編み物

きっと役に立つ!初心者が気になる、かぎ編みのコツ&疑問!

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かぎ針をどこに入れたらいいかわからない!人によって糸のかけ方が違う、正しい編み方はどれ?!見本のサイズよりかなりキツキツ/ゆるゆるに仕上がっちゃった…などなど、初心者にとって気になっているけどはっきりした答えがわからない!ことがたくさんあります。
数をこなせばなんとなくわかってくることもありますが、その前に挫折しちゃうことも。そんな初心者さんの疑問やうまく編むコツをご紹介します。かゆいところに手が届くかもしれませんよ。

見本のサイズより小さく/大きくなってしまう

見本の通りに編んでもサイズが変わってくることがしばしばあります。手順を正しく踏んでも不安が残る…という人は以下のポイントを押さえてみましょう。

1.糸・かぎ針のサイズを確認
基本ですが、時に基本がすっぽり抜けてしまっているかもしれません。編み図に表記されている正しい毛糸とかぎ針のサイズを使用していますか?
太めの糸を細いかぎ編みで編むと目が詰まり、逆だと隙間が想定以上に空いてしまいます。

2.ゲージをとって確認
ゲージとは日本語で『標準寸法、規格』などの意味で、編み物の『ゲージをとる』をかみ砕くと、『(基本の大きさを知るために)サンプルを編み、編み目の大きさを測る』ことです。例えば20目×15段を編み、縦横10?×10?の中にある目と段の数を数えます。見本のゲージより多ければ目が詰まっているので、きつめに編んでいます。逆に少なければ緩く、見本より大きいサイズに仕上がります。オリジナルのものを自由に編む場合には気にしなくてもよいですが、セーターや室内シューズなど見本のサイズを忠実に再現したいときには、編み終わりまで適切なゲージを最後まで保つ必要があります。作業中も時々チェックしましょう。

3.糸の緊張度を調整する
糸の緊張度が高いと目が小さくなり、反対に糸の緊張度が低いと緩く仕上がるのは想像できますね。適度な緊張度を把握するためにも、2のゲージをとる作業で練習すると良いでしょう。基準が明確なので、自分の手の癖などを把握しやすくなります。

4.ヤーンオーバー(YO)とヤーンアンダー(YU)を使い分ける
多くの方法で特にこの糸のかけ方は言及されていませんが、英語の編み図などはこのように明記されていることが多くあります。
ヤーンオーバー(Yarn Over)とは『毛糸が針の上にかかる状態』、反対にヤーンアンダー(Yarn Under)とは『毛糸が針の下にきている状態』です。主語を『毛糸』にして、毛糸がかぎ針の上にあるのか下にあるのかで考えるとわかりやすいです。そして、比較的ヤーンオーバーは緩め、ヤーンアンダーはきつい編み目になります。

参考画像は、どちらも11目、長編み4段を編んでいます。すべてヤーンアンダーで編み上げたものは横幅が小さく、ヤーンオーバーの方は若干余裕があり、肌触りはふわふわしています。全体で比べると出来上がりの違いは一目瞭然です。

きつめに編んでしまう人はヤーンアンダーで、大きめに編んでしまう人はヤーンオーバーですべて毛糸を拾っているかもしれません。作品によってヤーンオーバーとヤーンアンダーを使い分けるとより高いクオリティーのものができます。例えば、編みぐるみは中綿を詰めるのでなるべく細かい編み目になるヤーンアンダーで仕上げる方が良いでしょう。ふわふわで肌触りの良いブランケットなどであれば緩めで、毛糸の素材を最大限に引き出せるヤーンオーバーが適しています。また、細編み、中長編み、長編み、長々編み…のそれぞれの編み目によっても使い分けると良いでしょう。

糸を拾うのは裏山?上半目?奥半目?

裏山と半目を簡単に説明します。くさり編みを正面から見たときに、上に見える目が上半目(うえはんめ)、下の方に見えるのが下半目(したはんめ)です。この上半目と下半目で編み目を形成しています。そしてくさり編みを裏から見たときにくさりをつなぐように間に小さくぴょこと飛び出ているのが裏山です。
そして、2段目以降は編み目の眺めが少し変わって、手前にある半目を手前半目、奥の方にあるのを奥半目(向こう半目)とします。

画像は裏山のみ・裏山と上半目・上半目のみ拾ったものを比較しています。
『裏山のみ』拾うと二つの半目の編み目がきれいに並んで見えます。
『裏山と上半目』では下半目のみが残されて断面が比較的薄くなります。
『上半目のみ』では下半目と裏山がひっぱられるので、裏山のみを拾ったときに比べて若干編み目が斜めになります。
裏山は半目に比べて小さいので拾うのが初心者には難しく感じてしまうかもしれませんが、くさり目の美しさを見ればこだわりたくなるでしょう。練習で仕上げることに集中したいときには上半目のみか裏山と上半目を拾う方法でも良いでしょう。

立ち上がりの数と二段目の針を入れる場所

ほとんどの初心者が最初に練習するのが細編みでしょう。
編み方によって立ち上がりのくさり目の数と、針を入れる場所が変わるので細編みと同じルールで編み進めると編み目の数が減ったり、端がそろわなかったり…。それぞれの編み図の立ち上がりの数と、二段目以降にかぎ針を入れる位置を確認しておきましょう。

細編み:立ち上がり1目 / 立ち上がりのくさり編みの最初の頭から始める。
中長編み:立ち上がり2目 / 立ち上がりのくさり編みの次の頭から始める。
長編み:立ち上がり3目 / 立ち上がりのくさり編みの次の頭から始める。
長々編み:立ち上がり4目 / 立ち上がりのくさり編みの次の頭から始める。

立ち上がりの最初の頭から入れるのは細編みのみです。これは、編み図などを見てもわかりますが、細編みの場合は立ち上がりを1目と数えないためです。中長編み以降は立ち上がりを第一目とするため、最初の頭に入れてしまうと編み目の数が増えるか、端がずれてきてしまいます。

編み図付き!かぎ編みのヘッドバンドの編み方

寒い季節になってきたら編み物がしたくなりますね。今回は耳当てとしても使える、ヘッドバンドの作り方です。
パパっと編める模様編みを2種類ご紹介します。どちらも長編みをただひたすら編むだけです。細編みだと時間がかかってしまうものも、長編みだとサクサク進められるので、家事や仕事の合間のリラックスタイムでもサクッとできちゃいます。

まずは模様編みに使う『長編み1目交差』と『長編み二目一度』の方法を見ていきましょう。

【長編み1目交差】

一つ飛ばした編み目に長編みを一つ編みます。先ほど飛ばした編み目に戻って、そのまま長編みを一つ編みます。長編み部分は交差していますが、頭の方は順序良くならんでいるので、次の段も分かりやすいです。 
参考動画【https://www.youtube.com/watch?v=2k20WT0FB5s

【長編み2目一度】

二目に渡って最後の仕上げを一度にし、二目を一目にするものです。減らし目としてよく使われる編み目です。動画のように長編み2目一度を作った後に、くさり編みを一目編みます。
今回は模様編みにつかうので、目の数は減らしません。

参考動画【https://www.youtube.com/watch?v=-gHh-iKS22E

ヘッドバンドのサイズ

頭のサイズを測り、頭囲のサイズより3〜5cm小さめの長さを基準に作ります。1歳半ごろの年齢の赤ちゃん用に作るときには緩めに作りましょう。かぎ編みは使っていくうちに若干伸びるのでピッタリサイズだと段々大きくなっていきます。
以下に年齢別のサイズの例を挙げました。カッコ内は一般的な頭囲のサイズです。

・ヘッドバンドサイズ(頭のサイズ)
0〜3ヶ月:28〜30.5cm(33〜38cm)
3〜6ヶ月:33〜35.5cm(38〜43cm)
6〜12ヶ月:38〜43cm(40.5〜48cm)
幼児:40.5〜46cm(46〜48cm)
子供:43〜48cm(48〜52cm)
ティーン:46〜53cm(52〜58.5cm)
大人:50〜56cm(53〜61cm)

ヘッドバンドの作り方

編み図と一緒にご参照ください。

・かぎ針(5mm/9号)
・毛糸(並太)

【長編み交差あみのヘッドバンド】
作り目60目を作ります。
1段目:立ち上がりのくさり編みを3目編んで、5番目の裏山から長編みを編みます。
2段目(A):立ち上がりのくさり編みを3目編んで、長編みを最後まであみます。
3段目(B):立ち上がり3目編んで、長編みを一つ編みます。交差編みを58目までします。59、60目は長編みを2目。
4段目:(A)を同じく編みます。
5段目:(B)を編みます。
6、7段目:(A)
約54分45秒で作成できました。交差編みに若干時間がかかるものの、慣れれば1時間弱でできます。

【長編み二目一度のヘッドバンド】
1段目:立ち上がりのくさり編みを3目編んで、5番目の裏山から長編みを編みます。
2段目:(A)
3段目(C):立ち上がりくさり3目編んで、長編みを一目編みます。長編み二目一度、くさり編み1目を交互に編んで、最後の目は長編みで終わります。
4段目:(A)
5段目:(C)
6、7段目:(A)
約45分で編めました。リズムをつかめばとてもとても簡単に編めます。

次は閉じ方を見ていきましょう。

閉じ方

閉じ方は主に3種類あります。

・両端を留める。
スタンダードな方法です。作り方の中でも紹介していますが、糸端を専用針で縫い合わせていく方法(はぎ)と、引き抜き編みを施す方法(とじ)があります。どちらも目立たないようにつなげますが、どうしても境目は分かってしまいます。頭の後ろに配置するか、飾りなどをつけて境目を隠しましょう。

・ねじって留める(インフィニティ―)
片方の端を裏に返してもう片方の端と閉じます。ねじれている部分がデザインの決め手にもなります。

・重ねて留める
長めの目を編んで、頭囲に合わせて重なるところを留めます。

・両端にゴムをつける
両端を輪にしたヘアゴムに付けます。ワンサイズにしたいときや短めにサクッと編みたいときに向いています。1段目と7段目をカットして、バンドを細くすると華奢で女性らしい仕上がりになりますよ。

アレンジ

どれも両端を縫い合わせて作ったものです。アレンジの仕方でそれぞれ雰囲気の違うものに。

・中心部分をゴムのように絞る(グレー)
終わりの糸端で最初の糸端の部分まで糸で縫い合わせます。編みはじめと編み終わりの糸端を結びます。長い方の糸端でつないだ境い目に波縫いのように端糸をくぐらせます。最後に糸を引っ張って絞り、もう片方の糸端とかた結びをします。端処理をして完成です。

・リボンをつける(イエロー)
長編みで12目9段の長方形を編みます。中心部分を毛糸でグルグル巻きにして、裏に糸端を処理します。簡単なリボンができます。

・中心部分をつまんで、留める(白)
毛糸でバンドを包めるくらいの大きさの正方形を編み、編み目に固定するだけです。太めのバンドはリボンのようにも見えて完成度もアップします。細めではすっきりしながらも丁度よいアクセントにもなります。
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