オレンジなど色鮮やかな鯉のぼりが空を駆けていますが、鯉のぼりの風習が始まった江戸時代は黒い真鯉の鯉のぼりだけを飾るのが一般的だったようです。しかし明治時代に入ると真鯉と対に赤い緋鯉の鯉のぼりも飾られるようになっていき、昭和中期ごろにはそこに青色の子鯉も加わるようになりました。こういった変化には、当時の家長制度や女性の社会進出といった時代背景が関係していると言われています。ちなみに現在は女の子も含め家族分だけ鯉のぼりを増やしたり色鮮やかなものを飾ったりと、基本的には「黒、赤、青」の色の順番さえ守れば自由に鯉のぼりを飾っても良いという認識となっています。

鯉のぼりの生産量日本一は埼玉県加須市

埼玉県加須市では戦前から鯉のぼり作りが盛んであり、生産量も日本一です。1988年には世界一の大きさの鯉のぼりの制作に成功し、以後「加須の鯉のぼり」は生産量とともに世界的な知名度を誇っています。こういった巨大な鯉のぼり作りやその展示は日本各地で行われており、その多くが5月5日にお披露目されているので、ぜひ機会があれば足を運んでみてください。
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