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「植木鉢の土にカビが生えた!」なぜ?どうする?原因と対策!!

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意外と部屋の中に置いている植木鉢の土にカビが生えて困ったという人も多いのではないでしょうか。
「土にカビが生えるってどういうこと?」という疑問を持っている人も多く、なぜ土にカビが生えるのか、その対策はどうしたらいいのか、植物にとってどういう状態なのかと言う、多くの疑問について考えていきます。考えれば考えるほど実を言うと、土ってなかなか難しく奥深いものです。


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白カビが生える多くのケース

白カビが土に生えて気持ち悪い状態になってしまって、どうしようという経験をしたことがありませんか。
その場合の原因について下記のような内容のことが多くあります。

1.培養土の中に未分解の有機質が多過ぎるという土自体の問題
2.鉢内が過湿になり過ぎていてカビが生えているという水のやりすぎの問題
3.栽培場所の通風が悪く、鉢内の状態が乾きにくい状態になっているという通気の問題
4.日照が弱く、常に水が多い状態になっている日照不足問題

こうして見ると、白カビが生える原因には様々な問題があることがわかります。
ただ、一般的に言われるのは、土にカビが生えるほど、土の中に水がいっぱいあるという状態だけは共通してわかります。
つまり水の遣り過ぎが問題になっている可能性が多くあります。

植物にもカビが生える?

そして土にカビが生えると、植物にもカビが生えるのではと心配になることでしょう。しかし、だからと言って、植物にもカビが生えるということではありませんので安心して下さい。ただカビが生えるという状況、つまり「高温多湿」「水のやり過ぎ」「根づまり」「乾燥」「通気が悪い」などは、植物にとっていい環境ではないということは言えます。これらは根腐れの原因にもなります。

また、ひいては炭疽病、うどんこ病、灰色かび病、軟腐病、白絹病などカビや細菌の病気に罹ることもありますので注意が必要です。

土の話をひとつ、土が食材!?という話

さて、ここで土にカビが生えるという話から土の話を少ししたいと思います。実は、土は食材にもなるというのを聞いたことがありますか?これは初めて知った人も多いと思いますが、土を食べる文化が実に世界各地にあります。土壌には栄養的にもマグネシウム、ナトリウム、カルシウム、鉄分などのミネラルが含まれていて、消化作用や滋養強壮、解毒などの効果があると言われています。そうやって美味しい野菜や果物も育っていくわけですからね。

飢餓や洪水などの食糧難の際に食べられていたという、古くからの歴史もあり、妊娠した女性が亜鉛や鉄分不足で土壁や土をかじったというのは日本でも聞かれた話だそうです。それを聞くと驚きです。例えば、動物もオウム、ウシ、ネズミ、ゾウなどは、土を食べる動物の習性を持っているそうです。象は土を食べることで塩分を吸収していたという話もあり、草には塩分がないためにサバンナの象たちは土から塩分を補給していたとも言います。動物独自に土の栄養素がわかっているということでしょう。

実は、その土を食べるということについてですが、フランス料理にも「土のスープ」という料理があります。煮込んだ土にルッコラの根やごぼうなど根菜を添えるものです。東京の有名なフランス料理店では「土のスープ」や「土のフルコース」などを本当に食べさせてくれる所もありますので、興味のある人は一度味わってみませんか。意外と土の感じはしないようです。

水の遣り過ぎが多くの問題に

さて、土のカビの話に戻りますが、水遣りは毎日しなければならないと思い込んでいる人も多いと思います。ところが、水は土の表面が乾いたらあげればよく、毎日かけてしまうと遣り過ぎになってしまうことも多くあります。

また、大きい鉢に水遣りをすると水分過多になりがちとも言われます。それは大きな鉢が濡れる位に一面に水をかけると、外側にはまだ植物の根が生えるまでに充分に育っていないのにその小さな根に対して水が多すぎるという事になります。水遣りってそこまで考えてやるべきだということで難しいものですね。

土が乾いたタイミングで、乾ききったら水を思いっきりあげるというサイクルがとても大事です。水やりは「完全に乾いてから」「たっぷりと」が基本と言われ、「少しずつ、こまめに」水をやるのはきちんと植物に手間を掛けて、こまめにお世話をしているように思われますが、実は水分過多で土にカビが生えたり、根腐れの環境を作ってしまっていることに気づかないことがあります。

鉢皿の注意点と鉢底穴の大事な役割

ここで水遣りに関連してのお話ですが、鉢皿は何のためにあるのか考えたことがありますか?
ともすれば、毎日水を遣るのが面倒だったり、水が切れるのが心配だから鉢皿に水を溜めておこうという考え方もあると思いますが、大いなる間違いです。鉢皿は鉢を乗せるためのもので、それに水を溜めておくのは実は危険な行為です。 水が溜まりっぱなしになると、土が水を吸い上げる際に、常に土が湿った状態になってしまっているということです。カラカラになるという状態がなく、いつも湿った状態となります。それでカビが生える原因になります。

また一方で、ここで鉢底穴がなぜ開いているのかという事を考えないといけません。実は鉢の中の排水と通気性のために空いている重要な穴で、もしここで「鉢底穴」が鉢皿に溜まった水でふさがれたなら、空気を吸う穴がふさがれてしまうという大変な状況なのです。

目には見えないが残念ですが、根は常に呼吸をしています。それを補助する大事な役割が「鉢底穴」で、穴は重要なのです。

鉢底穴から見る植物の世界!水遣りの工夫

そこで水遣りをする場合は、実は鉢皿から鉢を外してから水遣りをするのが理想です。水が滴り落ちなくなったのを確認して鉢皿に戻します。それが面倒ならば、屋外の場合は最初から鉢皿は水が溜まらないように逆向きにひっくり返して置くのも一つの方法です。

とにかく、鉢皿に水があることは天敵なのです。水を溜めないように注意して溜まっていたらその都度きちんと捨てるのが鉄則です。

また、「鉢底石」の活用も効果的です。「鉢底穴」が大事だという話を先ほど紹介しましたが、この穴からの通気性や排水性を保つために、底に土ではなく「鉢底石」を3cm位敷くのです。こうして「鉢底穴」」からの通気と排水を重要視していくことが鉢植えの場合にとても大事なことです。

植物を育てる際の土って本当に難しいですよね。私達が住む家と同じで換気を大事にしないと部屋の中にカビが生えたりして、そこに住む人がアレルギーや病気がちになっていってしまう可能性もあります。

植物にとって土は「家」と同じで、鉢底に空いている穴という「窓」を通じて精一杯換気と排水をしているのです。それがつぶされてなくなってしまったら「窓」もなく閉ざされてしまうということです。そんなことを考えてみると、土について少しわかってきた気がします。

「土は生きている」と言うこと!

こうして健康的な土が大事で、排水性・保水性・保肥性に優れていて、微生物の活動も盛んな生きた土が美味しい野菜や果物も育てています。土も呼吸しているし、生きています。

最初に挙げたカビが生える原因が土自体に問題がある1.の培養土の中に未分解の有機質が多過ぎるという場合も、腐葉土が若かったら白い放線菌というカビが生えます。水遣りが原因でなく、腐葉土自体を分解している菌のせいでなる場合もあります。
水遣りが問題でない場合は、しばらくすると消えていきますのでこの場合は安心して下さい。土が生きているという事ですから。

さて、最後はどうするのかについての対策

さて、最後になりましたが、カビが生えた土はどうする?ということについてです。

まずは表面をそっと剥いで入れ替えます。カビも放線菌も胞子はアレルギーなどの元になるのは事実ですので、対策として、鉢ごと外に置いて風通しを良くしたほうがいいことになります。

その際に、鉢皿などがあればそれも取り払って外に置いて一度土を乾かして下さい。たまにそれでも乾かない時があります。その時は、もう根腐れで根がダメになっている時で、根が元気でないと、どんなに日なたに出されても植物が水分を吸う事ができないことがあります。

また、カビが黄色や黄緑ならば、恐らく土がどろどろになった状態ですので根もくさっている可能性もありますのでその見極めが大事です。

さらに、カビが生えると言う事は、そもそも土自体の水持ちが良過ぎて常に湿った状態だったことを考えて、元々の土から変えてしまうという発想もあります。

特に鉢に穴がない場合などは、乾燥しにくいでしょうから、土には気を遣いましょう。花と野菜の培養土に市販の園芸用川砂やパーライト、ボラ土等を2〜3割ほど混ぜて水はけが良い土にしてあげます。土自体を水はけのよい土に変えてしまいます。

「土にカビが生えたら?」のまとめ

まず原因を確認しましょう。
こうして、水遣りが大事で、土が重要で、土が生きているという話をしましたが、土の問題なのか、水遣りの問題なのか、通気や日照不足の問題なのか、一つ一つをクリアしていきましょう。同じ場所に置くのであれば、環境はなかなか変えられませんので、水遣りの方法を変えるか、土を変えてみます。

土にカビが生えて困ったら、「土が生きているんだ」ということを痛感して、その対策を考えてみることが大事なことになります。

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