ガーデニング

育てて増やして楽しむサボテン

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コロンとしたフォルムにさまざまなトゲがついているサボテンは、毎日水やりできなくても育てられる植物です。
サボテンは乾燥の激しい砂漠地帯に自生している植物なので、成長に肥料も水もほとんど必要としませんが、水やりしなくても育つわけではありません。
サボテンを育てるのがうまくなってきたら、はじめは小さかったサボテンでも、驚くほど大きくなっていきます。

サボテンの花は気まぐれ

サボテンを育てていると、花が咲くことがあります。
どんな花色の花が咲くのかは品種によって異なります。
小さな体に似合わないほど大きな花を咲かせるものや、大きく育っても小さな花を咲かせるものもあって、それぞれ楽しませてくれます。

生育状態が良ければ必ず上手く花を咲かせてくれるとも限らず、なかなか花を咲かせるのが難しい品種もあります。
肥料や水がたっぷりあると花芽をつけないものや、短日処理をしないと咲かないもの、低温にある程度当てないと咲かないものなど、条件を整えることで開花するものもあります。

どんな季節になると咲くのか、わかりにくいものもあり、気がついたら咲いていた、ということも。
朝咲き始めて、10時頃満開を迎えて、午後3時にはしぼんでしまうような短命の花もあり、休日に上手く開花期が合わないと、いつ見ても蕾か花殻になっている残念なケースもあります。

大きくなりすぎたサボテンは好きなところで切っても

はじめは小さなサボテンでも、長年育てているとどんどん大きくなってしまうことがあります。
育ちすぎたために、風が吹いたら倒れてしまいそうなアンバランスな状態になったり、土に水をやりたくても、鉢の上に隙間がなくなって水やりが難しくなることもあります。

育ちすぎたサボテンは、好きなところで切って、形を整えることができます。
清潔で鋭利なハサミやカッターなどで、ここで切ったらすっきりするだろう、と思うところでカットします。
しばらく切り口が湿っていますが、いずれ切り口は乾いてきて、新しい芽が育ってきます。

切ったり取れたりしたものは挿し穂にして

伸びすぎたサボテンを切ったものや、何かの拍子にぽろんと採れた芽は、挿し穂にして、新しいサボテンの鉢に仕立てることができます。

切り口が乾いてくるまで、1週間程度放置しておきます。
切り口が下向きなるように、立てて乾かして置くほうが、曲がって伸びてこないのでおすすめですが、そのまま横にして置いておいても問題なく挿し穂として使えます。

切り口が乾いてきたら、サボテン用の新しい土に挿し木しますが、挿し穂を土の上に置いても、土にある程度埋めても、育て方としては問題ありません。
土に埋めても埋めなくても、いずれは根が伸びてきて、ぐらついたりしなくなります。

サボテンの挿し木のコツは禁水

サボテンを挿し木するときに用いる挿し穂は、切り取ったときから、土に挿し木するまで、一切水やりしません。
挿し木した後も1週間以上、水やりする必要はありません。

挿し穂が育っていない場合は、いずれ干からびてきますが、1ヶ月位は焦らず水やりしないで見守ったほうが失敗しにくくなります。
上手く挿し木できた場合は根が伸びてきて、土の上に置いたままだったものでも、グラグラしなくなってきます。

水やりするのは、土に挿し木してから、最短の場合でも1週間以上経ってからにしましょう。
水やりするときは、鉢底から流れ出るまで水やりしますが、しっかり水切りして、次に水やりするのは土に指をちょっと差し込んで、中にも水気がないのを確認してからにします。

サボテンに別のサボテンをドッキング?

市販のサボテンでも、緑のサボテンの上に赤や黄色のサボテンが、まるで花か何かのようにくっついているものがあります。
明らかに品種が違うサボテンがドッキングしたようなサボテンも見ることができます。

サボテンの上の部分を切り落とし、別の切り落としたサボテンをくっつけるだけで、別の品種のサボテン同士をドッキングさせることが可能です。
この場合は、切り口が乾いてしまう前にさっさとくっつけます。

上側のサボテンがズレ落ちないように仮止めとして、糸でくくりつけておくのが一般的でしたが、サボテンの皮に近い部分に少しだけ瞬間接着剤をつけて、ずれないようにすることでも仮止めができます。

ドッキングさせたサボテンのすべてが上手くくっつくわけではありません。
上の部分が干からびてきたり、接着部分が腐ってくるようであれば、清潔で鋭利な刃物でもう一度切り直し、別のサボテンをくっつけてみるか、そのまま育てて新しい芽がでてくるようにします。

サボテンの植え替えは1~2年ごとに

サボテンはあまり根を張らないので、小さめの鉢に植えられていることがよくあります。
鉢が小さめなために、いくら根をあまり張らないサボテンでも1~2年で鉢の中は根で一杯になってしまいます。

根詰まりしてくると、丈夫なサボテンであっても生育不良になるので、植え替える必要があります。
こまめに植え替えたくないから大きめの鉢に植えたら、長いスパンで植え替えなくて済むのではないかと思いがちですが、そうなると、水をやったときになかなか鉢の中が乾いてこないため、根腐れしやすくなってしまいます。
程々の大きさの鉢に植えて、1~2年ごとに植え替えたほうが、管理が容易になります。

サボテンを種から育てるには

サボテンが花を咲かせられたら、種も採ることができるので、種からサボテンを育てることもできます。
ネットでサボテンの種を購入することもできるので、種を採らなくても、サボテンを種から育てることもできます。

サボテンの種は、ごまよりも小さいものが多く、サボテンの種も、発芽直後の小さな芽もデリケートで、細菌やカビにもすぐに負けてしまいます。
せっかく種まきしても育たなかったということがないように、種まき用の土には新しいものを用いて、消毒して使うようにします。
肥料分が含まれていない、川砂、バーミキュライト、パーライト、赤玉土鹿沼土の超小粒などを用いますが、土を少し水で濡らしてから電子レンジで加熱するか、熱湯をかけて、殺菌消毒するのがおすすめです。

サボテンの種を消毒した土にパラパラまいて、鉢底に1cmほど水をためて底面給水しながら発芽を待ちます。
発芽するまでは、密閉できる容器に鉢ごと入れて、温かいところで管理します。

監修:きなりのすもも
16年前に趣味でバラ栽培をはじめたのをきっかけに、花木、観葉植物多肉植物
ハーブなど常時100種を超える植物を育て、弱った見切り苗や幼苗のリカバリー、
一年草扱いされている多年草の多年栽培などに取り組んでいます。

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